半藤一利のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
墨子は、名前は知れども、中身は知らずで、特に関心もなく過ごしてきた。けれども、半藤さんが、読みなさいというからには、何かあるのだろうと、読んでみた。
本書は、導入編といったところで、墨子の何たるかは、今一つわからなかったけれども、墨子をネタに縦横無尽に古典の知識が展開される。墨子の兼愛、非攻、俠、天、など色々な概念。日本国憲法の9条の精神的根拠になりそうな気もした。墨子も、いつか翻訳した原典に当たってみたいと思う。
巻末の中村哲さんとの対話が圧巻。『西欧的な民主主義を入れないと人間は幸せになれないというのは驕り。』経済や社会制度が変われば至福が来るという風潮への疑念と、人を殺して、戦争してまで -
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Posted by ブクログ
故・半藤一利さんの著作。非戦への奮闘努力として古代の思想家の墨子を解説。いつも通りといえばそれまでだが、脱線が多すぎて読みにくかった。しかしながら、理解したところでは、
・兼愛・非攻の精神でどんなケースであれ、誰の利益にもならない戦争は身を挺して止める
・そのためには、縦横無尽に王や士大夫を説得して戦争の未然防止らに勤める
・天を奉ずる点では儒家と同一だが、天は抽象的の存在ではなく鬼神を使わして実際に懲罰を加えるもの。お天道様に反した行いはすべきではない。
・運命論・宿命論には反対。未来は行動によって変えられる。
・墨守というが、戦争絶対抑止のため、攻められた側に加担して、土木工事や加工技術を -
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Posted by ブクログ
これは、タイトルがよくない!と心から言いたい。
うわーい新作!と思って読むと、とってもがっかりするので。
要は、過去の書籍からの抜粋、まとめなんですよね。
これはこれでよく出来てるの。
抜粋でもはっとする文があるし、全部出典がついてるからこの本読んでみたい!ってなるし。
半藤作品をあんまり読んだことない人にむけてのお試しガイドとしては素晴らしいと思うの。
でも、でもね!
新作を楽しみにしてたんだよー!
せめてタイトルにね、「過去作品集」とか「オムニバス」(使い方あってる?)とか入ってたらよかったのに…。
それでも気になる本がいくつか出てきたので、またいつか読んでみたいと思います。
でももう、新