【感想・ネタバレ】チンギス紀 一 火眼のレビュー

あらすじ

12世紀、テムジン(のちのチンギス・カン)は、草原に暮らすモンゴル族のキャト氏に生まれた。10歳のとき、モンゴル族を束ねるはずだった父イェスゲイが、タタル族に殺害されてしまう。テムジンのキャト氏は衰退し、同じモンゴル族のタイチウト氏のタルグダイとトドエン・ギルテが台頭、テムジンたちに敵対し始める。危機的な状況のもとで、テムジンは、ある事情から異母弟ベクテルを討ったのち、独りいったん南へと向かった……。草原の遊牧民として生まれ、のちに世界を震撼させることになる男は、はじめに何を見たのか? 人類史を一変させた男の激動の生涯、そこに関わった人間たちの物語を描く新シリーズ、待望の第一巻!

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Posted by ブクログ

巨匠の作品だから覚悟して手に取ったが、予想通り面白すぎてやめられない。間違いなく全巻読むことになると思う。
第1巻は少年テムジンの出奔から青年としての帰還までが描かれており、フォーマットはいわゆる「ヒーローズ・ジャーニー」。大河小説の冒頭だけれども、本巻だけでも十分に読む価値がある。
最初から才気溢れる人物として描かれているテムジンだが、才気だけで英雄になれるわけではない。人との出会い、会うべき人に巡り会う運が英雄を英雄たらしめるのだ、という作者の声が聞こえる流石の導入だ。

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2025年07月20日

Posted by ブクログ

大河小説シリーズ1作目でここまで引き込まれた作品は初めてでした。
モンゴルに行ったことがないのに描写が鮮明に分かる、想像力が刺激される作品です。
場面転換の区切りも塩梅がよく、どんどん読み進めたくなる作品だなと思います。
2作目もすぐに手に入れて読み続けたいシリーズです。

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2025年03月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「言葉はあてどのないものだ。」
その言葉通りとテムジンに感じる。
そして言葉を書物を読み覚え知り、あてどのないそれを、確固としたものとして自らの体内に心のうちに,力としてしまっていくようだ。久しぶりに家族を前にして語る言葉はないのだ。
テムジンのほかにも魅力的な登場人物たち、大人子どもも、魅力的な彼らは変わりゆく、揺れ動く、固まりまた揺れる、その様子が面白い。
それにしても全17巻なのか。

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2025年01月24日

Posted by ブクログ

モンゴル帝国を築き上げた漢の生涯を圧倒的なスケール感で描く、ハードボイルドな大河小説の序章。
全17巻で毎月1巻ずつ刊行ということで、挑戦。

自身にとっても初の北方謙三作品でしたが、今作は、少々乱暴に言ってしまえば、若い主人公が故郷を出て故郷へ戻るまでの話であるものの、たくさんの登場人物それぞれの意思や世界観に圧倒され、その深みに早くもハマりそうな予感がします。

やたらと出てくる石酪や馬乳酒、馬の扱いなど、
生々しい生が描かれていたのも、印象的でした。
数多の登場人物も、読み終える頃には自然と覚えられました。

他にも読みたい本がたくさんありますが、先が気になるので、時間作って続きも読もうと思います。

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2025年01月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

北方三国志、水滸伝(楊令伝まで)と読んできて、10数年のブランクであったが、本屋さんで文庫版毎月刊行の第6巻をみて急に参戦してしまった。登場人物の多さもあり戸惑いながら読んでるが、北方大河小説の相変わらずの面白さで、まずは毎月刊行を待つところまで進めようと思う。主要登場人物の各視点から描かれる物語は極めて芳醇。酪とか食文化も気になる。

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2025年03月31日

Posted by ブクログ

チンギス紀、書店で見て読みたいと思った。北方先生の長編は三国志以来だ。
話はテムジンの旅からスタート。うん、面白い、第2巻からの展開が楽しみ。
と思ったら、月一刊行の全17巻とな。長い付き合いになりそうです

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2025年01月07日

Posted by ブクログ

6年待った。
長かった。その間に北方謙三著書レビューは書けないでいた。それでも、著者登録数は51冊でベストワンを保っていた。ただ、マイ本棚には何かが足りない、とずっと感じていた。今年、ベストワンの座を宮部みゆきに譲った。それも多分一瞬だ。これからは、約1年半、毎月文庫本が発刊される。また北方謙三レビューが、マイ本棚を賑わすことになる。

「なあ、ボォルチュ。俺は、自分が死ぬだろうと思っていたが、まだ生きている。天が生きよと言っているのだ。人は、死ぬ時は死ぬ。天が死ねというからだ。天の声は、聞こえはしないが、躰が感じる。いま、俺はなにも感じていない。だから、心配するな」
「テムジン様」
「俺がまだ生きて、やるべきことをやれ、と天が決めたら、俺はなにがあろうとも死なん。自分の生き死について、俺はそれ以上考えるのはやめた」(125p)

後に世界史上で第二位の国土を誇る大帝国、その礎を築く皇帝になるテムジンは、このときまだ14歳。北方に幾つもある部族の1つであるモンゴル族の1つの氏の長子である彼は、他の氏族から生命を狙われている立場である。しかし彼はひとつも恐れてはいない。ひとりからでも起つ。漢(おとこ)はこうでなければならない。

「水滸伝シリーズ」が終わり、金国と南宋と梁山泊の戦いが終結して20年後(おそらく1175年)の、アジア大陸地図が冒頭に掲げられている。金、西夏、西陵は周辺に押しやられ、南宋は姿さえ見せない。この地図がどう変わって行くのか、静観していきたい。

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2024年11月17日

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石酪が美味しそうだったけど、北方謙三の創作だったのか。
男っぽい話。強く凛々しい男に付き従いたくなる。テムジンが14歳なのがおかしい。すでに英雄すぎる。40歳でもまだ若い。
大きな戦いや、謀略はまだない。登場人物が悩み、生活する佇まいが格好良い。

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2024年11月09日

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待望の文庫化に我慢がきかず…大水滸伝シリーズもまだ道半ばなのに、別シリーズに手を出してしまった。北方さんの歴史小説だからというのもあるが、チンギス・カンについてよく知っているようで実はほとんど何も知らないことに今更ながら気付き、知的興味をそそられたからでもある。大草原を舞台とし、冒頭からのさすらい感がたまらない、テムジンの一代記かつモンゴル統一をめぐる群像劇。先は長いが、月一の楽しみが増えた。

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2024年10月28日

Posted by ブクログ

全然興味はなかったけど、北方さんのはやっぱり面白い。
名前と関係が頭に入ってこないけど、続きは読みたい。長いみたいだけど…

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2024年10月22日

Posted by ブクログ

壮大なドラマの幕開けに相応しい一巻だった、という気がする

邂逅する漢たち、大地と馬、母…
各々の描写は息づかいが感じられるようにリアルで、没頭することができた

初北方謙三にして、約20年ぶりの歴史小説だったが、読みやすくて驚いた
ライトノベル的なことではなく、北方謙三の洗練された文章によるものだった
一文一文が無駄なく、かなり短く、区切られているのが印象に残った

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2025年07月05日

Posted by ブクログ

水滸伝にハマり、期待して読み始めましたが、名前が全く入ってこず苦労しました。
これからの展開に期待したい。

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2025年04月13日

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