北方謙三のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「なぜ、国をひとつになさるのです?」
「おまえのように、国が国がと考えているような人間は少なくなく、たとえ奴隷でも国というかたちの中にいると、反逆が生き甲斐になったりするのだ」
「同じ民草で、国がない。そんな途方もないことが」
「そんなことを考えるようになったのは、モンゴル国を統一してひとつになり、眼が外にむいた時だったな」
「民族があります、宗教もあります」
「それとはまったく別のところに、政事がある。広すぎて眼が届かぬというなら、いまでも充分広すぎる。そうなっていないのは、モンゴル国に文官が育ち、決定的に人が不足することは起きていないからだ」
「人が多ければ多いほど、不正などがはびこります -
-
Posted by ブクログ
この巻でいよいよ「梁山泊」が誕生する。現代でも優れた才能や志を持つ者、あるいは野心家たちが一堂に会する場所として使われるこの物語の本拠地が「梁山泊」だ。林冲が先発して山塞に入り王倫を抹殺するまでの流れはこの巻の最大の山場であるし、そのための仕掛けの一つとして晁蓋が十万貫の生辰綱(誕生祝)を強奪する件は、'青面獣'楊志を後に同志とするための重要なイベントとなる。
またこの巻で重要キャストの公孫勝が登場して致死軍を創設する。吉川版では幻術使いであった公孫勝は北方版では闇の軍の総元締めとなり、致死軍は最後まで重要な働きをする。敵の本拠地となる青蓮寺と袁明の存在が明らかになる。この -
Posted by ブクログ
ネタバレまずは赤壁の戦いについて。孔明が風が勝敗を決すると口溢したり、周瑜の戦略がストレートには決まったりと、なんとも美しいと思った。戦略とは言え一か八かを乗り越えた戦いなんだなという。
今までの曹操は行動力はあるけれど結構知的なタイプで、自信がある時に確実に行動してる感じがしてた。だから江陵取って船ゲットした後、本来一呼吸置いても良いはず。北部で調練してたしいけるっしょ!って今までの曹操だったらしなかった気がするんだよなぁ。孔明の罠にバッチリ嵌ったんだなと思った。
周瑜と孔明が語り合うシーン、とても良かった。周瑜はこの時まだ35歳なんだよなぁ。もはや幼いと言っても良いくらい若い頃から天下のために -
Posted by ブクログ
梁山泊の中枢人物が、やや詳しく登場する。子供時代の楊令もいる。
闘いの駆け引きも面白く、並みでない鍛え方(調練)の過酷さも窺えて、志があれば超えられるものか、肉体は精神の器だと感じる。
楊志は山賊に破壊された村から孤児を拾い、楊令と名づける、そして、魯智深と組んで山賊の根城・二竜山を奪い、梁山泊と絆を深めた。魯俊義の闇塩の道を清蓮寺が潰そうと画策。そこで致死軍が動き、清蓮寺の間者を殲滅させた。魯智深は少華山を訪ね、史進に危ういものを感じて王進に預ける。宋清は、柴進の密偵・礼華と知り合い、惹かれあう。宋江は形だけ礼華を妾にする。閻婆惜が嫉妬して礼華を殺し、宋清が閻婆惜を殺す。宋江は自 -
Posted by ブクログ
まだ二巻目だが、ますます面白い。 表紙の裏に、当時の装束をつけた「武松」の人物画があり、その横にドラマ「天地人」の武田双雲の墨書「武松」がある。今回はメインが武松かな。 それもあるが、、、。
梁山湖に浮かぶ山寨には、王倫を頭目とする叛徒一団が籠もっているが、今は盗賊集団になり果てていた。宋江と晁蓋は叛乱の拠点として、山寨を奪うことに決める。
武松は、恋焦がれていた兄嫁の潘金蓮を犯し自殺させてしまう。死ぬつもりで虎と闘ったが果たせず、失意の武松を、魯智深は王進に預け、再生を希う。宋江の意を受けた林冲は梁山湖の山寨に潜り込むが、その武勇を王倫に疎まれ、地方巡検視の楊志と決闘させられる。一方、 -
Posted by ブクログ
水滸伝は面白い。北方さんの水滸伝はワクワクする。なかなか読み終わらないけれど。
各所に暮らしていた豪傑やさまざまな天才たちが集って体制に反旗を翻す、王国を建てる、仇を討つというような物語が好きで面白い、楽しみに類するものを読んだり映像で見たりしてきた。
「南総里見八犬伝」もそうで、考えてみれば、仲間が増えてくる経緯や、それぞれの個性や育ってきた歴史が、ひとつの物語に縄を綯うように、カラフルな紐を組むように次第に太く強くなっていく構造が楽しめるということでもある。
赤穂の浪士がそれぞれ辛苦の中で流浪していても、行き着く先がすでに決まっていても、毎年同じ様なドラマになっても飽きないように、この種 -
Posted by ブクログ
ネタバレとうとう出会いましたね、劉備と孔明が。詳しくは知らないけど、すごい出会いであったということだけ知ってる(浅い知識...)。孔明が仕官すると決めたシーン、めちゃくちゃ良かったな。人生が変わる瞬間って一瞬なんだな、と。そして孔明の軍略を見てると、確かに今までの劉備の戦い方にはなかったものだなって凄く分かる。張飛とはあんまり相性が良くなさそうな感じだけど、いつか心開くのかしら。今後の展開が楽しみすぎる。
曹操は袁家を滅ぼして北部制圧が完了。洪紀の牧場を避けて戦うところが、曹操を憎めないところなんだよなぁ〜〜。怖いけど真の優しさが見える気がして。やっぱ時を掴むのが上手いよな、曹操は。
孫権と周瑜はよう