半藤一利のレビュー一覧

  • あの戦争になぜ負けたのか

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    いかにあの戦争が非合理的な意思決定の積み重ねとして開戦され、続けられたかが綴られている。「あの方がそこまで言われるのなら、勝ち目はないけれど、一緒にやってみよう」という精神論。今に至っても尚、似たような論調を耳にするのは気のせいだろうか。印象に残ったのはアーリア民族至上主義のヒトラーが何故日本と組んだのか。そして特攻、玉砕、零戦、戦艦大和に関するくだり。今後のためにももっと意思決定における説明責任を追求すべきだと思う。それに事後のaccountabilityも欠かせない。

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    2013年02月02日
  • 日本型リーダーはなぜ失敗するのか

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    一般向けに半藤が講演してきたエッセンスを文書に起こしたという体裁。読みやすいがどこかで半藤自身あるいは他の人が紹介してきた内容の総覧という感じ。忙しいオジサンには読みやすくて扱いやすいだろう。

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    2018年10月14日
  • あの戦争になぜ負けたのか

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    6名のそうそうたる面々によるが大東亜戦争に関する座談会。
    半藤一利・保坂正康・中西輝政・戸高一成・福田和也・加藤陽子の6名。僕自身かつてその著作で勉強させてもらった人も多くいます。また、この6人の大東亜戦争に対する立ち位置が微妙に違っているので、そのあたりも興味深く読ませてもらいました。

    ただ、内容が非常に多岐に渡るため、それぞれの議論が尽くされていない印象があります。一致点を見つけて終了、といった感じです。もう少しテーマを絞り込むか、参加者を3人くらいにするかした方が、より深い議論が楽しめたのでは、と思います。

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    2012年09月01日
  • あの戦争になぜ負けたのか

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    ネタバレ

    太平洋戦争がなぜ起こったのかを色々な観点から見ていく。 日本の中国侵略から端を発してアメリカ・イギリス等々の包囲網からの石油のストップ。 日本は遅れてきた植民地政策による帝国であった。

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    2012年06月23日
  • 指揮官と参謀 コンビの研究

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    ネタバレ

    ちょっと簡単に書きすぎているのかなと。
    でもあえてコンビということで、それはそれでいいのかもしれない。

    これを読むと、所詮日本人は日本人、と思ってしまう。
    今の世の中ですら、あぁ、日本人だから仕方ないと、と。

    昔から変わらないものなのだなぁ。

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    2012年03月28日
  • 日本国憲法の二〇〇日

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    憲法制定までの政府とGHQとのやり取りがもっと詳しく述べられるのかと思いきや、ほとんど時間の経過に沿って、事実のみを簡単に表しているだけなので物足りなさを感じた。 ところで、15歳の少年には敗戦の意味はなかなか理解できなかったのではないだろうか。厭世的にもなれず、人生をリセットするほど生きてもいないし、どっちつかずの心持ちであったのだろう。それよりまして、一番の食べ盛り、本当にひもじい思いをして毎日過ごしたのに違いない。

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    2012年02月04日
  • 歴代陸軍大将全覧 大正篇

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    本書は四人の識者が日本陸軍大将について語った速記録の大正編である。
    有名な人から今となっては無名の人までいて興味深い。大正編までは藩閥がものをいう一面があったのが特徴である。意外と評価の低い人もいました。昭和編にも期待です。

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    2013年11月04日
  • 歴代陸軍大将全覧 明治篇

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    本書は陸軍大将全員の人物像と業績を四人の歴史家が紹介した座談会の記録である。 明治篇では維新の建軍から日露戦争までをカバーしている。
    有名な方から歴史に埋もれてしまった方までいて興味深い。

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    2013年11月04日
  • 山本五十六

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    山本五十六の後輩である著者が、過去に著した文を整理して書き直した著作で全体を貫く一貫した主題はないが、かえって山本五十六の人となりをいろいろな側面から知るきっかけになる。著者は山本贔屓と明言して書いているが、戦後雑誌に掲載された愛人の存在にも記述が及び、一面的な見方に偏る事無く山本五十六を見る事ができる。

    政府または海軍という組織にあって自らの大局観にもとづき発言、行動した。しかし一方で反対派を見下していることを露にしがちで、組織内で本懐を遂げることなく、組織人として行動し終わった。対米英開戦が決まったときにこの人の人生は終わっていた。

    しかし、この本で一番印象の強かったのは次の文だ。

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    2011年12月25日
  • 日本海軍の興亡 戦いに生きた男たちのドラマ

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    ネタバレ

    宮部みゆきの『蒲生邸事件』のテーマにもなっているが、歴史の大きな流れ、特に1つの国家・組織が破綻していく流れというのは、個人ではどうにもとめられないものがある。

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    2011年11月07日
  • 漱石俳句探偵帖

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    途中で書かれていたのだが、どうやらこの人は「ノモンハンの夏」を書いた人であるらしい。嘘をつけと思ったが本当でした。ええぇ全然違うくないですか!そして漱石の義理の孫だと。へえー。

    というのは置いておいて、本書は俳句を元に当時の漱石エピソードに照らし合わせて心情等を辿っていくといった構成。俳句は偉ぶらなくてずっと初期の漱石そのまんまって感じ。とはいえ、あんまり上手くないんじゃないの俳句。師匠(子規)にギタギタにされたんじゃ。弟子達にも結構滅茶苦茶に言われてるよね。

