北方謙三のレビュー一覧

  • チンギス紀 三 虹暈

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    まだまだチンギスハンも若く、まとめている領土も小さいが徐々に発展してきて仲間も増えてきた。その過程も書かれているので、ここからどうやってモンゴル国を統一していくのか気になってしょうがない。登場人物も多くて、それぞれに物語があるので飽きさせない。シンプルに面白い。

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    2025年02月24日
  • 風樹の剣 〈新装版〉 日向景一郎シリーズ : 1

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    江戸時代版のハードボイルド。色んな意味で凄惨だが、なぜだな主人公が爽やかに感じる。最後の謎解きは、ちょっと無理があるように感じた。

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    2025年12月07日
  • チンギス紀 三 虹暈

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    モンゴル族の覇権をめぐる物語、その第3巻。

    部族間での戦いの中、たった50騎を率いて戦場を
    無双する老人、玄翁がテムジンやジャムカ達の前に
    現れ、大きな壁となって立ちはだかる。

    一方で、強大なメルキト族の長、トクトアは、
    世俗から一旦離れ、山でサバイバル生活を始める。
    そこに隻眼の狼が現れ、心を通わせ始める。

    ベテランの、若き殿や一族への想いに心打たれ、
    虹に向かって馬を走らせる、そんな1冊。

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    2025年02月19日
  • チンギス紀 三 虹暈

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    突然現れた謎の男・玄翁の強さに圧倒される巻。その玄翁率いる精鋭部隊に翻弄されながらも、モンゴル族内覇権争いの一つが決着し、新たな段階に移りそうな展開にワクワク感が増す。強運ぶりが凄いテムジンは一皮剥けて覚醒の兆しが…。

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    2025年02月15日
  • 三国志 十三の巻 極北の星(新装版)

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    ネタバレ

    ようやっと最終巻までたどり着きました。
    呂布亡き後の後半を、ワクワクすることなく、淡々と読み進めてきて思ったこと。
    国を興すのは英雄でも、国を作っているのは名もなき庶民なんだな。
    英雄は一代で終わるけど、名もなき庶民はずっとそこに居つづける。

    作者が書きたかったのは英雄たちの戦いぶりなんだろうけれど、三国志とあらば国づくりも書かねばならない。
    でも『水滸伝』の時のように、梁山泊のシステムを築き上げたようには、三国の国の姿を描けていたとは思えなかった。
    特に呉は、周瑜亡き後の存在感がなさすぎる。
    戦ではなくて暗殺で勝ちに行くし。

    蜀こそが、国づくりにページを割けるポジションにあったと思うんだ

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    2025年02月11日
  • チンギス紀 三 虹暈

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    火眼を持つテムジンは、モンゴル族キャト氏の長として力を蓄え二千人の兵士を擁していた。そんな時、敵方の傭兵として、戦人・玄翁の五十騎が現れ、2度の戦いで2度テムジンは玄翁に斬られた。不思議と生きている。長い読者の我々には、玄翁の正体は分かっているが、彼が生きる目的も、テムジンに対する想いも、今はわからない。

    「殿、あれを御覧ください」
     言われるまでもなく、テムジンは現れかかった時から、それを見ていた。虹である。はじめは、ぼんやり地表から立ちあがってきたが、すぐに空の中に鮮やかな弧を描いた。
     なぜ、なにもない空の下、大地の上に、これほどの色が出るのか、考えたことはなかった。ただ、その虹の根も

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    2025年02月04日
  • チンギス紀 四 遠雷

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    ついにテムジンとジャムカが共闘、一気に話が展開するかと思ったら、まだまだモンゴル族統一は遠いのか?
    第五巻ではテムジンとタイチウトの決戦が見られそう。この先が待ち遠しいです。
    それにしても肉は旨そうだな・・・

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    2025年01月31日
  • チンギス紀 二 鳴動

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    モンゴルを舞台とした大スケールの長編、第2巻。帰郷したテムジンの物語が「鳴動」していく。

