竹中平蔵のレビュー一覧
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本書のタイトルの通り、ビジネスマンとしての考え方の基礎を各業界の先人から重要ポイントを抜き出して教えてもらう形の本。
本田直之氏の著作は本作以前のものや本作以降のものもほぼ全部読んでいたため真新しい情報は特になし。
「子供は時間割があるからあれだけ多くのことを密度高く行動できる。大人も自分の時間割を作れば効率的に動ける。」という主張は参考になる。
一見、自分の行動を決めて行動することは窮屈なように感じるが、自分で選び、自分で決めたことであれば嫌なことなどないはずだ。
それに当然生活の上での優先順位は変わっていくので、時間割は適宜ブラッシュアップしていく必要がある。
なので、自分で決めた予定が窮 -
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士は己を知る者の為に死す、とは言うが、小泉純一郎に対する偏愛ぶりは凄い。益々、彼等の功罪を思いながら、小泉純一郎に対する下馬評が、竹中平蔵その人の評価も重ね、よく分からなくなる。
本著は多少荒くも、要点を捉えて経済のターニングポイントが学べる本。例えば、日本は石油危機をきっかけに少ないエネルギーで稼働する機械の開発が進みエネルギー効率が高い国になった等、今の日本が成り立っていく歴史的な出来事と因果関係について。
日本に関わる世界の動きにも触れる。グラススティーガル法については、思い出しながら読んだ。商業銀行は特定多数の預金者がいて公共性が高いので法律によって厳しく取り締まる、州をまたぐ展開 -
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竹中平蔵に対する怪しげな印象は未だ残っているが、最近では、そうした我田引水に対する疑心よりも、有能さが上回るだろうという所まで辿り着いた。考え方は素直に勉強になる。
ダボス会議よりも国会を優先する永田町の常識に対する警鐘、エビデンスよりエピソードに動かされる政権、IT後進国、シェアリング後進国である日本の危機感、ベーシックインカムに対する考え方など。
心地良さや面倒臭さから、現状肯定的となるある種のバイアスに対し、スピード感を持って変わらなければならない各種課題がある。竹中平蔵は、「ショック・セラピー」のような外圧が必要だという。震災もコロナも紛争もある種の強い外圧ではあるが、日本人の心理 -
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日本の宿題 竹中平蔵 原英史
網羅的で「規制改革」メインだが、幾つかのテーマには光るものがあった
日本は変革が苦手 自民党総務会は全会一致 官僚と族議員が反対すると潰れる
1.やはり「道州制」の実現 都道府県のフルセット主義から脱却を、
既得権益のかたまリ 国立大学 新聞社 銀行 テレビ局 各省の出先
ここが最後の勝負所 敗戦まで出来ないかも知れない
戦時中の国家統制体制「1県1機関主義」=1940年体制野口悠紀雄
2.国税庁+社会保険庁+地方税徴収機関=歳入庁 Digitalで統合すべき
総人口 1990年123百万人 2008年128百万人 2050年97百万人
生産年齢 1995 -
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令和の時代に避けて通れない17の重要政策課題を取り上げ、その背景にある構造と具体的な対応策を論じる。
主な課題は、道州制導入、令和の農地改革、ベーシックインカム導入、コンセッション導入、シェアリングエコノミー推進、デジタルガバメント推進、移民法制定、東大民営化など。
いずれもスケールの大きい話であるが、根底には、やはり、竹中氏らしい規制緩和や民営化へのこだわりが感じられる。
あまり新鮮味を感じない項目もあったが、共感や興味を感じた事項のみ以下にピックアップしておく。
・日本政府の典型的な政策である「モデル事業」は通常2~3年程度。それが終わると地方負担でということになり、持続しない。
・ベー -
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大学教授であり、小泉内閣で大臣経験もある竹中平蔵氏がリーダーについて自身の経験と識者との対談からその本質に迫った一冊。
小泉進次郎氏との対談や自身が近い位置で接したことのある小泉純一郎氏や織田信長、王貞治氏といった歴史上の人物や著名人のリーダーとしての姿を深掘りしており、非常に読んでいて興味深い箇所が多くありました。
手を挙げないことや断り方など報道では見えない裏側から政界での立ち居振る舞いや純一郎氏の著者との関係性や敵や味方をうまく見抜き緩急を上手く使った手腕などは政治に深く関わった著者や小泉氏からしか聞けないエピソードで非常に印象に残りました。
あとの部分も歴史、スポーツ、経営との3 -
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ネタバレ個人的に竹中さんは好きな学者さん(政治家というべきか?)。なので竹中さんの著書はこまめに目を通しています。
本書は飛鳥時代から昭和まで、日本のあまねく時代を巡ってその経済政策の特徴や卓抜さを説くことを意図しています。
が、実際のことろ経済政策らしい経済政策に触れているのは江戸時代、徳川吉宗以降ではないでしょうか。それまではどちらかというと政治(軍事も含む)の話が中心だと思います。
江戸時代に入ってからようやく具体的な金融政策や市場のコントロールといった話が出てくるので、経済らしい構成となります。ただ、どこまでが政治でどこからが経済なのかと言われると明確な定義は素人の私にはないわけで -
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アタマのいい人と喋っていると自分までアタマがよくなったような気がするけど、それと似た感覚を味わいながら読んだ。
それはまず、冒頭にあるように、アダム・スミス、ケインズ、シュンペーターからブキャナンに至る経済学の泰斗を各章に配置した上、その時代背景と人物像を紹介し、研究の特徴を説き、その論の限界を明らかにするという本の構成そのものの明快さや、大学での講義を基にして書かれたという筆運びのわかりやすさである。
もう一つ、同じく冒頭に「経済学史や経済思想の専門家がたくさんいる中でこうした本を書くことは、私の任には負えない仕事だと思った」とある。だがこの本には、実際に大臣として日本国の経済政策に携わ -