北方謙三のレビュー一覧
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楊家将・血涙 全4巻の最終章。
宗にとっての楊家軍の立ち位置の変遷をみていると、国の繁栄に対して、政治と軍との距離感というか関係性を考えさせられる。ここでは楊家に感情移入してしまっていたので、虚しさを感じてしまったが…
石幻果は自分自身と決着をつけながら、かつては孤高の白い狼だった耶律休哥と親子以上ともいえる絆を深め、耶律休哥は軍人としてこの上ない死に方で人生の幕を閉じる。このように遼軍側は、よりパーソナルな人間ドラマが描かれているように感じた。
今までのように盛り上がりや期待感に溢れた劇的な感じではなく、終盤は沈静化ともいえる終わりかたなので、3冊続いた疾走感は失速していく感じがあったが、落 -
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ネタバレ楊家将の続編。
楊家将下巻、最後の戦で父楊業をはじめ多くの兄弟を失た。
残った六郎、七郎、が中心になり楊家を再興して行く物語。
楊家の娘九妹、亡くなった長男延平の息子延光も加わり
残った家臣たちも武将としてだけではなく、それぞれの仕事を
新しくもち遼と戦っていく。
楊家を再興するに当たり、武だけではなく物資や馬を集めるという
仕事に生き残った武将や前の戦で負傷をおった者たちがあたり
いかにして楊家を再興していくかまでもが描かれている。
遼の耶律休歌軍には、新たに石幻果という武将が加わりこれでま以上に
強くなっていく。
石幻果の過去が謎でそれが徐々に明かされていく。
楊家がこの物語では主