竹中平蔵のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
楽には生きられない日本で闘う12の力と副題にありますが
プロデュース力
熱心力
基本力
判断力
情報力
洞察力
結合力
徹底力
切り捨て力
健康力
サポーター力
達観力
を上げられてます。
その中でもやはり基本力が大切やなと思います。
今の日本の学生はあまりに基本を蔑ろにしてます。
読み書き計算の日本語リテラシーは必要なんですよね。
それは嫌でもなんでも義務教育の範囲は極めざるを得ないんですよ。
世界で通用する英語力は中学英語で専門用語以外はカバーできると言われますから。
子供らにはなんで受験勉強が必要なのか聞かれてもちゃんと答えれるようにしたいですね。
うちでは学校の勉強程度の嫌なことで音をあげるような人間じゃ生き馬の目を抜く社会では野垂れ死ぬだけやでってホンマのことを教えてます。 -
Posted by ブクログ
『私の予測は当たるのだろうか?世界は本当に、その気になればやれることをしないほど愚かなのだろうか?
すなわち、今後数十年間に発生する気候変動の問題に備えて、資金と人的資源を事前に投入することはできないのだろうか?残念ながら、私の答えは「できない」だ。
世界は愚かにも、意義のある行動を先延ばしにしてしまう。理由は単純で、世界を動かしている民主主義と資本主義が短期志向だからだ。
私がこの本を書いたのは、最も可能性の高い世界の未来像を知りたいからだった。そして正確な答えを得るために、極めて精緻に、矛盾のないように予測を組み立てた。したがって、残念ながら私の答えは正しいのだろう。』
40年前の警告を振り返り、現状から組み立てられる予測を元に40年後のありうる未来を論じているので、非常に説得力がある。
確信の根拠は40年前から分かっていた環境破壊がもたらす持続不可能な世界に、世界はスピードをさほどゆるめることなく進んできたからだ。
皮肉にも、持続不可能な世界は持続しないので、やってこない。やってくるのは、絶望的な状況の中でも持続していこうとする世界なんだとさ。
まぁ、もう、無理だな。行くとこまで行くしかないんだな! -
Posted by ブクログ
デフレ、低成長、財政赤字、少子高齢化…世界中から日本がどう課題を解決していくか注目されている。
「見えざる手」で有名なアダムスミスや、今の日本の政策の象徴、ケインズ。その問題は何なのか。ケインズ批判のシュンペーター、ハイエク、フリードマン、ブキャナンの主張も織り交ぜながら、本当ににわかりやすく解説されている。おれは元々小泉・竹中の新自由主義と呼ばれる(こう呼ぶこと自体がこの本の主旨から反するが)思想は当時も今も支持していたもののまだ理解が浅かったなと。
竹中さんは頭がいい。(以上2012年レビューやや改変)
再読。この本はリーマン後の2010年発行だが、今読んでもやはりいい。経済学に限らないが、時代と文化の背景あっての新たな知識の出現、そして積み重ねが今の世界をかたちづくっているのだな、と考えさせられる。 -
Posted by ブクログ
1972年ローマ・クラブが公表した「成長の限界」、読んでないが「人は幾何学級数的に増加するが、食料は算術級数的にしか増加しない」というマルサスの人口論がベースなのは何となく知っている。実際にはピークオイルは技術の発展や新しい油田(例えば海底油田)の発見で可採年数が伸び、一方で緑の革命や灌漑面積の増加、遺伝子組換え作物などの技術も有り食料も増産されてきている。成長の限界を作成するのに関わった物理学者のヨルゲン・ランダースが40年後に再度40年後の世界を予想したのが本書だと思ってもらえば良い。基本的には過去40年の変化を下敷きにして、ある程度のイノベーションを織り込んだ予測になっている。
まず予測の基本となるのは人口動態でここでは人口は約81億で飽和すると見ている。先進国だけではなく発展途上国においても衛生状況の改善による若年死亡率の低下、長寿命化は進んでいて、農村から都市への移住も大きな流れとなっている。農業主体で若年死亡率が高い場合は児童労働が経済的にプラスになり出生率が高くなる。一方で都市で住むのは一人当たりのコストが高くなりがちで、長寿命化し若年死亡率が低下すると教育費の問題も有り少ない子供に高度な教育を受けさせる方が経済的に得になる。日本の少子高齢化は個々人が合理的な行動をとった結果であり、世界がこれから経験する方向でもある。
