あらすじ
2020年、東京五輪が開催される年までに、日本は、世界はどうなっているのか。読めばあなたの未来が見えてくる! 本書は、日本を代表する論客であり、経済学のみならず実際の政策にも精通する著者が贈る「知の羅針盤」である。2020年までに、私たちの仕事は、生活はどう変わるのか。これから成長する国、没落する国はどこか。人口問題、景気動向、規制緩和、国家戦略特区……。さらには小型ドローンや人工知能など最新テクノロジーの可能性から、まだまだ伸びるインバウンド消費などについて、様々なデータと経済学的・地政学的観点から縦横無尽に読み解いていく。日本と世界が向かう大きな潮流がわかれば、「これからどうすれば良いか」も見えてくる。ますます不確実性を増す世界で生き抜くための未来図を、ぜひ本書で手に入れてほしい。
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Posted by ブクログ
改革のモメンタムが本格化するまでに実力をつけたいし、本当にやりたいことをみつけたい。
下記は参考になる。
・アジアの中間所得は数年で3.5倍になる
・グローバリゼーションは選択ではなく、事実として認める
・東京、名古屋、大阪の世界最大の都市圏ができる
Posted by ブクログ
所々で自慢話を挟み込む竹中節が少し鼻についたが、文章はさすがに上手で一気に読めた。派遣の話が出ていたが、全体の1%であり、本人たちの希望だから問題無し、の箇所は疑問符が付いた。全体的には面白い。
Posted by ブクログ
小泉政権下で側近だった竹中平蔵が、現在と今後の日本と世界経済について綴った一冊。
現在の新自由主義について当然ながら肯定的で、その見方について賛否両論は当然あるも、勉強にはなった。
Posted by ブクログ
時間によって賃金を払うのはブルーカラーの労働。成果を時間だけでは測れないのがホワイトカラーの仕事。残業という概念があてはまらないホワイトカラーが年々増えている。大学教授が深夜までかかって原稿を書き上げても残業代は出ない。既に多くの国ではホワイトカラーに残業代は支払われていない。ブルーカラーと同じように残業代が支払われているのは日本だけ。日本のホワイトカラーの生産性の低さの原因の一端がここにある。今後はホームワークのような働き方も珍しくなくなるであろう。そもそも労働時間では管理できなくなっているのだ。専門性の高い仕事については労働時間ではなく、成果で評価されるべき時代。どの会社で勤めているかではなく、どういう専門性をもっているのか。これからの世の中は専門性が評価される。大半の人が自力で何かを身につけていかなければならなくなっている。残業する暇などない。少し前まであったはずの仕事が、当たり前のように消滅している。古い知識や技術に固執していても意味はない。目の前の仕事にかじりつくのは最も楽な選択。人生において重要なのは自分の時間をつくること。次の職場に向けて勉強し、人間関係をつくる時間の創出が肝要。自力を鍛えることがますます必要とされる時代が到来している。
Posted by ブクログ
竹中平蔵氏の未来展望が書かれている。
個人的に気になったのは「雇用」に関する第三章だ。
これが読みたくて本書を購入したと言っても過言ではない。
「派遣で働く理由を調査した結果、『派遣で働くと都合がいいから』という回答が7〜8割だった」と述べられている部分があるが、Googleで「派遣 理由 調査」と検索しても違う結果が出た。
この例に見られるように、全体的にデータの掲載が少ないと感じられた。その分、著者らしい未来の展望とそれに向けての必要な対応策が述べられていたという印象だ。
また、「あるテーマについて議論する場に、それに関する利害関係者を入れるべきではない」という趣旨の文があったが、これはいささかブーメランのように思えた。
始めと終わりに「地図ではなくコンパスを持て」という言葉を用いている。著者も述べていることだが、この言葉に沿えば、この本も一つの「地図」に過ぎず、これを読んで自分自身が「どうするか」を考えることが重要だろう。