    旗上し、軍を整え、戦う。出会いや別れがある。

    今作は、戦さ準備のシーンが多く、物資や人材といった資源の調達、馬や兵の訓練、部隊編成、根回しといったものがひたすら続く印象。

    その中の人間ドラマから、だんだんと各人物像が見えてきて、特に、後半のある悲劇からの流れは熱いものがありました。ジャムカやボオルチェが良き。

    毎月の文庫本刊行は、1月現在で既に4巻まで出ており、差は縮まってませんが、自分のペースで彼らの物語を共に駆けていきたいと思います。

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    2025年01月28日
  • 水滸伝 二 替天の章

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    かの有名な梁山泊が発足されるまでの、林冲を中心としたお話。1巻までは王進の影に隠れていた林冲でしたが、不屈の精神で何事にも挑む様は本当にカッコいい。極寒の牢獄に入れられたら、もしくは、3千人の敵の中で暮らすとしたらあなたはどうしますか? 常に命懸けのハラハラした場面ばかりで、目が離せない1冊でした。

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    2025年01月27日
  • 三国志 十二の巻 霹靂の星(新装版)

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    ネタバレ

    本文よりも、カバー裏のあらすじの方がよほど熱い。
    『出師の表』も、読み上げたシーンはあるものの、そして聞いていた人たちが感動で涙を流したシーンもあるけれど、肝心の孔明が想いをこめたその文章が一行たりとも出てこない。

    司馬懿は特に野心家なわけではなく、副官に三国の上に立てと徐々に洗脳されていくみたいだし、孫権は…本当に存在感がない。

    そして再び孔明よ。
    関羽が死んだ際、自分が敵だったらこうするという考えを伝えておけば…と後悔したはずなのに、今回もまた多くを語らなかったがゆえに馬謖を誤らせた。
    細かな作戦を明かさなくても、なぜここを守ることが必要であるのかを伝えておけば、馬謖が山に登ることはな

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    2025年01月26日
  • チンギス紀 四 遠雷

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    会戦シーンで、複雑な戦法、戦術、指揮官と現場の連携、切所の判断、準備と反省等々について、これでもか、というくらい書き込んである。今のところはテムジンとジャムカの若き2英傑の成長がメインのテーマだが、彼らが自分の運命と向き合い、自分が何をなすべきかを自問するかを描くよりも、戦場シーンのほうが目立っている感じ。

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    2025年01月25日
  • 三国志 十一の巻 鬼宿の星(新装版)

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    ネタバレ

    何冊も三国志を読んでいるから、今更「衝撃の」と煽られても、思った通りにしかストーリーは進まないんだけどね。
    でも、『三国志』の一番の見せ場は赤壁の戦いであり、『三国志』っていうのは、曹操対劉備率いる蜀の面々の戦いっぷりが面白いのだと思う。
    呉は…周瑜のみ。

    となると、関羽も曹操も張飛もそして劉備もいなくなった後の三国志は、何をモチベーションとして読み進めればいいのだろう。
    もう結構前から、関羽が亡くなったころから、老人の繰り言のような描写が増えてきて、しかも何度も繰り返すので、読むのが苦痛になってきている。

    魏と呉は国を作ろうとする話だが、蜀に関していえば、劉備とその仲間たちが「漢王朝の復

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    2025年01月15日
  • チンギス紀 二 鳴動

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    モンゴル族内での争いが描かれている。それぞれの勢力で戦力が徐々に拡大していく様や、同じ志を持つ仲間が加わっていく過程も書かれているのでストーリー性も高い。トップとなる人物の視点が次々に切り替わっていくので、各勢力の立ち位置や思惑などが透けて見える点も面白い。一巻と比べると闘いの場面も増えてきて、話が大きく展開された印象であった。これから先が非常に楽しみ

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    2025年01月12日
  • チンギス紀 二 鳴動

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    1巻を読み終わり、すぐさま第2巻へ突入。展開して来ましたね、話が広がりますね、登場人物が増えますね・・・
    キャト氏をどうするのか、テムジンの基礎がだいたいわかって、次は急展開しそうです。
    いったん他の本を読んでお休みしようっと。

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    2025年01月07日
  • チンギス紀 一 火眼

