半藤一利のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
★TBSラジオ荻上チキのセッション22での「日本の首相ベスト5」(正式タイトルは違うと思うが)を聞いていて、知らない首相の名として、石橋湛山の名があがっていたので、知りたいと思って手にとった。(確か、best5には入っていなかったが、リスペクトす神保哲生氏が最高の首相にあげていた)
では、本の感想ですが、半藤一利氏も書いているが、この本は石橋湛山の事を書いたのではなく、「満州事変以降から、国際連盟脱退までの当時の日本の軍部・内閣・新聞・世論がどう動いて行ったか」その対極にあった石橋湛山の言論をとおしてあぶり出したものである。
彼の経歴はさらっとしか触れられていないが、彼の言葉が彼を知 -
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Posted by ブクログ
戦前戦中時代に東洋経済新報社において、様々な圧力に屈すること無く自由の論調を主張し続けた経済人。大手新聞社が軍部に迎合する翼賛記事の掲載競争を行って当時の世論をミスリードしていたことに反発し、「伝統も主義も捨て軍部に迎合し形骸だけを残しても意味が無い。そんな醜態をさらすなら自爆して滅んだ方がまし」として一歩もひるまなかった。戦後その経済に対する見識と豪毅をもって首相に選出されるが、過労から長期療養が必要になってしまう。湛山は責任を果たせないならばと潔く首相を退陣する。
本書は石橋湛山の伝記ではなく、戦前戦中のジャーナリズム史を石橋の目を通して浮き彫りにしたもの。マスコミという「商売」がいかに -
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