半藤一利のレビュー一覧
-
-
-
Posted by ブクログ
山本五十六の後輩である著者が、過去に著した文を整理して書き直した著作で全体を貫く一貫した主題はないが、かえって山本五十六の人となりをいろいろな側面から知るきっかけになる。著者は山本贔屓と明言して書いているが、戦後雑誌に掲載された愛人の存在にも記述が及び、一面的な見方に偏る事無く山本五十六を見る事ができる。
政府または海軍という組織にあって自らの大局観にもとづき発言、行動した。しかし一方で反対派を見下していることを露にしがちで、組織内で本懐を遂げることなく、組織人として行動し終わった。対米英開戦が決まったときにこの人の人生は終わっていた。
しかし、この本で一番印象の強かったのは次の文だ。
「 -
Posted by ブクログ
途中で書かれていたのだが、どうやらこの人は「ノモンハンの夏」を書いた人であるらしい。嘘をつけと思ったが本当でした。ええぇ全然違うくないですか!そして漱石の義理の孫だと。へえー。
というのは置いておいて、本書は俳句を元に当時の漱石エピソードに照らし合わせて心情等を辿っていくといった構成。俳句は偉ぶらなくてずっと初期の漱石そのまんまって感じ。とはいえ、あんまり上手くないんじゃないの俳句。師匠(子規)にギタギタにされたんじゃ。弟子達にも結構滅茶苦茶に言われてるよね。
でやっぱり面白いのは漱石本人、そして漱石一味のエピソード。
・胃病持ちの癖に何度も食べ過ぎでそれを悪化させる漱石。しかし決して食べ -
Posted by ブクログ
ネタバレ[ 内容 ]
陸軍大将全員の人物像と事績を4人の歴史家が洩らさず紹介した、リーダブルな陸軍史の決定版。
本書は西郷・山県・児玉・乃木など、明治期の大将31人を扱い、その実像を伝える。
[ 目次 ]
第1章 大将の誕生(廃止された陸軍元帥;ほとんどが金鵄勲章佩用者 ほか)
第2章 草創期の大将たち(大村益次郎―建軍の父;西郷隆盛―「敬天愛人」の人 ほか)
第3章 眠れる獅子「清国」に挑む(野津道貫―猛将の典型;北白川宮能久親王―台湾で死んだ宮様 ほか)
第4章 日露の戦いのなかで(山口素臣―初の教導団出身の大将;岡沢精―初代の侍従武官長 ほか)
第5章 明治陸軍の栄光に包まれて(大島義昌―日清 -
- カート
-
試し読み
-
Posted by ブクログ
方々にいい加減な表現が入る、この著者らしからぬ本である。俳句の読みが妙に穿っていて、正しくない可能性が高い読み込みがある。そこまでは読めないだろ、と突っ込みたくなる。
読み進むにつれて、なぜそうなのかが判る。半藤さんは其角が大好きなのだ。だからやっちゃうのだ。その上ちょっとそれはどうかなあと思うのだが、幸田露伴の解釈は無闇に信用しているのが少々危険だ。露伴の俳句解釈はけっこうテキトーなのだ。こんなものはこう読めばよろしい、これは駄作だがこんな意味だろう、と本当にいい加減な解釈がままあるのだ。半藤さんにしては簡単に真に受けてるなあと驚く。安東次男の評論を読んでいないんだろうか。
この点はさておき -
無料版購入済み
イマイチ
なんかちょっと期待外れな感じでした。
すごくさらーっと書いてあるというか・・・
節子皇后の偏愛とかタカの御用掛就任後の苦労とかもっと掘り下げて読みたかったですね。 -
購入済み
ちょっと自虐史観的な…
沢山の資料を引用して、流れるように呼んでしまうのは、流石の半藤さんの著書です。
世界の動きと日本の動きを分かりやすく説明しており、昭和史好きならオススメします。
しかしながら、若干自虐史観的な記述が以前の著書より目立ちます。
日本、ドイツ、ソ連だけが悪いのではなく、イギリス、フランスも世界各地で問題を起こしていましたが、その事にはあまり触れていない(昭和史がメインだから仕方ないのですが)ので、世界史をあまり知らない方が読んだら、アメリカ、イギリス、フランスは理性的で正義の国と思い込んでしまうのではないかと。