過去40年間成長の限界は来なかったが今後40年間はと言うと、未来は暗いが暗すぎはしない。避ける方法は有るが人類は総体として問題の先送りを続けるだろうと言うのが著者の基本的なシナリオになっている。過去40年新しい資源を発見してはいるが地球と言うバランスシートの上では資源は消費され続けており、ストックは減り続けている。例えばシェールガス革命は天然ガスの可採年数を大きく伸ばしたが、中東の在来型天然ガスより安く掘り出せるわけではない。大消費地のアメリカが産地になったためアメリカは大きく恩恵を受けたがいずれは無くなる。最も問題なのは今の所は水だろう。著者はエネルギーが豊富に有れば海水の淡水化や新しい灌漑技術など解決方法は有ると見ているようだがコストが上がることは間違いない。
気候変動、いわゆる温暖化は進むだろうというのが一つの予測の基本でおそらく今世紀中には2℃ほど気温が上昇する。気候は100kmほど極地に向かって移動し高緯度地域が今より発展し、砂漠はさらに拡がる。これを防ぐには出来るだけ早く二酸化炭素排出量を減らす取り組みをするべきながらおそらく国際的な合意はできず、痛い目に遭った後でより高いコストをかけて対策をすることになるだろうと予測されている。見過ごせないのが海水の酸性化の影響で一番わかりやすい例としてはカルシウムが水に溶けやすくなり、珊瑚礁が死滅する。これはあまり来てほしくない未来だ。
この本での政治的な決断に関する象徴は「既得権」に有る。民主主義や金融資本主義は短期利益やポピュリズムに流れやすいと言う見立てには賛成で、NIMBY(Not In My Back Yard、日本語で言えば総論賛成の各論反対、「やるのはいいがよそでやってくれ」という素直な感想・・・)が積み重なるとあらゆる所で抵抗勢力という自分の権利(既得権益)を守ろうとする普通の人々が現れる。ここにはもう一つ見えていない世代間闘争が有りNot In My Generationとでも言えば良いのか「やるのはいいが後でやってくれ」と既得権者は本人も気がつかずに言っているに等しい。
乱獲により魚がいない海はニューファンドランド島のタラが有名で、ウナギもほぼ仲間入りしているがまあそういうことだ、原発の放射能廃棄物も同じ様な問題である。
結局はGDPが資源を掘り起こしたときにも成長としてカウントされるのが問題なんだろう。持続可能な成長とは良く言う話なのだが持続可能性と成長の二者択一になったときにどうしますかと言うのが本書の質問なのだと思えば方向はあってるはずで、そんなことは起こりえないと言うのも、ただ祈るのも同様に役には立たない。市場経済で無視されている外部コスト(例えば乱獲、天然資源の浪費、環境の悪化、公害などなど)がいずれ対策が必要になったときに思いもよらぬ高コストにならないように早めに手を打つべきだが、おそらく短期利益を追求する政治体制はその決断をしないだろうと予測されている。天然資源のバランスシートとCF(資源フロー?)計算書が必要なんだろう。
エネルギーに関しては石炭と天然ガス消費が一旦伸びいずれは再生可能エネルギーが主力になると言う見立てだ。風力と太陽光、バイオエタノールが増えるとあるがキーとなるのはスマートグリッドなどの電力網とバッテリーのイノベーションだろう。書いてないけど超伝導送電も必要とされるイノベーションだと思う。食料については牛はあきらめて鶏と養殖魚だが飼料というか水はなかなか解決が難しいように感じる。原発は民衆の反対に会い独裁国家以外は自然に減って行く。
本書には30本以上のいろいろな未来予測が載っておりこれはどれが正しいと言うものではないのだと思う。こういう予測があるでいいのではないか。全般的な予測の方向はおかしくない。
本書の予測でどうしても賛成できないのが1点。民主主義の限界を感じているからか中国共産党の効率性というか長期的な計画性を多分に評価し過ぎている。この本ではアメリカ、中国、OECD先進国、BRISE(比較的大きな新興国)、その他の5地域をそれぞれ予測している。中国の独裁体制は民主主義よりもNIMBYに対して有効と見ているのだろうが中国共産党がいかに優秀であったとしても多分そうそう統制は効かない(見ている限りつぎはぎだらけだ)。また中国のGDPがハイテク産業の雇用と設備投資に支えられて伸びると言うのも楽観的だと思う。すでに都市人口が増えた中国の雇用の受け皿はサービス業に変わってきており雇用の割にGDPは伸びないようになっている。私の個人的な予想では中国は今後も発展し経済規模はアメリカに匹敵するようになるが道のりは平坦にはほど遠いだ。
最後に少しだけ日本がのっていた部分を紹介。この20年間日本の景気は悪化の一途をたどって来ておりGDPは1990年から2010年までの成長率はわずか14%だった。しかし同時期に消費は30%成長した。GDPが低いのは投資率が下がっているからで、一人当たりの消費は33%成長し現在の平均的日本人は1990年に比べてずいぶんと裕福になった。個人の幸福感はGDPではなく一人当たり消費と相関が強いことを思えば悪くない。ただ幸福感は基準値によっても左右されるので、もっと成長をと望めば足りなく感じ、期待値が低ければそこそこ幸せでいられる。投資は将来の消費のためのものなのでいつまで幸せでいられるかはわからないのだが。 -
