北方謙三のレビュー一覧

  • 楊令伝 一 玄旗の章

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    「水滸伝」の続編です。
    月並みな言葉だけど、北方さんの本は読み始めたら止まらない。
    続きが手元にないと、気になって気になって夜も眠れない(笑)

    やっと8月に文庫版が完結しそうなので、
    待ちきれなくて、ついに読み始めてしまいました。
    また至福の時間がやってくる~長いようで短い旅の始まりです。

    官軍との死闘から3年。
    散り散りになった梁山泊の同士達が、水面下で活動している。
    梁山泊の残党狩りは苛烈を極めるけれど、彼らには志がある。

    懐かしいメンバーが次々と登場して、胸が高鳴ります。心が震えます。
    そして志と共に亡くなった漢の子供達も新たに登場。
    彼らがひたすら待ちわびているのは、行方が知れな

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    2012年06月28日
  • 楊令伝 十三 青冥の章

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    今回のメインはショーゲンケー。ヨーレー伝で遼とか金とかが出てきて、そこのメイン人物として登場して以来、控え目ながらも存在感が圧倒的で、物語が進むうちにどんどん好きになってた人物。その最期が描かれるけど、何と今回はガクヒとの一騎打ち。考えてみると、一騎打ちらしい一騎打ちって、水滸伝も含めてあまり描かれてなかった気がするし、逆に斬新に感じた。
    で、広大な中華のごく一部に限定しながら、かなり安定した国力をみせるようになった梁山泊に、不穏な空気が漂い始めて今巻終了。
    クライマックスにかけての展開、ますます楽しみっす。

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    2012年06月28日
  • 杖下に死す

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    杖下に死す 北方謙三

    柳生新陰流の達人、光武利之(実は代々御庭番の家系・村垣淡路守定行の妾腹の子)と大塩平八郎の養子で東町奉行所同心の大塩格之助との不思議な友情をベースに利之の自分探し?の物語。
    眠狂四郎のようにニヒルではないが、群れず独歩行タイプの利之。御庭番の家系もあって、なんとなく親父の命であちこちを旅し、隠密らしからぬ隠密の役目も果たしてきた。
    その流れから別に大塩を探れと言われた訳ではないが結果として大塩平八郎に接近遭遇することになる。
    大塩平八郎の乱とはなんであったのか『政』が庶民のためであったことはこれまでも、これからもないだろう。

    1837年(天保8年)大塩平八郎の乱

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    2012年06月13日
  • 楊令伝 七 驍騰の章

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    北方謙三 楊令伝 第七巻 驍騰の章を購入
    630円の支出
    家に帰って早速読んだ
    感想としては色々と値を働かせ、力と力のぶつけ合い等が面白かった
    回数 秒
    1   5秒
    2   1秒
    3  36秒
    4  30秒
    5   0.93秒
    6  13秒

    面白すぎて渋いなと思った
    ・林冲が、月を眺めるのが好きだった。
    いまになって、そんなことを思い出す。云々月を見ている時だけはひとりきりで、云々の鄭応の回想の場面の行が面白い
    矢張り指導者たるものは孤独でないといかんと思ったぞっと BY G

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    2012年06月04日
  • 楊令伝 十二 九天の章

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    ネタバレ

    素晴らしい親子のエピソードから始まったこの巻。
    世代交代の進む梁山泊。
    才能を開花させるニューヒーロー。
    退役が近い古参兵。

    またまた泣かされた。

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    2012年05月27日
  • 楊令伝 十二 九天の章

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    巨大な宋国が倒れて、定石通り群雄が割拠し、それぞれの小国家が形を成してきた。いよいよこれから、それぞれがしのぎを削って戦い合う、といった段階か。梁山泊の行末も気になる。
    でも今回のハイライトは、何といってもホーキョクの最期の場面。最初の登場からインパクトは強くて(ネガティブな意味で)、“こんな奴が108人の中にいたの!?”って感じだったけど、どんどん魅力的な人物に成長していって、その成長がまた嬉しかったりして…そんな感じで、おそらく北方水滸伝の中で、最も原作から飛躍した漢。いなくなったのはすごく残念だけど、ハイライトになるような死に様を与えられてよかった。
    これがなければ、トコーの自殺が一番衝

