半藤一利のレビュー一覧
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日本がなぜアメリカとの戦争に踏み切り、そして負けたのかという点について、近代史に造詣の深い6名の方が対談形式で述べる本。「なぜ負けたのか」よりも「なぜ国力に圧倒的な差があったアメリカとの戦争に踏み切ったのか」という点に関する部分には、ちょっときな臭い雰囲気になりつつある今日、考え直す意味は深いと感じます。
対米戦争に限らずほとんどの戦争が「自衛・自存」を大義名分に始められ、ブレーキをかけるはずのメディアも政権や大衆に迎合していく流れであった事などは同じ過ちを繰り返さないためにも知っておくべき事実であると思います。
なぜヒトラーのドイツと同盟を結んだのか、海軍・陸軍エリートはなぜ判断を誤って開戦 -
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幕末ものは、急に読みたくなるときがやってきます。
著者の作品は歴史関係でこれまで何冊か読んできましたが、幕末は始めてです。
歴史は勝者が作るものなので、定説が必ずしも真実とは限りません。新潟県長岡市に親族のいる著者にとっては、一般に語られている幕末史とは異なる意見を持っていて当然と感じます。
同じ事実でも、見方が変われば解釈が変わるもの。改めてそれを感じました。
<目次>
第1章 維新には「知られざる真実」がある―権力闘争による非情の「改革」
第2章 幕末「心理」戦争―江戸城無血開城までの「西郷×勝」攻防三カ月
第3章 自らを「アヒルの水かき」と揶揄した男―私が勝海舟に惹かれる理由
第4 -
Posted by ブクログ
最近こういう内容の本が多く出ているような気がします。
もしかしたら、自分が好んで選んでいるだけかも
知れませんが。
賊軍。官軍の判別で、昭和の戦争の責任というか悪者を
探す感じ。この本が言いたいのは、官軍(薩摩・長州)
出身の軍人が戦争を初めて、日本を崩壊させ、
賊軍(関東・東北・信越等)出身の人がぎりぎりのところ
で日本を救ったということなのだろうと思いますが。
いくらいろんな、いい方でそういう結論にしているの
ですが、東條は賊軍出身だし、鈴木貫太郎だって
終戦時の首相ですが、開戦時に無責任ではないはず。
山本五十六も長岡だし、石原莞爾も東北。
昭和の戦争の時に、長州・薩摩の人はあまり出てこ -
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Posted by ブクログ
昭和史の研究家・半藤・保阪氏などの対談・鼎談集。昭和天皇の幼少期の意外な話から、摂政時代、そして昭和まで。実に豊富な記録が残っているのは歴史解明において有効だと思い、このような記録が発表されたことへの半藤氏たちの喜びが感じられる。一方であまり書かれなかったマッカーサーとの対談への不満も。戦争勃発後、昭和天皇が母・貞明皇太后に叱責されることに気を遣う様子など、昭和天皇の人となりを感じる一方で、軍・政から実権のない立場に祭り上げられ利用された人生への同情も禁じ得ない。「トラトラトラ」、「日本で一番長い日」などの映画を見た記録が残っているのも実に面白い。やはり戦争との関わりを読み解くことが最関心事で
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