半藤一利のレビュー一覧

  • あの戦争になぜ負けたのか

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    軍部にコミンテルンが入っていたようだとか、受勲スコアの考え方とか、草鹿龍之介が剣道的な戦略概念を持っていたとか、開戦直前の顛末とか、知らなかったことが書かれていて興味深い。

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    2013年01月03日
  • 歴史探偵 昭和史をゆく

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    勉強になった。
    平和に対する考え方を改めて自分に問いかける必要がある。
    学ばなくては前にさえ進めない。

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    2012年12月24日
  • 山本五十六

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    迎合艦隊司令長官 山本五十六の生涯をつづった一冊。著者である半藤一利氏が、同郷であることもさることながら、彼の生き様にほれ込み、畏敬を以て文章を連ねていることがよく分かる。盲目的に彼に傾倒しているわけではなく、『人間』としての一人の男の生涯を見ている。それ故、彼の人となりを称えているところもあれば、批判しているところもある。それによって生じた、本来であれば滞りなく邁進すべきであった攻略・作戦に大なり小なり影響もしている。
    例え、後世の人々が、山本五十六を軍神として称えていたとしても、著者はあくまで『人間』としての山本五十六にほれ込み、そして知りたいと思ったのだろう。

    山本五十六の人となりは、

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    2012年12月23日
  • ノモンハンの夏

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     この戦争には明確な勝利点がない。広大な荒野にソ連軍と関東軍がそれぞれ国境線を主張する。はっきりいって国境線が5キロ10キロずれたとしても景色は変わらない。都市があるわけでも資源があるわけでもない。そんなところで、国境を犯したとして大本営の戦線不拡大の方針を無視して戦争を始める関東軍は無謀の一言に尽きる。とくに傲慢なのが参謀の辻正信だ。

     『一挙に攻勢に出ればソ連兵は軟弱だからすぐに退却する』という相手を舐めきった認識のもと(陸軍の中では日露戦争以来のロシア兵に対する常識的な認識らしい)戦争をしたくてしょうがなく、挑発を繰り返した感じだ。おそらく辻の頭の中にはソ連軍との陣地争いに勝つことした

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    2017年08月15日
  • 幕末史(新潮文庫)

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    流暢で聴き手の興味を外さない、講演記録。

    半藤流の見立てが横溢・・ということで、「こういう解釈もあり」という講談風の幕末史NHKスペシャル・・と思ったらいいのでは。

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    2018年10月14日
  • 日本海軍、錨揚ゲ!

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    「カヨカ、カコシラ」=「本艦艦長から貴艦長へ、艦長並びに航海士来艦されたし」

    「ム」=「迎えの内火艇送れ」

    1目標、2方向、3高度、4距離、5動静、6視認度

    両舷前進原速

    「大和」ですら伝声管を撤去できなかった、伝声管から浸水

    「聯合艦隊解散の辞」

    スマートで目先が利いて几帳面、負けじ魂これぞ船乗り

    どこかで読んだ話もちらほら入っていますが、そこは、まぁ、ね。お二人の楽しそうに語り合う姿が見えるようです。それと、装丁のシンプルさがいいですね。桜に錨。

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    2012年11月02日
  • 昭和の名将と愚将

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    これ、面白いね。当時の日本陸軍、海軍両方から優れた指揮官とダメな人両方上げてその功罪を分析してるんだけど、基本的に優れた人ってどこか組織から剥離して(つまり本流ではなく)己の価値観を持ちながら現実と折り合っていける人なんだよね。(名将には当然硫黄島の栗林中将、今村さんやらが入ってます)。一方ダメ将軍は官僚的な人、己がない人、茶坊主やらなんだけど、これって今の日本人にもそっくり当てはまるんだよね。保安院、東電、郵政、日本の組織がジェネラリスト指向故必然的にダメな人を選んじゃう所って昔も今も変わらない。

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    2012年09月01日
  • 歴史探偵 昭和史をゆく

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    約20年前の著作で、歴史探偵モノの最初期の作品のようだ。張作霖爆殺事件から昭和の終焉まで、歴史的大事件とその周辺のエピソードを丹念に拾っていて興味深い。政府首脳、軍部誰も責任を負わない無責任体制の中で、開戦になだれ込んでいく過程が悲しい。

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    2012年08月13日
  • ぶらり日本史散策

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    東京タワーの材料は?大正時代に隅田川にたくさんの橋が架けられた理由は?歴史の楽しい裏話がたくさん入ってます。

