半藤一利のレビュー一覧

  • 世界史としての日本史(小学館新書)

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    『昭和史』の半藤一利氏とライフネット生命保険代表取締役会長兼CEOで世界史の本も書いている出口治明氏の対談。最近よく見かける「日本のここがすごい!」といった日本特殊論の風潮についてや、第二次世界大戦の背景や日本が負けた理由、指導者の教養不足などについて対談している。

    第一章 日本は特別な国という思い込みを捨てろ
    第二章 なぜ戦争の歴史から目を背けるのか
    第三章 日本が負けた真の理由
    第四章 アメリカを通してしか世界を見ない危険性
    第五章 世界のなかの日本を知るためのブックガイド
    第六章 日本人はいつから教養を失ったか

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    2016年10月23日
  • マッカーサーと日本占領

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    半藤氏による戦後の歴史の真相を語っている内容。
    戦後占領状況の詳細については、もしかしたら
    初めて読んだかもしれません。
    とても読みやすい内容です。
    どこまでが本当かはよくわかりませんが、
    マッカーサーのことについて、昭和天皇についてが
    少し誇張しすぎているような気がします。
    もっと、偶然や環境、その他の社会的な集団的実践の
    結果であるのであって、真実はそんなに劇的ではない
    ような気がします。

    巻頭に戦後日本の写真が多く掲載されていて、これは
    興味深く見ることができます。

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    2016年06月09日
  • 日本海軍の興亡 戦いに生きた男たちのドラマ

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    過去を振り返って失敗の本質を知りえたとしても、その流れをどうしようもなく同じ失敗を繰り返すのでは?と考えさせられる。その流れが"空気"であり、日本人はその"空気"を醸成し易い気質を持っているというのが山本七平「空気の研究」に書かれている。「空気の研究」で周恩来が日本人を言う"言必信、行必果"というのが、帝国海軍にも当てはまり面白い。

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    2016年04月09日
  • あの戦争になぜ負けたのか

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    日本がなぜアメリカとの戦争に踏み切り、そして負けたのかという点について、近代史に造詣の深い6名の方が対談形式で述べる本。「なぜ負けたのか」よりも「なぜ国力に圧倒的な差があったアメリカとの戦争に踏み切ったのか」という点に関する部分には、ちょっときな臭い雰囲気になりつつある今日、考え直す意味は深いと感じます。
    対米戦争に限らずほとんどの戦争が「自衛・自存」を大義名分に始められ、ブレーキをかけるはずのメディアも政権や大衆に迎合していく流れであった事などは同じ過ちを繰り返さないためにも知っておくべき事実であると思います。
    なぜヒトラーのドイツと同盟を結んだのか、海軍・陸軍エリートはなぜ判断を誤って開戦

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    2016年03月03日
  • 幕末辰五郎伝

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    新門辰五郎を主人公にした幕末歴史講談。半藤さんも後書きで資料が少ないのでかなり盛ってると述べており、どこからどこまでホントかよくわからん。

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    2015年12月01日
  • もう一つの「幕末史」 “裏側”にこそ「本当の歴史」がある!

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    幕末ものは、急に読みたくなるときがやってきます。
    著者の作品は歴史関係でこれまで何冊か読んできましたが、幕末は始めてです。
    歴史は勝者が作るものなので、定説が必ずしも真実とは限りません。新潟県長岡市に親族のいる著者にとっては、一般に語られている幕末史とは異なる意見を持っていて当然と感じます。
    同じ事実でも、見方が変われば解釈が変わるもの。改めてそれを感じました。



    <目次>
    第1章 維新には「知られざる真実」がある―権力闘争による非情の「改革」
    第2章 幕末「心理」戦争―江戸城無血開城までの「西郷×勝」攻防三カ月
    第3章 自らを「アヒルの水かき」と揶揄した男―私が勝海舟に惹かれる理由
    第4

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    2015年10月12日
  • もう一つの「幕末史」 “裏側”にこそ「本当の歴史」がある!

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    幕末から大戦での敗北に至るまで、権力をめぐる闘争の裏側にせまるシリーズの一冊。
    吉田松陰も官軍も何するものぞ。

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    2015年10月03日
  • 賊軍の昭和史

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    最近こういう内容の本が多く出ているような気がします。
    もしかしたら、自分が好んで選んでいるだけかも
    知れませんが。
    賊軍。官軍の判別で、昭和の戦争の責任というか悪者を
    探す感じ。この本が言いたいのは、官軍(薩摩・長州)
    出身の軍人が戦争を初めて、日本を崩壊させ、
    賊軍(関東・東北・信越等)出身の人がぎりぎりのところ
    で日本を救ったということなのだろうと思いますが。
    いくらいろんな、いい方でそういう結論にしているの
    ですが、東條は賊軍出身だし、鈴木貫太郎だって
    終戦時の首相ですが、開戦時に無責任ではないはず。
    山本五十六も長岡だし、石原莞爾も東北。
    昭和の戦争の時に、長州・薩摩の人はあまり出てこ

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    2015年09月09日
  • 十二月八日と八月十五日

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    20150822
    第二次世界大戦が真珠湾攻撃により開戦された日12月8日と、玉音放送が流れた終戦の8月15日。
    この日に、どんなことがあって、国民はどのように受け止めたのか。
    あらゆる作家の記述と共に紹介されている。

    今度は第二次世界大戦の全体を通して振り返られる作品を探して読んでみようと思う。

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    2015年08月22日
  • 三国志談義

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    確かに三国志について話しているんだけど、大戦時の軍人の名前が例えとして出てきたり、ちょっと現代に出版されたとは思えない思想的な古くささ。
    最後の対談者の作った俳句なんかも、できがちょっとねぇ、って感じで今ひとつでした。
    まぁ、三国志をネタとした対談本って少ないと思うので、その点では貴重なんですけどね。
    上記の問題点に目をつぶればそう悪くないんだけど、合わない人は多いかも。

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    2015年07月25日
  • もう一つの「幕末史」 “裏側”にこそ「本当の歴史」がある!

