北方謙三のレビュー一覧
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草原をほぼ統一したが、それは国なのか。統一すれば、国ということになるのか。
部族というものを、捨てた。それが草原を小さく区分し、人の争いを生んでいると思ったからだ。
はじめは、百人隊を新しく編成することで、それをやった。嫌がって参集を拒む者もいて、兵力を増やすという意味では、ずいぶんと遅れた。今では、モンゴル軍では当たり前のことになっている。
「国の姿を、見つけなければならん」
自分で言い、かつて聞いた言葉だ、とチンギスは思った。
言ったのは、沙州楡柳館の宣凱で、梁山泊頭領、楊令の言葉だったのだという。玄翁の父親で、血統だけを辿れば、チンギスの祖父ということになる。(144p)
最 -
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息止めて、一気に読みました。
嘘です、
息してました。
でも。それくらい夢中になってた。
水滸伝から読んで、これは絶対ハマるやつ。と思ってたから試験あけまでどうにか遠巻きにしてたけど、あーもうだめだ。これだもん。
これハマるやつだもん、
もう、だめ。北方謙三ワールドに突っ込んでます。
劉備。ふんふんふんふん。劉備な。
呂布、うん、わかるわたしも結構好きなタイプ。
北方謙三の本は、とにかくイケメン多いのよ。
いや、文字だけだけど生き様がかっこよすぎて体の芯から痺れまくる。
なんていい男たちなんだ。と。
水滸伝でもそうだけど、これからもたくさん出てくるだろうなぁ。イケメン。
それぞれ -
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北方謙三『逆光の女』ハルキ文庫。
再読。北方謙三の初期ハードボイルド小説が5ヶ月連続で再刊された。第1弾は『友よ、静かに瞑れ』、第2弾が『過去 リメンバー』、第3弾が『黒いドレスの女』、第4弾が二人だけの勲章』で、この第5弾の『逆光の女』がラストを飾ることになる。
学生時代に読んだ『逃がれの街』で北方謙三のハードボイルド小説を知り、以来、北方謙三の全てのハードボイルド小説を読み続けた。多少、クサい所はあるが、男の生き様を描く北方謙三のハードボイルド小説は若い頃の自分にとっての人生の指針であったのは確かである。それだけに北方謙三が歴史小説家に転身したことは非常にショックであった。
本作は北 -
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挑戦シリーズ3『風の聖衣』の予習として再読(内容忘れていたからね)。なるほど、登場人物をいきなり事件の渦中に放り出し、行動させる。説明は後回し。とにかく行動を、台詞を、先行させ読者をぐいぐい連れていく。そして人物の背景は徐々に明らかにさせていく。それが北方作劇法なんやな。緊張感を味わわせられつつ先へ先へと読み進めずにはいられない。うまいな。読み返してみると、実は老いぼれ犬高樹についての描写も結構多い。初読の際は、高樹が登場すると、「また嫌な奴が現れた」となっていたもののだが、高樹の人生を知った(「老犬シリーズ」三部作を読んだ)今では、キター! となった。が! 読み進めるとやっぱり「また嫌な奴が
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感想
生まれた時から帝になる運命というのも大変そう。それが50年も続くとおかしくなるのも仕方ないかも。
いよいよクライマックスが近づいてきた感じ。
あらすじ
李陵は、千五百の兵で漢を討ち、トトの息子の光谷児を鍛えていた。帝は李広利に、李陵を討つように命じる。孤鹿姑は、李陵に漢に勝たない戦をして大軍を引き出し、一気に討ちたいと作戦を明かす。
蘇武は北海で生き抜く術を身につけて、北海で生き抜く決心を固めていた。司馬遷は中書令として帝のそばに仕えるうちに、50年も在位する帝の孤独と死への恐怖を感じていた。
帝は司馬遷の書いた史書を読み、自分の恐れを客観視する。李陵は元部下の孫広と戦う。孫広 -
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感想
誰も帝を注意するものが居なくなり、国がドンドン腐っていく。権力とはそういうものなのか。自制してやっていくのはよっぽどの名君なんだろう。
この巻は蘇武も司馬遷も李陵も困難に出会い、生き方を見つめ直す巻という感じがした。
あらすじ
李広利は何の実力もないが、再度劉徹から匈奴攻めを命ぜられる。李陵は李広利の軍で、兵站を命ぜられるが、帝に直接5千の歩兵で匈奴に攻め入りたいと打診し、認められる。
李陵は5千の歩兵で敵陣深くまで到達するも、左賢王の2万の軍に敗れて投降する。劉徹の周りには最早、イエスマンしかいなくなっていた。李陵は単于に会い、1年間単于庭で自由に過ごすことを許される。蘇武は、 -