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    2012年05月24日
  • 楊令伝 七 驍騰の章

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    ネタバレ

    ついにというか、とうとうというか
    その実力からも血筋からも、シリーズを通して存在感を示していた老将が逝ってしまった
    その男らしい散り際はまさに北方ワールド
    そして対童貫戦も大きく動く

    楊令の強さと弱さも同時に描かれていて、落ち着いていた楊令伝が一気に動き始めた

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    2012年05月19日
  • 楊令伝 九 遥光の章

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    遂に、梁山泊と宋禁軍との戦いに終止符が打たれました。
    戦に自分の生涯をかけた禁軍の元帥童貫が、
    替天行道を掲げた梁山泊頭領の楊令によって討たれ、
    梁山泊の勝利によって宋は敗れました。
    元帥あっての禁軍。
    禁軍あっての宋という国の存在。
    ここ数年、形骸化していた宋の政治は、この敗北によって脆く崩れていきます。

    宋を倒すことに力を注ぎ、新しい国を建てることを夢見て長年戦ってきた梁山泊。
    いざ、勝利をおさめ、実際に国を建てることに直面した梁山泊がどのような国造りをしていくのか。

    なんだか、梁山泊の勝利を応援しながら読み進めてきた分、終わってしまった虚無感がぬぐえません・・・

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    2012年05月19日
  • 楊令伝 一 玄旗の章

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    中国の物語
    面白くて最高だった
    中国の宋の時代の物語で
    梁山泊陥落後のお話
    難しい漢字が多くて
    読むのに苦労した
    BY G

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    2012年05月14日
  • 楊令伝 十一 傾暉の章

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    ネタバレ

    20代の若者が国を亡くし、国を憂い、軍閥を作り、国家とは何かを考える、民の租税を安くしようと交易を試みる、自らも家族を持つ。この物語はどこまで漢を試すのか

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    2012年04月29日
  • 楊令伝 四 雷霆の章

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    ネタバレ

    楊令伝第4巻のポイントは、 いよいよ戦局が激化していくところだろう。南下した禁軍の童貫が信徒の熱狂渦巻く方臘軍と開戦する。童貫を一時撤退に追い込んだ捨身の方臘の凄み。あっと言わせる童貫の秘策。燕国建国の夢を賭けた耶律大石ら旧遼軍の奮戦も忘れ難い。一方、揚令、史進らを鍛えた子午山の王進の母・王母が静かに逝く。

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    2012年04月26日
  • 楊令伝 六 徂征の章

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    最強の軍、黒騎兵(幻王軍)と楊令(指揮官)の別れのシーン
    「おまえたちとともに戦ったのは、俺の誇りだった。そして、これからも、誇りであり続ける。それ以上、言うことはなにもない」「幻王軍で戦った誇りは、胸に秘めてくれ。俺も、胸に秘める。しかし、忘れない」
    もう少しセリフは長いけど、感動のシーン。周りから強い人間にみられている楊令だって、別れは辛い。あっさりしている最後の挨拶だが、思いがすごい伝わった。

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    2012年04月15日
  • 楊令伝 十 坡陀の章

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    ネタバレ

    読み終わったァ。

    というか読み始めるのに時間がかかったぁ。

    発売日に買ったんだけど、どうにもこうにも読む気が起こらない。

    なんでだろう?と考えると、童貫がいなくなったことが、とても大きなことと、あらためて気づくのでした。

    とかいいながら、一度読み始めたらあれよあれよと進み、あっという間に終わりました。


    今回はAfter童貫の混沌とした中国を東西南北あらゆるところで、ふつふつとした動きがざわついている感じ。群雄割拠の様相を呈しながら、楊令率いる梁山泊は少しずつ体制を整えていく、みたいな。


