司馬遼太郎のレビュー一覧
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『平戸の人桂庄助の形影にしたがいつつ、韃靼国へゆき、ついには...』司馬遼太郎氏が、あとがきに書いています。作中人物への作者の乗り移り度は氏の作品中でも1,2ではないでしょうか。私も本当に旅させてもらいました。17世紀の平戸、遼東、モンゴル、蘇州、杭州、そして北京へと。大中国史の中で、明から清への大政転を確かにその場にいて体験してしまった感があるのです。政権が非漢民族に渡ることの意味についても、初めて納得の行く形で考えられました。
女真、満洲、満韃子、東韃。ツングース系のひとびと。アルタイ語。膠着語、辮髪。文化と文明。
庄助が手探りで学んで行く一言一言の解釈に、司馬氏のモンゴル語学科卒ゆえ -
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司馬遼太郎大ファンとしてはもっと早く読むべきであったと後悔の書。伊勢新九郎/北条早雲の生涯の物語。戦国期の作品については国盗り物語から読めば良いと認識していたが、道三、信長、秀吉、家康の前に絶対読むべし。鎌倉幕府成立の意味を、南北朝室町幕府の意味、応仁の乱、その衰退と戦国時代へと変遷の必然をの司馬氏得意の経済変化と民情の変節から明解に説明し切ります。
後北条家にこれまでは思い入れを持って見た事がなかった。この一冊で最も尊敬できる歴史上の人物の一人となりました。司馬遼太郎氏も早雲は手放しで好きのようです。早雲、その人こそが戦国時代の幕を切って落とした人。
公家化、古い権威への執着、政治機関と