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Posted by ブクログ
テムジン、ついに因縁の玄翁を破る。しかし最期に剣を交える中で、彼はテムジンの実父だったことがわかる。後日、側近を通じて託された吹毛剣の歴史を辿ると、玄翁は金国の王家の血筋で、梁山泊に身を置いた胡土児という人物だったことがわかる。実父の胡土児、養父のイェスゲイ、2人の伝説的な人物を父に持つテムジンが作る更なる伝説に期待。
草原の様子はさらに加熱し、テムジン、タイチウト、ジャランダン、メルキト、ケレイト、タタル、コンギラト、そして金国の戦が頻発。テムジン陣営が仕込んできた鉄や馬といった技術力、生産量が優位性の源泉になってきた。次巻の展開に期待。
北方謙三の筆にようやく慣れてきた気がする。自然の描写に溶けるような素朴な心情の描写が癖になる。
黒い雲が星を喰らう、星は美味いか、と思わず語りかけそうになる。
みたいな、夜の高揚感が詰まったフレーズなど。そしてトクトアのソロキャンプが始まると毎回安心する。
Posted by ブクログ
宿敵、玄翁との決戦から始まり、テムジンの出生の秘密、受け継がれる剣と、序盤の集大成的な物語が過去作とも交わり展開する、シリーズ6作目。
相変わらず、トクトアと狼の雪山サバイバル生活に、殿への愛が大きすぎるボオルチュ(今回は、殿の排泄物まで愛しています)のエピソードなどが盛り込まれており、新旧大勢のキャラが躍動します。
あと、肉を焼いたり煮たり石酪を口に入れたり。
少しずつ代替りが起き始め、金国との関わりなど、
部族同士の争いから次なる展開へと移っていき、今後の展開が気になるところ。
水滸伝や楊令伝からチンギス紀まで世界が続いていたと知り、過去作にも俄然興味が湧いた1作でした。チンギスの旅の話も良かったです。
Posted by ブクログ
玄翁こと胡土児は
精鋭の麾下50騎を従え西に駆けていた
思えば戦(いくさ)に憑かれた人生だった
むかし幻王という名で金国で恐れられた
梁山泊の頭領となった楊令を実父に持ち
金国の大将兀朮(うじゅ)を養父に持ち
梁山泊と金国の最後の決戦を前に
「お前を戦に出せば、俺は人間ですら無くなるのだ」と養父に言われて
泣く泣く匈奴の地を放浪した胡土児は
戦で死ぬべき場所を数十年間探していた
極限迄に強くなっても戦で勝てないことは
実父や養父の人生で教わっていた
俺はどうすればいいのか
漢はどう生きれば見事に死ねるのか
玄翁は駆けていた
タイチウト軍との決戦が
実は玄翁との決戦だと知っている
息子テムジンのもとへ
2度の戦で2度テムジンを
死の一歩間際迄に追い詰めた
その度にテムジンは大きくなり
今や互角かそれ以上だ
もう殺されても良いと思っていた
絶影⸺影を留めない程の速さで駈ける
モンゴルの草原は母のように優しく
モンゴルの天は父のように大らかだ
モンゴルの息子に玄翁は会いに行く
此の巻で吸毛剣は
テムジンに渡った
父殺しを成すのは
古来英雄の条件也
吸毛剣シリーズは
重要人物亡き後の
5巻目常に転回す
さあ物語が始まる
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