    それにしても、楊令がちょっとしたベンチャー企業の社長のように感じのは僕だけだろうか?今回もと

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    2012年04月02日
  • 血涙(上) 新楊家将(ようかしょう)

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    北方流「滅びの美学」というか、男たちの激しい生き様が描かれる。前作の楊業の息子たちが新たな戦いを繰り広げる。

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    2012年04月01日
  • 楊令伝 九 遥光の章

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    「国」とは何か。北方謙三はこれが書きたくて水滸伝からずっとこの物語を描いてきたんじゃないかと思わせる、転機の一巻。感銘を受けました。

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    2012年03月16日
  • 楊令伝 一 玄旗の章

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    大好きな北方謙三さんの『水滸伝』の続編。
    読み始めたら全部買うよな~と思っていたので、
    ちょっと避けていたのですが、買ってしまいました。
    早く2巻が読みたいです。

    役人の腐敗政治、腐っていく国を建てなおしたい、
    倒したいという気持ち、志を持った人間たちの闘い。

    同じ志を持った人たちが集まり、
    それぞれの役割を果たし、助け合い、
    どんな敵にも果敢に挑む姿が格好いい。

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    2012年03月10日
  • 楊令伝 九 遥光の章

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     楊令の正面に岳飛が出てくるのが見えた。一度だけ剣が交差した。岳飛の剣が、宙を飛ぶのが見えた。
     それだけだった。楊令は岳飛軍を突き抜け、長平もそれに続いた。『幻』の旗は、揺らいでいない。『蒼』の旗もだ。
     右手。童貫だった。楊令を、押し包もうとしてくる。息を呑むような、鮮やかな動きだった。しかし楊令は、それより速く反転した。(79p)

    遂に楊令と童貫との決着がつく。どのように剣を交わしたのか、描写されない。我々の想像に任せる、ということなのだろう。

    戦の終息。それはつまり、宋江が魯智深が思い描いていた、そして楊令が梁山泊の頭領になるに当って死ぬほど苦しんだ「国造り」の構想が明かされるとい

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    2012年03月06日
  • 楊令伝 八 箭激の章

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    「呉用殿が見舞いに来るとは、私ももう目醒めなくなるのだな」
    こんなことを、言いそうな気はしていた。呉用は笑いかえしたが、それは覆面で見えなかっただろう。
    「偽の書類は必要としていないのか。遠慮することはない。私はまだ、一通や二通の書類なら、書けるかもしれん。ほかに、書ける者はいないのだからな」
    「もういいのだ、蕭譲」
    呉用は、皺で隠れてしまいそうな、蕭譲の眼を見つめた。
    「偽の書類でこそこそやる時期は過ぎた。宋とは、正面切った戦になる」
    「そうか、安心して死んでいい、と言いに来てくれたか」
    (略)
    「面白いところに誘われたものだ。塾の教師がな」
    「私もわか若いころは塾の教師だった」
    「別れはし

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    2012年03月06日
  • 楊令伝 九 遥光の章

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    ネタバレ

    かなり寂しい気持ちになる。

    これまでの伏線から、きっとこうなるのだろうなぁと感じながらも、
    いざそれが現実になった時の喪失感が大きい。


    童貫禁軍元帥がとうとう戦死する。

    王進の家を訪ねたあたりから、そうなるんだろうと予感はあったものの、
    しかもこの物語がフィクションであるにもかかわらず、
    敵というか、この物語を支える一方の大きな柱がなくなった。

    その様子が、梁山泊軍側の言葉からもあらわれている。

    楊令が童貫の遺骸に対し「お久しぶりです、元帥」と声をかける。

    果たして自分は生涯をかけて戦った相手に対し、
    こう言えるのだろうか?と考えた時、楊令と童貫、梁山泊軍と童貫の間にあったものが

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    2012年03月03日
  • 血涙(下) 新楊家将(ようかしょう)

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    後半、俄然面白くなってきた。

    記憶を取り戻した石幻果。それでも過去を捨て、石幻果として生きることを決意する。

    対する楊六郎率いる楊家軍。
    なぜに「血涙」なのかが今分かる!

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    2012年03月03日