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北方謙三『二人だけの勲章』ハルキ文庫。
再読となる。北方謙三の初期ハードボイルド小説が5ヶ月連続で再刊されている。第1弾は『友よ、静かに瞑れ』、第2弾が『過去 リメンバー』、第3弾が『黒いドレスの女』、そして第4弾が本作『二人だけの勲章』で、第5弾は『逆光の女』ということで月1冊の刊行予定になっている。
1986年刊行ハードボイルド小説。自分を取り戻すために闘う男たちの姿を描かれるのだが、北方謙三のハードボイルド小説の中では最も過激ではないだろうか。
終盤までの展開は非常に面白いのだが、結末を端折り過ぎたようで、消化不良だった。大杉良二は復讐を果たし、自分を取り戻したのか。宮古島で刺され -
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テムジンは、立ち上がった。
座が、しんとした。全員の顔を、ゆっくりと見渡した。
(略)
「モンゴル族も、もうない。草原の民だ。かつてタタル族がいたが、それもない。草原の民だ。ケレイト王国があったが、もうない。草原の民だ。このテムジンの下にいるかぎり、すべて草原の民で、なんの違いもない。モンゴル国という名は、俺がそこの出身だから、ついただけのことだ。やがて、あたり前のことになるが、いまはおまえたちが、それを心せよ」
テムジンは、もう一度、ゆっくりと全員を見渡した。
「新しいことが、はじまる。俺は今日、チンギスという名になった」(143p)
オノン河の辺りの大会議で、テムジンは「チンギス・カン -
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チンギス・カンの物語だった
最終巻にして、ようやくそこにたどり着いた
いやいや『チンギス紀』言うてるやん?
うーん、そういうんじゃないんよな
当時の世界人口の半分以上を統治下に収めたといわれるモンゴル帝国
その礎を築いたチンギス・カン
果たして彼は何を考え、何を想い、何を見ていたのか?
世界人口の半分以上ですよ?
それこそ地球46億年の歴史の中で唯一無二の存在ですよ
そんな人物が何を考えていたか?
答えは簡単「分かるわけねーじゃん!」だ
それでも北方謙三アニキは、その答えを全十七巻で描ききった
本当に、作家というのは、なんと傲慢な生き物なのだろう
「お前に何が分かる!」を恐れず
むしろ -
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ネタバレネタバレというか、備忘録、自分の為だけなので
読まないでもらって可
宋清、楽和、穆弘死す。
相手の宿元景も朱武を倒すが、花栄が矢で射る、しかし花栄を守って欧鵬死す、
扈三娘 と王英が結婚
「結婚して子をなす。。。人はどうやって何代も何代も続き、その最後のところに自分がいる。子をなすということは、さらに血脈の最後の者を、新しく作るということだ。親や子としての情愛を除けばそれだけのことだろう。」
高俅
「人はなんによって生きる。志があれば飢えないのか。富があり、地位があり、名誉がある。これは、人の本能が求めるものだ。志は頭が求めるものであろう」 -
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いやいやいやいや
アニキよ
北方謙三アニキよ
大軍同士がぶつかって、決着が着いたらクライマックス!とか、そういうことじゃないよね?
まさかね
まさか北方謙三アニキともあろうお方が、そんなわけないよね
いや、面白いのよ!
ものすごい面白いの
わーわー言うてますけど、大軍がぶつかってモンゴル軍が見事に勝利!
十分面白いのよ
だけど、こんなもんじゃないやん!という自分がいる
やっぱね、長過ぎたわ
『水滸伝』から数えて六十七巻目だもの
そりゃダレるわ
ダレてこのレベルって、ものすごいことなんだけど
『水滸伝』と絡ませないほうが良かった気もしてきたよ
さぁ、いよいよ次は最終巻
もうひと山ある -
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岳飛と秦容が動き出す!
秦容が人事を一生懸命にやってます!
小梁山も安泰です!
そして、秦容に嬉しいお知らせがありました!
李俊を筆頭とする水軍の老兵達は韓世忠撃破の後は沙門島奪回に乗り出す!
老兵達は死ぬ事ばかりが頭の中にあるのだが・・・
李俊が遂にある決断をします!!!
自己顕示欲の強い海陵王が子午山を攻めます!
ブチギレル梁山泊は最高戦力の史進率いる赤騎兵を投入!!!
経験値少なく自己肯定感強めの皇帝の運命やいかに!!!!
西遼では顧大嫂が引退を宣言する!
引退までのタイムリミットまで配下のリーダー達に試練を科す!
金国が南宋に攻め入る!
今迄その実力がベールに包まれてい -