北方謙三のレビュー一覧
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この巻は祝家荘戦の章。梁山泊、青蓮寺ともにXデーに向けた準備を進める。中でも解珍・解宝親子の働きは大きく、特に解珍はその後の梁山泊でも味のあるベテラン将校としての存在感を出す重要なキャラクターだ。読者は必ず解珍のタレを一度でいいから味わってみたいと思うはず。林冲は扈三娘を打ち倒し捕える。扈三娘も梁山泊に華やかな色を添える重要なキャラクターだ。更に李家荘の李応も梁山泊軍に協力する。これもその後重要な一軍の将になる重要人物だ。他にも孫立や楽和なども加わる。祝家荘戦ではこうした重要人物が梁山泊に加入するのと併せて、激しい戦いで童威、宋万、杜遷、焦挺、鄭天寿といった多くの将校が死ぬ。また青蓮寺の闇の部
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読んだ本 史記 武帝紀 二 北方謙三 20260423
読むほどに面白くなっていく度合いってのがすごい。
誰にも感情移入せずに描かれてるように思えるのに、主人公の衛青はじめ霍去病(かくきょへいでちゃんと変換が出てくる)や武帝劉徹はともかく匈奴の単于なんかもすごく魅力的で、戦の才能に恵まれていることがしっかりと伝わってくる。
それでいて、やんわりと人間関係のまずさがあるんだけど、昨今のぎすぎすした感じはなくてちょうどいい。
なんだかんだ言って、どこかで認め合ってるってのが男の小説って感じです。
しかも敵味方でもどこかでリスペクトがあるんだな。
これは一気に読んでしまう予感がします。 -
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太原府の山中に立て籠った宋江一行に大群が押し寄せ包囲する。本来ならわずかな人数で対抗できるものではないが、ここで陶宗旺の石積み能力が発揮され長時間の立て籠もりが可能になった。
双頭山、飛竜軍、林冲が最初に救援に駆け付け宋江一行は脱出するが、その殿となった'挿翅虎'雷横が宋江の身代わりとなって戦死する。
少華山の史進、朱武らは青蓮寺が偽装した了義山を討ち、梁山泊に入る。その戦闘で軍師役を務めた'短命二郎'阮小五が戦死する。
魯達は雄州へ行き、関勝、郝思文と語り、後の梁山泊入りの布石を敷く。
楊志暗殺に馬桂が関与していると見抜いた時遷が殺される。 -
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「それで、虹の根もとは見えたのですか?」
あそこが虹の根もとだ、とソルタホーンに言ったらしい。そして駈けようとした時、眼を醒ました。
「虹に、根もとなどがあると思うのか」
「人の、思いの中だけのものですか」ソルタホーンが、大きく溜息をついた。
「俺たちは、殿の虹の根もとを、捜し続けてきたのですよ」(93p)
とうとう最後まで、チンギスは虹の根元を見ることはできなかった。チンギスの分身とも言っていいソルタホーンだから口ごたえできたのだろう。何しろソルターホンたちは命を差し出してこの苦しい戦いを伴走してきたのだから。
最終巻。
ホラズム国との戦いを終えて、国づくりの巻になるだろう、という私の予 -
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中盤の、岳飛と王清のやりとりが良かった。
仕事でも必要性や根拠ばかり求められるが、そもそも人間は必要性だけで生活していない。
人参とジャガイモだけで生きていけるのに、わざわざカレーを作る。生存という意味では必要の無いものだ。だが人はカレーを作る。それは、そっちの方がより良い、というだけだ。
なのに仕事になると評論家然として根拠は?などと聞いてくることの浅ましさよ。
終盤やっと動いてくる。
梁山泊の老人たちが若者に語る。
若者が教えを乞う。
志は、生きていくのに必要なのか?
男はきちんと生きようとすると何かに縛られる。その何かは、仲間だったと語る者。
志があったので梁山泊に繋ぎ止められ、いや -
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完全にこの第二巻で調子に乗っちゃった感ある。いい意味で。もうグイグイ北方節きてる。第四代モンゴル皇帝に即位した兄の弟という立場となったクビライは南宋の攻略へ。そして鎌倉幕府の第五代執政北条時頼はモンゴルの影を感じ、来るべき脅威に備え水軍の構築を急ぐ。
どちらかというと今巻は鎌倉の動きがドラマチックで、北条時頼の親子の場面などは痺れる。因みに登場人物の一覧表は巻頭に3ページを割いている。これだけの登場人物がいても、キャラが立っているので混乱することなく会話を把握できて、それぞれのドラマを堪能できるというのは、とんでもなく贅沢なことだと思う。