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    半藤氏の幕末関連の本。半藤氏の歴史本は、何冊か
    読んだとおもいますがそのなかでは一番読みやすい本だと
    思います。
    内容的にはあまり新しいことはなく既知の内容でしたが
    最後のあとがきの現代の日本に関しての憂いは
    共感する部分があります。また、歴史を真摯に正直に
    受け止める大事さについては、そのとおりではないかと
    思います。

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    2015年06月22日
  • 「昭和天皇実録」の謎を解く

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    昭和史の研究家・半藤・保阪氏などの対談・鼎談集。昭和天皇の幼少期の意外な話から、摂政時代、そして昭和まで。実に豊富な記録が残っているのは歴史解明において有効だと思い、このような記録が発表されたことへの半藤氏たちの喜びが感じられる。一方であまり書かれなかったマッカーサーとの対談への不満も。戦争勃発後、昭和天皇が母・貞明皇太后に叱責されることに気を遣う様子など、昭和天皇の人となりを感じる一方で、軍・政から実権のない立場に祭り上げられ利用された人生への同情も禁じ得ない。「トラトラトラ」、「日本で一番長い日」などの映画を見た記録が残っているのも実に面白い。やはり戦争との関わりを読み解くことが最関心事で

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    2015年06月22日
  • ドキュメント 太平洋戦争への道 「昭和史の転回点」はどこにあったか

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    ロンドン軍縮会議で表面に現われ出た統帥権干犯問題から始まり、日本が戦争へと突き進んでいくプロセスを、ドキュメンタリー形式で描き出しています。

    阿川弘之によって米内光正、山本五十六、井上成美らの人物像が広く知られるようになりましたが、著者は「海軍善玉論」を信じ込むことは歴史理解を誤ると述べています。本書では、山本の懸念をよそに時流に乗り遅れるなとばかり南方進出へ向かっていった海軍の石川信吾らについて、比較的詳しく扱っています。

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    2015年04月29日
  • 半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義

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    ふたりのおじいさんが好きな話題でしゃべり続ける、考え方の方向性はいろいろあっても愛国談義だ。
    知識としてもっていない話題は分かりにくかったりするけど、ふたりの話しを横で聞いている気分だとすると、いろいろ興味もわいてくる。

    じぶんたちがジジイになった時にこういうはなしができるかな…

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    2015年04月23日
  • 歴代海軍大将全覧

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    対話形式になっているので読みやすい。
    77人の海軍大将の事跡を追っているのだが、マニア以外に読む人いるんかな?(笑

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    2015年04月18日
  • 三国志談義

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    あぁ、もう二人とも楽しそうで何よりです。

    深い知識を持ち合わせたもの同士の放談なので、楽しそうな雰囲気がいですね。自分としては勉強になります。

    今更だけど、思わず唸ってしまったのは、地図の感覚の話。
    日本の地図感覚だと、中国だとえらいことになりますよ。
    そらそうだ。国土の広さ違いすぎるもの。
    言われてみれば納得。でも、ついつい日本の感覚で見てしまい勝ち。
    気をつけます。

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    2015年03月17日
  • 半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義

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    (隅田川の環境は)昭和二十四年、二十五年、ぐらいまではよかったん

    朝鮮戦争というのは、戦後日本をある意味では救ったのですが、いっぽう日本の自然をぶっ壊す最初のきっかけだったのではないかと思います。

    つくづく思うのですが、この国は守れない国なんです。
    海岸線が長い。世界で六番目に長い。アメリカよりもオーストラリアよりも長いん

    ライト兄弟がはじめて飛行に成功したのは一九〇三年

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    2015年03月15日
  • 日本型リーダーはなぜ失敗するのか

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     戦時中に活躍したリーダーを分類して、彼らの行動を詳細に検証するという趣向の本である。日本は敗戦しているわけだから、ダメなリーダーたちのオンパレードだ。この本でいうところの完璧なリーダー像をイメージすると神に限りなく近くなりはしないだろうか、そんな人は存在しないのだから個人に期待しすぎてはいけない。戦いに勝てる組織のあり方が問われているのである。

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    2015年03月12日
  • 半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義

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    博覧強記のお二人なので話について行くのが大変。書き起こしも編集もそれなりの知識がないと話が繋がらなくなるので大変だったのでは…。
    直接的な「愛国論」的なものは終章のほんの一節に登場します。
    あとは行間と文脈で判断してください。

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    2015年03月04日
  • 日中韓を振り回すナショナリズムの正体

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     本書は、昭和史の大御所二人の対談である。「ナショナリズム」という妖怪を断罪する意見は、大いに説得力はあるが歴史の読み物としては、今ひとつ面白みに欠けるように思える。
     歴史書をある程度読んでいると、本書には新しい発見や知見は見いだせないように感じられて、物足りないのかもしれない。ちょっと、残念。

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    2015年02月02日