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情報量は多いが論理的であり読みやすい。予測の根拠や方法論が明確化されており大いに参考となる。過去40年間の実績に基づき、今後40年間の我々の社会の先行きを予測する。「成長の限界」で用いられた方法論にもとづいているが、民主主義社会や自由主義社会の意思決定の特性などを踏まえたアレンジがなされている。予測によれば、今世紀の後半に、地球温暖化によって「崩壊」と呼ばれる事態を招くことになる。2052年までに「崩壊」を経験することはないが、資源枯渇、汚染、気候変動、生態系の損失、不公平といった問題を解決するための投資が必要となるため、先進国では「衰退」を経験することになる。成長はいずれ衰退を招く。著者は、できるだけ早く未来のために大きな投資をする決断をしなくてはならないと繰り返し述べている。一方で、将来への投資は極めて難しい行動であるとの問題意識も繰り返し述べている。
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竹中氏の著書は初読です。
仕事における重要ないくつかの「力」が説明してあります。
ここでは、そのうちの一つである徹底力について記します。
敵を作ることを恐れるな、中途半端は反対勢力に勢いづかせるだけ、やるなら徹底的に。
郵政民営化担当大臣としての苦労があったからこそ出てくる言葉なのだろうと思います。
私のような一会社員でも、何かを変えようとする時、それを面倒臭がる既得権者の抵抗にあうケースがあります。
上記のような徹底力の大切さを改めて感じました。
それ以外にも、基本力、判断力、洞察力等、奇をてらわない基本的な心構えのようなことが記載されており、好感が持てました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ経済学部出身だが今までろくに勉強をしてこなかった自分に、ちょうど良い入門書だった。アダムスミス、ケインズ、シュンペーターなど有名な経済学者の理論が、わかりやすくまとめられていて経済古典の全体像を掴むのに最適。雑学としての読み物にも良い。
経済古典は、その時代の問題解決の処方箋だったんだと、僕らが普段読んでいるビジネス書に近いものだという見方をすると、経済古典への敷居がすごく低くなった気がする。
以下はまとめ。
アダムスミス→ 自己利益追求の推進力と競争という抑制が“見えざる手”に繋がる。
マルサス→人口論が食料不足を招く。→でも結局は人は豊かになればな
るほど、子どもの数を減らすので人口増には一定の抑制がかかった。
マルクス→資本主義の崩壊を予測。→資本の高度化が進めば進むほど、労働力の価値が増し労働者は豊かに。
ケインズ→大きな政府。財政拡大政策。失業をカバーするためにGDPの大きさが不足する可能性がある。その不足を埋めるのが政府の仕事。
シュンペーター→「不況必要悪説」不況が企業を強くする。イノベーション(創造的破壊、新結合)が経済発展の原動力となる。資本主義が社会主義化を招く。
ハイエク→一貫したケインズ批判。個人が出来ないことが政府が出来るわけがない。政府ではなく市場のメカニズムに頼れ。政府を強くすることへの恐怖。政府の失敗はとてつもない犠牲を生む。
フリードマン→スタグフレーション(経済停滞+物価上昇)を説く。ケインズ政策は無意味。人間は合理的なのでマーケットも合理的と説く。
ブキャナン→政府に頼りすぎると必然的に財政赤字が発生する。 -
Posted by ブクログ
【ソーシャルライブラリーから引っ越し中】
ここ半年ぐらい読んだ本の中で一番読み応えがあった。
竹中氏はとても正論を述べていると思う。その正論については好き嫌いはあるだろうが。個人的にはわりと好きである。
経済の専門家であり、国会議員として大臣をつとめただけあって多面的視野でものごとを語っていると思う。大きな政府の背景説明、政治的空間など、自分が気になっていたことについての指摘もたくさんあった。
竹中氏は、いま困っている人たちに対して反感を持たれてもhelpよりsolveが大事との立場である。それは正論。でも、国民が政治家にそれを求めているかというと?きっとsolveよりhelpがいいのであろう。国民がsolveを求め、政治の世界に正論が通じるようになる日が来ると信じたい。 -
Posted by ブクログ
201207/
意思決定はデジタルである/
