緑衣の女

緑衣の女

小説・文芸
1,119円 (税込)

5pt

男の子が住宅建設地で拾ったのは、人間の肋骨の一部だった。レイキャヴィク警察の捜査官エーレンデュルは、通報を受けて現場に駆けつける。だが、その骨はどう見ても最近埋められたものではなさそうだった。現場近くにはかつてサマーハウスがあり、付近には英米の軍のバラックもあったらしい。サマーハウス関係者のものか。それとも軍の関係か。付近の住人の証言に現れる緑のコートの女。封印されていた哀しい事件が長いときを経て明らかに。CWAゴールドダガー賞・ガラスの鍵賞をダブル受賞。世界中が戦慄し涙した、究極の北欧ミステリ登場。

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緑衣の女 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    「訳せないほど恐ろしかったこの作品は、じつはかぎりなく悲しく優しい物語だった。」
    訳者の後書きをお借りしての私の感想とさせていただきます。
    続編を読みたい

    0
    2026年10月09日

    Posted by ブクログ

    北欧ミステリー独特の世界観
    いや、アーナルデュル独特の世界観か

    最初の一行で物語に引き込まれていく

    過去と現在、エーレンデュルのプライヴェートが交差して物語に厚みを与える

    土に埋まった謎多き人骨
    そこに埋まった歴史のミステリー

    過去のある家庭の知られざる秘密
    エーレンデュルの孤独と苦悩
    救いようのない結末

    美しいアイスランドの描写と、暴力と支配
    底知れない哀しみに満ちた物語

    0
    2026年09月29日

    Posted by ブクログ

    なんとアイスランドの推理小説作家。同国では姓名が無いとのこと!!!
    少し暗いけど、その国の様子がわかり、とても面白かった。

    0
    2022年12月07日

    Posted by ブクログ

    この作者の本で読んだのが2作目。

    2つの時間軸で物語が進んでいき、少しずつ真相が明らかになっていく感覚はとても良かった。

    1作目と同じように、日本とアイスランドで国は違うが、刑事たちがコツコツと足で真実に近づいていく感覚は共通しているように思えた。

    0
    2022年05月06日

    Posted by ブクログ

    「家族」とは何か……。

    子どもの拾った小さな骨から、次第に表われていく数十年前の白骨死体(徐々に、であることがとても効果的)。
    主人公エーデンデュルの捜査とその娘の出来事と並行して、ある家族の過酷な過去の出来事が語られていく。

    登場する刑事たちは淡々と調べ、コツコツと人から話を聞き、少しずつ進む道を探る。
    そこには、組織犯罪も国家間の軋轢も紛争もなく、派手なカーチェイスや銃撃戦、名探偵の謎解きもないが、確かに「ドラマ」がある。

    「ドメスティック・ヴァイオレンス(DV)」という名称のつく前からあった「家庭内暴力」。
    「家族」という閉鎖環境の中、DVを見たり受けたりする日常の中で育つ子供たち。
    読み進めることすらつらくなるような描写に、訳者は日本語にすることを一度はためらったものの、作者の「表現者としての義務」という強い意志を受け入れることで、そのまま翻訳したとのこと(訳者あとがき)。
    現実の事件で「力と言葉の暴力による支配」を、細かく文章化し公表をするのは、ためらいが生まれる。きっと「DV」という名を得るに至った陰に、この作者のような「強い意志」があったことだろう。

    アイスランドの厳しい自然の中、寒い冬の海や吹雪の中に消えたといわれる人々。
    主人公エーデンデュルにも消すことのできない自責の念と悲しみがあった。
    これらのことは、自然の一部のように「すべてがあきらかになることはない」と……。

