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その白骨は干上がった湖底で発見された。頭蓋骨には殴られたらしい穴があり、壊れたソ連製の盗聴器が体に結びつけられている。30年以上前の事件らしいことから、エーレンデュル捜査官の手に捜査が委ねられた。丹念な調査の末、ある失踪事件が浮かび上がる。アイスランド全土をまわっていた農業機具のセールスマンが、婚約者を残し消息を絶っていたのだ。男の名は偽名で、彼の身分証明記録は一切なかった。男は何者で、何故消されたのか? 捜査が浮かびあがらせたのは、時代に翻弄された哀しい人々の真実だった。北欧ミステリの巨人渾身の大作。ヨーロッパミステリ大賞、バリー賞受賞!
...続きを読むPosted by ブクログ 2020年11月02日
ヘニング・マンケルに似た雰囲気を感じるのは、翻訳者がどちらも柳沢由美子さんの名訳だからということだけではあるまい。マンケル同様、北欧を代表する作品に与えられるガラスの鍵賞を、しかも立て続けに二度受賞しているインドリダソン。そのエーレンデュル警部シリーズも、マンケルのヴァランダー・シリーズ同様に、主...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年09月23日
これまでに読んだエーレンデュルシリーズの中で一番の作品。
事件の背景である冷戦下の東ドイツとアイスランド人留学生の描写に引き込まれた。
このシリーズを読むまでアイスランドがあまり身近な国ではなかったこと、冷戦下の東ドイツについて知識が足りなかったこともあり、東ドイツとアイスランドの関係は新鮮で歴史の...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年12月05日
ちょっと時間がかかった、というか途中まで読んでちょっとおいてあった本(面白かったのだけれど、当時ちょっと余裕がなくて頭が回らなかった)
読み始めたら一気だった…やっぱりこのシリーズはすごいなぁ…こういう地道な操作でたどり着く感じすごく好き。そして挟まれる当時の話がそわそわする。
決して明るくない、ジ...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年01月17日
湖が干あがったために発見された一体の白骨。殺害されたことを示す頭蓋骨の穴と、体に結び付けられたソ連製の盗聴器。この死体は誰なのか、なぜ殺されたのか、姿を消した失踪者から辿ろうとエーレンデュルたちの捜査が始まる。
現在進行の捜査活動の叙述の間あいだに、アイスランドから社会主義の理想を信じて東ドイツ...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年05月11日
シリーズ邦訳四作目。アイスランドの湖底で発見された白骨死体と冷戦下の東ドイツへ留学した学生の追想が交錯する作品構成は「緑衣の女」とほぼ同じだが、ここに外交問題と政治思想、シュタージ傘下の監視社会が絡み合い過去作以上に複雑な様相を呈する。無駄のない物語の運びに哀愁漂う人間ドラマ、そしてラストシーンの情...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年02月13日
続けて読みどっぷりアイスランドに嵌まった。アーナルデュル・インドリダソンの三冊目。この本のテーマは社会主義国とそこの若者達という感じ。旧ソ連の影が色濃く差す東ドイツに留学した学生たちの重い青春記とも。
東ドイツのライプツィヒ、ベルリンの壁崩壊以前の大学生たちの若さが痛々しく、先頃発見された殺害された...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年12月25日
シリーズを続けて読んでいるうち、作者はアイスランドという国そのものを書こうとしているのではないかという気になってきた。
もちろん主人公であるエーレンデュルと、娘や今回初めて姿を見せた息子との関係性の変化や、恋愛事情なども書かれているけれども。
今回発見された白骨死体を調べていくうちに、冷戦時代の東...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年12月17日
エーレンデュル捜査官シリーズの第四弾。
水位の下がった湖から遺体が発見される。
ロシア製の機械にくくりつけられていた遺体は、
婚約者の前から姿を消した農業機械のセールスマンなのか。
冷戦時代に東ドイツに留学した男のモノローグが重ねられていく。
国土は日本の三分の一ぐらい、人口は約35万人
日本の...続きを読む
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