半藤一利のレビュー一覧
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あまねく人を愛する思想とか、古代中国にあって非戦を解き、非戦をつらぬくためにむちゃくちゃ戦争に強かったとか、虚実あるのかもしれないけれど、関心をもって読んでみた。うーん。半藤氏のくだけ方がちょっと昭和風できつく、ちょっと肩透かしを食った気分。面白くはあったと思うんだけど、あの人も墨子の系譜、あの人も墨子を読んでたんじゃないか、なんて展開させるやり方は、読みやすくはあったものの、ちょっと軽かったかな。軽さについては、あとがきで著者からの説明があったけどね。まぁ、墨攻とか、読んでみたいとは思ったかな。
中村哲氏についても書いてあったし、対談もあったんだけど、思ったよりは短かった。中村氏については -
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この手の過去の引用本は一冊の書として流れよく纏まりよく読めないので余り手を出さないのだが、自身の好きな半藤一利氏の亡くなられた後に編纂されたという事で、追悼の意に加え改めて半藤歴史観を振り返るために読んでみた。
結論としては心に残る言葉の連続に改めて戦争と平和について考える良いきっかけになったと思う。
中でも印象に残ったことばとしては、戦争に突き進む日本をよく表すだけでなく、日常の平和が如何に脆いものかを思い知らされる「思想が後からついていく、熱狂が先にある」という言葉にはマスメディアに加えインターネット動画に溢れる嘘や狂気に改めて恐怖を感じる。その上で「テロの恐怖をテコに策士が画策し、良識や -
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プロレタリア哀史
二・二六事件の制圧~軍人主導の歴史へと進んでいく時代が描かれる。
①:「正義のための暴力は是」を真正面から擁護せずとも、同情・共感を覚える人が少なからずいることが浮き彫りになっているご時世。この話を読んでどう感じ、考えるか。
②:石原莞爾のイメージ相変わらず。彼の著書や遺書を読むと、軍事の天才・慧眼アッパレなのに。獅子王アレクサンドロスや織田信長は稀代稀なるヒーローで石原莞爾は…な不思議。
③:数年前に出たアメリカの文書『ヴェノナ』に続く『ミトロヒン文書』によって、ソ連共産党の世界を巻き込んだ工作活動が暴かれている。これは”陰謀論”でなく歴史の事実。そのあたりを描きこんでいくかどうか。
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ネタバレ軽いエッセイで、テーマは多岐に富んでいて、読みやすい。
その分、いつもの鋭い歴史的な切り込みは少ないが、そんな中にも半藤氏ならではの視点は潜んでいる。
ベルリンの大通りにある「金色のプレート」、いわゆる「躓きの石」に関しての記述などがそれだ。ナチス時代に連れ去られて帰って来なかったユダヤ人の名前を彫ったプレートだが、そんなドイツ人にとっての負の遺産を、なぜ、作っているのか、という考察がある。
『歴史的事実とは捨てきれるものではない。われらの行為はわれらを追う、という言葉がある。未来永劫、ドイツ人がやったことはドイツ人にくっついてくる。しかし、日々<努力して>思いだし語り継いでいかないと、掌から -
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ネタバレこのところ、ずっと近代史(主に戦争について)の本やドキュメンタリーを読んだり見たりして勉強してきたが、この本には詳細かつ複雑な情報が山盛りで、読み通すのに時間と根性が必要だった。
この時代の戦争への道を見る時、情けないのは、誰も本気で戦争をする気がなかったにも関わらず、だれも戦争を止められなかったのではないか、と思えるところだ。希望的予測と甘い判断で、戦争に突入してしまった。
また、戦争を後押ししたものとして国民感情があるが、それを形作られるのにメディア(新聞)が大きな役割を果たしていたことだ。大衆は煽られやすく、一方向に傾きやすい。判断は情報に左右される。今のマスコミも腰抜けで、政府への批判 -
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今の平和な日本が存在するのは、あの戦争で命を懸けて戦った人たちがいたお陰だ。それは間違いない事実だ。
私自身は戦争を全く知らない世代。
しかし私の父親は1936年生まれのため、辛うじて戦争を実体験として経験している。
語り継ぐべき物語は多数あるだろう。
我々が学ぶべきは戦争の歴史だけに限らない。
起こった事実を知ることは最低限必要であるが、大切なのは「なぜ戦争が起きたのか?」「なぜ止められなかったのか?」などの、「なぜ」の部分なのではないだろうか。
日本人の戦争の歴史を振り返ると、日清戦争まで遡るかもしれない。
国家レベルでの思考回路まで分析するつもりはないが、人間が集団になるとどういう意思決 -
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対談形式で読みやすい。
出身地など個人のアイデンティティや戦争に関係ないエピソードの話も多く、居酒屋で話す会社の人事裏話のような話も多い。
昭和の戦争の是非や負けた戦争に名将も愚将もあるのか?と言うことは置いておいて、現代にも通じるリーダー論として読んでみた。
優れたリーダーの資質は色々あるが、愚かなリーダーの定義は非常にシンプル。
名将:
①理知的、兵士から畏敬念で見られる人、論理的にものを考える、陸大の恩賜の軍刀組(腰巾着)以外、駐在武官経験者、幼年陸軍学校よりも一般中学出身
②自分で決断、目的を明確に伝える、情報を自ら掴む、過去の成功体験に囚われない、焦点の場所に身を置く、部下に最大 -
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昭和史で有名な半藤一利氏であるが、幕末に関しても造詣が深いのは知らなかった。しかし、昭和を知るには、明治・大正時代に遡る必要がある。さらに、明治・大正時代を知るには江戸時代に遡る必要がある。そう考えれば、半藤氏が幕末に詳しいのも当然かもしれない。
司馬遼太郎の歴史小説の影響だろうか。幕末の志士は英雄視される節がある。特に薩摩・長州の志士は明治維新を成し遂げた英雄だ。しかし見方を変えれば、明治維新とは幕府転覆の革命であり、徳川慶喜を引きずり下ろして切腹までさせようとした反乱である。しかも、国家転覆後の青写真を誰も持っていなかったとなれば、「明治維新は単なるクーデターであった」とも言えるのだ。
真 -
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「半藤一利」が義理の祖父にあたる「夏目漱石」について語った歴史エッセイ『漱石俳句探偵帖』を読みました。
『漱石先生お久しぶりです』に続き、「半藤一利」の「夏目漱石」関連作品です。
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歴史探偵が俳句を通して探る、あの名作の謎
『坊っちゃん』の「お清」は誰!?
大文豪の意外な人となりを探り、おなじみの小説の新たな読み方を発見する、楽しく痛快なエッセイ
「子規」と競った松山・熊本時代、学生に幻滅した東大教師時代、小説家となってからも折々に、「漱石」は生涯二千五百余もの俳句を詠んだ。
一流のユーモア、理想と孤独。
「漱石」の最も自由な気持が満ちた十七 -