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    チンギス紀、書店で見て読みたいと思った。北方先生の長編は三国志以来だ。
    話はテムジンの旅からスタート。うん、面白い、第2巻からの展開が楽しみ。
    と思ったら、月一刊行の全17巻とな。長い付き合いになりそうです

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    2025年01月07日
  • 三国志 十の巻 帝座の星(新装版)

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    ネタバレ

    関羽の仇を討つ。
    劉備と張飛の気持ちは同じはずだ。
    国のことより個人的な敵討ちかよ、っていろんな三国志を読むたびに思いましたが、今回の三国志ほど「国より個人が優先」する漢(おとこ)としての意志に納得させられたものはありませんでした。
    それなのに、張飛ったらさ。

    最初の頃の張飛はとにかく乱暴で、ついてこられない歩兵はあっさりと調練の場で打ち殺していました。
    それは、張飛の性格故ではなく、劉備を「徳の人」と印象付けるための、戦略的な乱暴者。
    でも、それを恨む者は当然いて、張飛の隙をついて裏切り、惨殺…という流れなら納得できた。
    当初の張飛のままだったらそうだったはず。

    けれど張飛には、思いもよ

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    2024年12月31日
  • チンギス紀 三 虹暈

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    リズムが心地よく、読んでいる間ずっと、想像の世界において騎乗で草原を疾駆しているかのようなスピード感で、場面が移っていくような感覚を味わう。

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    2024年12月22日
  • 三国志 九の巻 軍市の星(新装版)

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    ネタバレ

    ストーリーはわかっているので、この先にスッキリと満足がいくような展開にはならないことも知っていた。
    でも、もう少し手に汗を握らせてほしかった。

    赤壁以降の曹操軍の停滞、呉も蜀も決定力がなくて、天下三分の計というよりも、三つ巴の膠着状態。
    この間に水面下でいろいろ動いていることを、もう少し熱く語ってほしかったのだけど…。

    例えば馬超の危機を救った張衛の顔を立てるため、馬超が劉備のもとに赴いた件。
    一時的に劉備のもとで戦うことはあっても、劉備の旗下には入らないと決めていた馬超が、劉備の使者である簡雍(かんよう)と酒を酌み交わした後、劉備のもとで死ぬまで戦うと決めた。
    以前なら、その際二人がどの

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    2024年12月18日
  • チンギス紀 二 鳴動

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    「タルグダイもトドエン・ギルテも十戸の遊牧民を抱えているぐらいでちょうど良かった。それが何千戸、何万戸だ。俺は、やつらの覇権は認めないぞ、テムジン。モンゴル族は、ひとつになるべきだろう。でなければ、メルキトにもタタルにも勝てない」
    「俺はいま、タイチウトを見ているしかないのだよ」
    「俺も、西のメルキトを見ているしかない。つまらない話だよな」
    メルキト族も、ケレイト王国も強大で、西のナイマン王国は、もっと強大なのだという。さらにその西に西遼があり、この国は金国と比肩しうるかもしれない。
    「俺たちは、どういう時代に生まれたのだろうな、テムジン。ただの草原なのに、いくつにも分かれ、まるで戦を好んでい

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    2024年12月16日
  • 三国志 八の巻 水府の星(新装版)

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    ネタバレ

    赤壁が終わり、気の抜けた感がぬぐえない。
    おかしいな。
    本来ならまだ天下の情勢は定まっていないのに、なんでこんなに「終わった」感が強いのだろう。

    病を抱えたまま周瑜は、孫権のために益州を奪取すべく準備をする。
    が、病の周瑜、看病する幽のやり取りが煩雑で、テンポが悪い。
    赤壁で大敗した曹操は、内政を充実させながらも虎視眈々と勢力拡大を狙う。
    が、頭痛がはなはだしい曹操、手当てするえん京のやり取りが煩雑で、テンポが悪い。
    膠着状態の間延々と続けられる一人語り、または部下に対してかます薫陶など、はっきり言って鬱陶しい。
    そういうのは行動で示し、行間から読者が読み取るものだ。

    さんざん大物感を煽っ

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    2024年12月04日