そもそも判断というのは「やる」か「やらない」かの2種類しかありません。1か0か。1.5はありません。つまりデジタルなのです。1なのか0なのか、どちらにするのか判断をするときには、いろいろな要素を考えなければなりません。しかし、意思決定というものはデジタルであることを前提にすれば、どこかで何かを切り捨てて、割り切る必要があるのです。/
ここで判断し、結論を出すためにはいろいろな要因を考えなくてはなりません。要するに客観的な条件が整うのを待っていては、結局何もできないのです。何かを判断するときに、「100%の条件がそろうことなど世の中にはない」と思う事がとても重要です。/
小泉さんは「いろいろな人の話を聞きなさい。とくに民間の人の話を聞くのはいいことだ。しかし、そのときは何も言うな。ありがとうございました、勉強になりました。と言って帰ってきなさい」と言ったのです。そして、「すべて自分の腹に落として持ち帰り、ひとりでじっくりと考えてみて、何をやるかを考えなさい」と言いました。/
アダム・スミスは、「道徳的感情論」という有名な本を書いています。簡単に言うとスミスは、人間は勝手な存在なのにどうして世の中の秩序が保たれるのか、に関心を持ちました。たとえば、お金持ちの子どもを誘拐して身代金を要求することはできるのに、多くの人はなぜしないのか・・。スミスは、それは人間が相手の立場に立って考えることができるから、と述べました。つまり、誘拐された子どもの親の立場に立って考える・・・こうした抑止力が人間社会の中では働くのです。/
サックス教授を一躍著名にしたのは冷戦終焉直後、社会主義国のポーランドが民主化したときでした。当時彼は、ワレサ大統領に会い民主化と市場経済化の必要性を強調し、説得したのです。そのとき彼は、民主化・市場化は「一気に徹底的にやらないとダメです」と主張しました。そのことは、サックスの「ショック・セラピー」(ショック療法)として知られるようになりました。何事もそうですが、何かを変えようとするときには、必ず次のような意見が出てきます。「徐々に変わればいいではないか」「一気に変えたら大混乱するぞ」「徐々に変わるのが大人のやり方だ」・・・確かにもっともらしい意見です。しかしサックス教授は、「違う!」と主張したのです。「混乱が起きてもいいから一気に変える必要がある」「ゆっくりやっていると必ず反対勢力が出てきてつぶされてしまう」と主張したのです。その瞬間はあえて敵をたくさんつくっても、徹底してやれと言ったわけです。大きな変更や改革になればなるほど、こうした姿勢は重要に思われます。/
茂木さんによると、脳はあくまで体の一部、なのだそうです。ですから、脳の調子がいいと笑顔になります。逆に、いつも笑っているとそれが脳によい刺激を与え、脳が元気になるのだそうです。ですから「何もなくても口角をあげて笑いなさい」と教えてもらいました。/
合わせ貝に、「正々の旗、堂々の陣」と書いてあったのです。そうか、「正々堂々」というのは、本来こういう言語表現だったのだ、と改めて思いました。正々の旗を揚げろと、つまり、自分は正しいという旗を揚げなさい。そして堂々の陣を組んで戦いなさい、ということです。自分がやっていることは正しい、何も恥じることはない。だから堂々の陣を組んでがんばれ、戦いなさい。もしそれで敗れても、悔いはないではないか、ということです。それで一気に吹っ切れました。これでいいんだ・・・・私はうまくやろうと思って大臣の仕事を引き受けたのではない、結果はどうあろうとがんばってやろうと思い直したのです。/
フランスの哲学者アランの「幸福論」には、次のようなことが書かれています。「成功して満足するのではない、満足していたから成功したんだ」というものです。これは悔いなく生きれば、結果にも満足できるということを表しています。そういう意味でも、がんばれる環境にあることに感謝しようということは、今の日本人日本人にはとても大事なメッセージです。 -
Posted by ブクログ
楽には生きられない日本で戦う12の力。前著竹中式マトリクス勉強法に続く第二弾。
古今東西の様々な偉人や著名人の生き方を参考にしながら仕事術を12章に分けて解説。
自分は一度読んだら二度とは読まないことが多いが、この本は繰り返し読むのに値すると感じた。
それは様々な参考事例・・・・どういう事をしたらどんな結果になるのか・・・そしてそれから得られる教訓は何なのか?がしっかりと解説され、現実に使える智慧として説明されているからだ。
楽に生きて貧しくなるか、夢や目標に向かってチャレンジし精神的にも物質的にも豊かな生き方をするか?竹中氏はそう問いかけるが、今の日本にはピッタリの内容の本だ。
世の中には成功や幸福を得たい、と思う人は多いと思うが、苦難を乗り越えそれを手にした人は少なからずいる。そういう話を集めて書いてくれた竹中氏に感謝したい。