    「家族」という問いかけと「神隠し」の正体も漠然とする横溝正史的な物語に、日本人の心に残る何かがある気がする。

    0
    2022年02月07日

    Posted by ブクログ

    インドリダソンもう1つの傑作、これも面白い!もはや推理小説の域ではない。現代の日本の小説は私小説のような書き方をする。登場人物が何を考えてるのか、心の内を書き尽くす。これがまだるっこしい。海外の小説の描写は簡潔だ。心の内なんて書かない。映画を観てるようだ。芥川龍之介のような文章の簡潔さが好きだ。さて、この話。赤ん坊がしゃぶっていたものは人間の骨だった。人骨は古いもので、発見現場近くにはかつてサマーハウスがあったらしい。誰の骨なのか。証言者が語る緑衣のいびつな女とは誰か。エーレンデュル捜査官は捜査を始める。麻薬中毒で身重の彼の娘は血だらけで意識不明の重体で病院に運ばれた。幸せにしてやれない自分の子供との悲惨な関係と彼は対峙する。そしてこの地で封印されていた哀しい事件が明らかになる。一方で妻や子供に肉体的精神的に残虐な暴力をふるう男の家族の物語が進む。親に虐げられた子が大人になって同じように自分の子を虐げる例がある。そして不幸から抜け出せない人たち。エーレンデュルのシリーズは家族の崩壊と再生の物語だ。そしてラストは切なく優しい。今回も希望の中で話は終わるがエーレンデュルと家族の問題が解決するわけではない。これもまた繰り返すのだが少しずつでも光の方へ進んでいると読者が信じたくなる余韻を残す。そこがいい(≧∀≦)

    0
    2020年11月16日

    Posted by ブクログ

    男の子の拾った骨がいったい誰の骨なのか。最近のものではないということしかわからず、古代のものの可能性もあり考古学者が時間をかけてゆっくり掘り出す間、エーレンデュルたちが過去をすべて掘り起こしていく手法は見事でかなり読みごたえがありました。絶対この人だと思ったひとだったかどうか、最後までぐいぐい引っ張られて読めました!
    さて、次は読書会課題の『声』に真剣に取りかかるぞ!!

    0
    2018年09月28日

    Posted by ブクログ

    前作もだけど悲劇的で泣きそうになる。
    埋められた人骨と緑のコートの女、この二つがどう繋がるのか。
    その謎を解くにはある一家の物語を知る必要がある。
    でもこれが本当に辛くて。
    いわゆるDV家庭で、これでもかってぐらい暴力描写がある。
    一度も妻の名前を呼ぶことなく、ひたすら相手を貶める言動をする。
    それを子供の前でわざとやって見せる。
    どう見ても精神的な殺人で、こんなの子供から見たら地獄でしかない。
    作品としてはどっぷり浸かれて良いのだけど、読んでる間ずっと悲しかった。
    親子関係って簡単には切れないから、しんどいよね。

    0
    2025年08月09日

    Posted by ブクログ

    床に座った子どもがしゃぶっているものを見て、若者はすぐにそれが人間の骨だとわかったー

    冒頭から一気読み確定パターン…(笑)

    住宅建設地から見つかった人骨の一部
    既に60年以上も経過した古いものだった

    骨の主は誰なのか?なぜそこに埋められているのか?真相を追う捜査官たちの物語…
    このシリーズの主人公でもある犯罪捜査官エーレンデュルの過去と家族の物語…
    第二次世界大戦の頃のある家族の哀しい物語…
    これらが絶妙なバランスで絡み合みながら、物語は進む!
    ミステリーとはいえ、特にトリックがある訳ではない
    それぞれの登場人物に深く深く心を寄せながらどっぷりと物語に浸っていくのだ…
    もちろん、最後には全ての謎がとける
    ずっしりと深い余韻を残して…

    この作品を読むまで、恥ずかしながらアイスランドという国について無知だった
    北海道より少し大きな島に人口は約36万人
    1940年6月にデンマークがナチスドイツに占領されるとイギリス軍が上陸
    一年ほどすると入れ替わるようにアメリカが進駐してくる…
    そんなアイスランドの歴史がこの作品に深く関わる

    ひとつの小さな家族の幸せが社会の幸せ、それが国の幸せ、そしてそれが世界の幸せ…
    そう願いたい!

    0
    2025年02月26日

    Posted by ブクログ

    重く積み重なってゆくようでもあり、深くくい込んでゆくようでもあり。
    激しい暴力に、精気を失い、どんどん小さく縮こまってゆくような彼女。
    そばには3人の子供たち。
    一方、娘の状況が、そして過去が影を落とす捜査官エーレンデュル。
    人はみななにか重いものを背負っている、とは彼の言葉である。

    静けさの中にあるような激しさ。
    ミステリ―ではなかったとしても、引き込まれていったのではないだろうか。
    「湿地」もう一度、読み直してみたくなった。

    0
    2024年10月09日

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