【感想・ネタバレ】チンギス紀 十六 蒼氓のレビュー

あらすじ

カラ・クム砂漠の戦場からホラズム軍が離脱する。チンギス・カンは、スブタイとジェベ、バラ・チェルビの三人の将軍にその追討を命じた。ホラズム国の帝は西へと退却しながらも、モンゴル軍との戦を継続する。スブタイらは敵の誘いに乗ることを決断した。一方、ホラズム国の皇子ジャラールッディーンは、南の地で二万騎の指揮を任された。モンゴル国の将軍シギ・クトクがその討伐に向かう。皇子は原野に本営を置き、ジャムカの息子マルガーシもそこにいた。皇子が初めて大軍を率いてモンゴル軍との戦いに挑む。大国との戦いがついに最終局面をむかえる、好評第16巻!

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Posted by ブクログ

あっという間に楽しかったチンギス紀もラス前の16巻。ホラズム国を追い込んでいくなかでマルガーシもチンギスを狙いますがなかなか機会は訪れず・・・
最終巻はどのように終わるのか。楽しみでもあり、寂しくもあり。

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2026年02月02日

Posted by ブクログ

「チンギス・カンは、これから俺が首を奪る相手です。あの男と較べて、どこが狭く小さいのでしょうか?」
「そんなことを訊くなよ。笑い飛ばすのだ。そして、自分を信ずるのだよ」
「そうか。俺に足りないのは、野放図さというか、大らかさというか」
「石酪の礼はできぬ。この火の礼も」
「俺は負けるのですね、先生」
「チンギス・カンと、勝敗を分かち合える男なのか、マルガーシ殿。それほどの大きさを、どこで貰った?」(158p)

マルガーシは、いったい幾度チンギスに肉薄したのか?16巻だけでも3度。総て惜しかった。そして、チンギスの首さえ奪えば、ホラズムはモンゴルに勝てたのだ。14巻から16巻まで、まるまる3巻かけてホラズム・シャー國のみとチンギスは戦い、しかも未だジャラール新帝を討ってはいない(今回で実質勝利)。しかもマルガーシも吸毛剣で剣を両断され、チンギスに斬られても未だ生きている。なんという渋とさなのだろう。チンギスが天地を司る神ならば、マルガーシは風というべきだろう。風は天地を変えない。いっときのみ崩すことはある。

天地を変えるのは、いつも蒼氓(草が茂るように数多く存在する市井の人々)なのだという説がある。戦いの話を中断して時々挿し挟まれる、トーリオ、侯春、秦広たち物流を担う両国に属さない人たちの話が、どういう役割を持つのか、想像もできない。チンギス紀では答の見つからない話かもしれない。ちなみに秦広は梁山泊秦容の孫であり侯春も侯真の孫である。侯春の師である故宣弘は宣凱の息子だ。歴史の大河に隠れた英雄の孫たちが、図らずも時代を前に進めている。

遂に最終巻を待つまでになってしまった。

アラーウッディーン
ホラズム・シャー國旧帝也
使者惨殺モンゴル國戦担切
チンギス戦一進一退不相譲
遂均衡破敗走大海中阿抜島
帝八日間斬時衰弱遂覚悟死
人払独座寝台感闇白光而死
ホラズム・シャー國後滅亡

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2026年03月04日

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