【感想・ネタバレ】【新装版】傷痕 老犬シリーズIのレビュー

あらすじ

終戦直後。母親を病気で失い、父親が復員してこない良文は、盗みを繰り返しているうちに、浮浪児狩りに捕まる。だが、収容施設で親友の幸太と再会、二人は収容所を脱走して、飢えをしのぎながら、厳重に守られた防空壕の隠匿物資を強奪しようとする。食うや食わずの生活。多くを大人に搾取されながら、盗んだ洋酒や煙草を闇市で売りさばいて命を繋ぐ。望まぬ早熟。仲間の裏切り。闇。魂を毀されるような暴力を見せつけられ、良文の中に獣が生まれた。老いぼれ犬と呼ばれた高樹良文刑事の眩い刹那を描くシリーズ第一弾。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

三十年の時を経て再読。たまらん。いいわぁ。としか言えん。これぞ、俺の愛した北方ハードボイルド。佐々木譲氏の解説が、これまたいいい。

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2023年05月14日

Posted by ブクログ

13歳の戦争孤児が徒党を組み、終戦直後の東京を生き延びる話。混沌の時代であり、食べることにおいて大人も子供も関係なく皆必死だった。奪い、騙し、騙されが日常となっており、大人を信じるといった概念そのものが無い時代だった。ハッピーエンドがいかにフィクションなのか、そして非人道的な出来事が毎日のように行われており、平和であること自体の価値を再認識させられた。

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2024年11月23日

Posted by ブクログ

戦後すぐの東京の様子、
特に闇市の描写がリアル、時にツラい。
短文で綴られる北方先生の文体が好きすぎるな。

登場人物それぞれが自分の中に正義を持っていて、
『子どもだから』の理不尽さと葛藤しながら成長する。

13歳にして自由の尊さを知っている良文の言葉にハッとした。

和也のシーンは、電車で読んでて号泣してしまった。
北方水滸伝の李逵が死ぬ場面を読んでいる自分を思い出した。

思ってもみなかったラストだった。

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2024年02月11日

Posted by ブクログ

人生で初めて北方謙三先生の本を読みました。これが世に言う北方ハードボイルドなんですね!
早くお会いしたかったの一言です!また、売れている理由が良くわかりました!
人生の生き方を考えさせられ、また教えられた本でした。感謝!
良文がこの後高樹警部となって活躍する姿も早く読みたいです!

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2023年05月25日

Posted by ブクログ

読む順番を間違えたーーー!!笑
老犬シリーズ1ってあるから、これが第1作目かと思ったら、すでにある別の作品の過去編だった笑

とはいえ、面白かった。
さすがのハードボイルド。
男の物語。
終戦直後という、たった13歳の少年たちが彼ら自身の力だけで生きていくには過酷すぎる時代。そんな中にあって、仲間と自由を守る立派な男になっていく物語。
ほんまにこんな時代があったんやろうなぁと思うと、現代の恵まれ過ぎている環境に、危機感を覚える。
次は、シリーズ2の前に、本編を読んでみようと思う!

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2024年04月14日

Posted by ブクログ

水滸伝シリーズ以外の北方謙三作品はこれが初めて。
明日、北方謙三のトークイベントに行くので慌てて読みました、が、面白すぎる......!!!!
闇市の描写がリアルだった、目に浮かんだもん。
祖母が闇市で手に入れたトマトがびっくりするくらい美味しかったと言っていたことを思い出した。
浮浪児たちが大人にならざるを得ない状況で、大人は汚れていると憤っていても、両親を見つけたら子供に戻ってしまうのが切なかったな。

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2023年05月26日

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