    でやっぱり面白いのは漱石本人、そして漱石一味のエピソード。
    ・胃病持ちの癖に何度も食べ過ぎでそれを悪化させる漱石。しかし決して食べ

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    2011年07月17日
  • 歴代陸軍大将全覧 明治篇

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    陸軍大将全員の人物像と事績を4人の歴史家が洩らさず紹介した、リーダブルな陸軍史の決定版。
    本書は西郷・山県・児玉・乃木など、明治期の大将31人を扱い、その実像を伝える。

    [ 目次 ]
    第1章 大将の誕生(廃止された陸軍元帥;ほとんどが金鵄勲章佩用者 ほか)
    第2章 草創期の大将たち(大村益次郎―建軍の父;西郷隆盛―「敬天愛人」の人 ほか)
    第3章 眠れる獅子「清国」に挑む(野津道貫―猛将の典型;北白川宮能久親王―台湾で死んだ宮様 ほか)
    第4章 日露の戦いのなかで(山口素臣―初の教導団出身の大将;岡沢精―初代の侍従武官長 ほか)
    第5章 明治陸軍の栄光に包まれて(大島義昌―日清

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    2011年03月27日
  • 昭和天皇ご自身による「天皇論」

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    「昭和史の語り部」と呼ばれる著者による昭和天皇論。昭和天皇の侍従長を長く務めた鈴木貫太郎の著書などを紐解きながら、戦争前夜から終戦までの昭和天皇の行動の真意を探っていく。ちなみに、昔は「御門(みかど)」と呼ばれた天皇を、一般的に「天皇(てんのう)」と呼ぶように仕向けたのは伊藤博文と山県有朋らしい。この言葉が、天皇の神格化に決定的な役割を果たしたとのこと。

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    2011年02月27日
  • 昭和の名将と愚将

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    名将の条件(保阪)
    理知的であること
    慕われると同時に尊敬されること
    原則論ばかり振りかざさないこと
    名将の条件(半藤)
    決断を自分で下すことができたひと
    任務の目的を部下に明確に伝えられる人
    情報を自らの目や耳で掴む人
    過去の成功体験にとらわれない人
    常に焦点の場所に身をおいた人
    部下に最大限の任務の遂行を求められる人

    愚将とは、"責任ある立場にあって最も無責任だった将"。

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    2010年08月21日
  • 三国志談義

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    三国志の話だけにとどまらず、知識溢れるお二人ゆえ
    話題が色んな方向に広がる広がる。
    或る意味、日本史のお勉強にもなりましたし
    昔から「三国志」が、日本人の愛読書として
    親しまれてきたこともよく解った。

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    2009年11月20日
  • 戦う石橋湛山 昭和史に異彩を放つ屈伏なき言論

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    野人首相は病気で1ヶ月で倒れてしまう。
    小日本主義思想で、満州は要らないと言って軍部にも眼をつけられる。
    東洋経済新報社はかれが編集長をしていたから、そこもまた軍部の眼の堅きにされたらしい。
    彼はきっと時代がよく見えていたのだろう。

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    2009年10月07日
  • 其角俳句と江戸の春

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    方々にいい加減な表現が入る、この著者らしからぬ本である。俳句の読みが妙に穿っていて、正しくない可能性が高い読み込みがある。そこまでは読めないだろ、と突っ込みたくなる。
    読み進むにつれて、なぜそうなのかが判る。半藤さんは其角が大好きなのだ。だからやっちゃうのだ。その上ちょっとそれはどうかなあと思うのだが、幸田露伴の解釈は無闇に信用しているのが少々危険だ。露伴の俳句解釈はけっこうテキトーなのだ。こんなものはこう読めばよろしい、これは駄作だがこんな意味だろう、と本当にいい加減な解釈がままあるのだ。半藤さんにしては簡単に真に受けてるなあと驚く。安東次男の評論を読んでいないんだろうか。
    この点はさておき

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    2015年04月07日
  • 日本海軍、錨揚ゲ!

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    阿川弘之と半藤一利がひたすら海軍について語り合う。読者よりも本人達のほうが楽しかったんじゃなかろうか。

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    2009年10月04日
  • 昭和天皇物語 1

    無料版購入済み

    イマイチ

    なんかちょっと期待外れな感じでした。
    すごくさらーっと書いてあるというか・・・
    節子皇后の偏愛とかタカの御用掛就任後の苦労とかもっと掘り下げて読みたかったですね。

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    2021年06月01日
  • 世界史のなかの昭和史

    購入済み

    ちょっと自虐史観的な…

    沢山の資料を引用して、流れるように呼んでしまうのは、流石の半藤さんの著書です。
    世界の動きと日本の動きを分かりやすく説明しており、昭和史好きならオススメします。
    しかしながら、若干自虐史観的な記述が以前の著書より目立ちます。
    日本、ドイツ、ソ連だけが悪いのではなく、イギリス、フランスも世界各地で問題を起こしていましたが、その事にはあまり触れていない(昭和史がメインだから仕方ないのですが)ので、世界史をあまり知らない方が読んだら、アメリカ、イギリス、フランスは理性的で正義の国と思い込んでしまうのではないかと。

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    2018年03月17日