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    2012年08月06日
  • 昭和史の論点

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     本書は、著名な歴史家4人による対談形式の本であるが、昭和史をわかりやすく概観できる良書であると思った。
     昭和史は、侵略と戦争の時代と平和な戦後史にはっきり分かれると思うが、戦後世代にとって戦前の昭和史は、よく知らない別世界の出来事のように思えてしまうのが実感だろうと思う。
     その戦前期の昭和史全体を鳥瞰するような本書は、興味深く読めた。
     しかし、「昭和天皇の英明」という視点だけはどうだろうかと思った。本土決戦を叫ぶ陸軍を退けて「聖断」を下した事実を取り上げた評価なのだが、「英明」な君主だったら敗戦のような事態にはならないだろうと思われる。
     しかし、本書は左右のイデオロギーに加担しない冷

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    2012年06月07日
  • 山本五十六

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    山本五十六が戦った太平洋戦争は、本来戦うべき米国・英国のその前に、政府、官僚、軍部の組織間に横たわる数多くの深い溝を越えねばならなかった。
    ベクトルがバラバラの組織を抱え、現場の艦隊を指揮する山本の心は、まさに本書の旧題である「山本五十六の無念」と表されるものと感じた。

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    2012年05月04日
  • 山本五十六

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    ネタバレ

    読み物としては面白いと思う。ただ、本の内容はともかく、この本を読んでいると作者の意図に反して山本五十六が本当に偉大な人だったのかということに疑問を持ってしまう。日米開戦にしろ、真珠湾にしろ、ミッドウェイにしろ、山本五十六の中途半端な対応が事態をいっそう悪い方向に向かわせていったとしか思えないのは私だけだろうか?

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    2012年04月22日
  • ソ連が満洲に侵攻した夏

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     まず、とても読みやすいです。
    福島原発の事故を、アメリカの新聞が「笑えるほど無能、」と報じてましたが、それと同じ事を、戦争という状況でも発揮してしまうところに正直呆れました。

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    2012年02月11日
  • 遠い島 ガダルカナル

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    参謀本部の無責任、無計画、そして最前線で戦う兵士をまるでモノとしか見ていない姿勢に激しい憤りを感じる。

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    2012年02月07日
  • 山本五十六

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    映画が公開されるので、読んでみた。旧海軍は旧陸軍よりもまともだと思っていたが、どうやらそうでもないようだ。

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    2011年12月29日
  • 山本五十六

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    太平洋戦争の戦況を決めたのは指揮官たちの闘志である。この本を読んでこの単純な原理に気付いた。重要な局面では闘志の強い方が勝ち、戦闘の目的をあいまいに捉えていた方は負けている。

    開戦冒頭では米軍には準備が出来てなかったし、事前に作戦を練ってきた日本軍の闘志の方が高かった。しかしミッドウェー海戦を境にそれは逆転する。十分に情報収集を行った上で、空母三隻で空母八隻を迎え撃ったミニッツと、「敵艦見ユ」の報から迎撃まで一時間半もモタモタした南雲司令部。これも南雲個人に責めを帰すのは酷というもので、南雲艦隊の戦略目的はミッドウェー占領か敵空母撃滅か、明示できなかった連合艦隊司令部に責任があり、山本の戦略

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    2011年12月18日
  • あの戦争になぜ負けたのか

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    英国情報部へのスパイ浸透とゾルゲ事件を引き合いに、軍部にもソ連のスパイがいた、そして日本の方向性を誤らせたのではないかという示唆は興味深かった。

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    2011年12月03日
  • 山本五十六

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    著者の半藤さん、はっきりと山本びいきと書かれていますので、そのへんは割り引いて読むべきか。

    12月に映画あるんですよね。
    その予習として読んでみた。映画行けるかどうかわからんし。

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    2011年10月15日
  • 指揮官と参謀 コンビの研究

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    組織は独りではできないことを成しとげるためにあるという。が、成し遂げられるものが価値あるものではないことのほうが多い、ということの実例集のように感じた。
    現代の組織もこの原則からは逃れられない。

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    2011年10月10日
  • それからの海舟

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     「それから」とは江戸城無血開城。維新後も旧幕臣のため、陰に日に働いた海舟の後半生を描いた評伝です。
     裏で働きかけるといっても、海舟のそれは黒幕というような後ろ暗いイメージではないような。「たくさんの人と日頃から仲良くするのがお仕事」という、まさしく私の憧れるところのフィクサー。
     福沢諭吉等には後々批判もされたようなんですけど、そういえば私の知ってるあるいは尊敬している人たちはみんな海舟派だなあ。

     ところで作者の半藤一利って方、私は「昭和史」を書いた人としか知らなくて、すごくすごく偉い人だと思っていたんですけど(いや、もちろんとても偉い作家さんなんですけど)この本を読んだ感じでは、海舟

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    2011年07月31日