池村千秋のレビュー一覧
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学習する組織、が流行り言葉になって久しい。が、実際に実践できている会社はごく一部ではないだろうか。にも関わらず、学習に特化した組織がすでに出てきているとは!
一見、カルト的。既存の組織がDDOに変革する道筋は全く思い浮かばない。ティール組織の衝撃と同じで、こういうプレイヤと競合することは悪夢だろう。彼らは荒削りかも知れないが、常に修正できる。若い人も惹きつけられる。「もっとうまくやる方法があったのではないか?」とトップや幹部がフィードバックを求め、新入社員がコメントするなんて!
結局のところ、企業文化に属する話で、自社にインストールするには自らの奮闘を要するものだろう。まだ理解できてはいないが、何か爪の垢でも煎じて飲みたい。 -
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自分自身、昔から先延ばしの傾向はあったのだけれど、最近とみに先延ばしでそれなりに痛い目にあっているので、タイトルに惹かれて購入。
先延ばしと言えばエインズリーの『誘惑される意志』で語られた双曲曲線の理論が有名だが、基本的には先延ばしの原因の説明は本書でも同じだ。直前にすぐに得られる報酬(ゲームなど)があるとそちらを選択して、期限が先にあるものにはとりかからない。先にある大きな報酬や問題は、容易に小さいがすぐ目の前にある報酬のために先送りされてしまうことが示される。
本書では、先延ばし克服の行動プランが13個も提案される。小さなゴールに分割する、先にコミットメントする、失敗を想像する、など。すべてその理屈は理解できるし、そうすべきであることはわかっているのだが、やはりどれも実行は容易ではないなと思う。そういえば、このレビューもすぐ書けばよいのだけれど、先延ばしにして記憶が曖昧になって、内容も薄くなっている。それが、生物として組み込まれたものだと言われると、ますます克服への意欲が遠のくのだけれど。先延ばしはいいことない、先にやると実際には多くの報酬がもらえる、ということだけ覚えておくことにしよう。早起きは三文の得、をことわざとして覚えておくのと同じ程度かもしれないけれど。 -
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天才や才気あふれる人による「発想」でイノベーションや独創的な発明は成し遂げられると一般的に捉えられている常識を「インサイドボックス」(=箱の中)つまりは制約の中に入れる事によって誰でもイノベーションが可能になるという主張や方法をさまざまな事例とともに紹介していく。読んでみて思ったのは確かに著者の言う通り、今までに起きた革命的な商品やサービスを著者のいう分類に分けることは可能かも知れない、だがそれが世の中にない状態から(つまり0から)発見することは幾ら発想法を知っていたとしても(幾分助けになるのかも知れないが)答えを見つけることはやはり容易ではない。もちろん著者もその事は認めているし最後の章で結局は数を作らないととサラッと事実を書いてあることは根も葉もない真実なんであろう。ただ世の中のそのほとんどの人が(何より自分自身に)自分には「センス」や「才能」がないからということを逃げ口上にしていたことはもう欺瞞であると証明されたようなものなのだ。ただ好きだから仕事が続けられるし、好きになるのはやってて面白いから、上手く出来るからということもある。自分の場合これがほとんどの理由だ。上手くやれるということは得意だったり向いているということだ。だとするとやはり得意な人が優位に仕事をすすめることが出来る=没頭してやる(量をこなす)→イノベーションを起こす可能性が高くなる→他の人はあきらめて辞めていく。という構図が出来上がる気がする。一部の才気ある人たちによるという言い方は普通の人たちの自己防衛の言葉なのかも知らないと思った。「俺がダメなんじゃない、あいつらがすごいんだ」という。ただ長年やってたらやってるだけのいびつではあるが、面白いモノが出来るという事はあると思う。オレはそれに掛けてみようと思う。そういう生き方もある。バルミューダの社長曰く自分を曲げずにやってダメなら時代のせいにすればいい。と。オレも時代のせいにしよう。(笑)
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・人が創造的にものを考えるプロセスの2つのパターン――?問題から出発して、それをどうやって解決すればいいかを探る方法?解決策から出発して、それによってどういいう問題を解決できるかを考える方法――人は?の方法が得意
・インサイドボックス思考法――?引き算?分割?掛け算?一石二鳥?関数
・創造性の本質は、限られた可能性のなかから知恵を使って解決策を見つけ出すことにある。「内側に目を向けよ!」
・引き算のテクニック――?製品やサービスの内部の構成要素を洗い出す?不可欠な要素を一つ選び、それを取り除くとどうなるかを想像してみる。全面的削除(その要素を丸ごと取り除く)or部分的削除(その要素の一機能もしくは一側面だけを取り除く)
・分割――?機能的分割(リモコンの例)?物理的分割(潜水艦内のスペースを分割による安全性の実現)?機能を維持した分割(ハードディスクを小分けして生まれたUSBメモリ)→→空間的汲み前or時間的組み替え→→新しい視点を獲得、製品の使い方に新しい可能性が開ける
・掛け算――?要素を洗い出す?ある要素を増やす?そのコピーにすべて、オリジナルと異なる性質を持たせる(ジレット2枚刃の例)
・一石二鳥――?製品やサービス、プロセスの内部の構成要素を洗い出す?一つの構成要素を選び、(?)アウトソーシングの活用(?)既存の内部資源の活用(?)内部の要素に外部の要素の役割を担わせる、という三つの方法を検討する
・ソフトウェア企業では、製品がうまく作動しないとき、こう言う――「これはミスじゃない。そういう機能なんだ」
・関数――?互いに関係のない2つの変数を選び出す?一方の変化に合わせて、他方の性質が変わるようにする?新たな価値が生まれる
・妥協をせず、ニセモノの矛盾を見抜きそれを打ち砕くことで、真に創造的な解決策を導き出す -
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経済学者による、地域による繁栄の度合いについて述べた本。イノベーションをキーワードに、現在成功している企業が多数存在する地域が豊かであることをデータを用いて主張している。論理的で面白く読めた。
「ある土地に大学卒業者が多くなれば、その土地の経済のあり方が根本から変わり、住民が就くことができる職の種類と、全業種の労働の生産性に好影響が及ぶ。最終的に、そういう土地では、高度な技能をもっている働き手だけでなく、技能が乏しい働き手の給料も上がっていくのだ」p24
「ハイテク分野の企業が成功できるかどうかは、従業員の質だけではなく、地域の経済環境の質にも左右される。ハイテク産業の盛んな土地にさらに多くのハイテク企業が集まってくるのは偶然ではないのだ」p27
「生産性が向上すると、消費者にとっては商品の値段が安くなるし、労働者の賃金も上昇するが、最終的には雇用が奪われる。雇用の喪失というマイナス面を強調する論者は多いが、労働者の生産性が高まることは、社会が豊かになり、生活水準の向上が実現する主たる要因だ」p54
「雇用の大半は非貿易部門が占めているのに、そうした産業は国の経済的繁栄の牽引役になりえない」p80
「(ザッカーバーグ)「本当に飛び抜けた人材は、まずまず優秀な人材より少し優れているという程度ではない。100倍は優れている」」p92
「(イノベーションのハブ都市の)共通点とは、教育レベルが高く、そのおかげできわめて生産性の高い貿易部門を擁している」p121
「高技能の働き手の数が増えると、それ以外の労働者の生産性も高まる」p134
「格差は拡大しており、そのペースは拡大している。好調な州や都市はますます好調になり、低迷している州や都市はますます低迷するケースが多い」p137
「都市が栄えるためには、充実した文化とリベラルな気風が欠かせない、ひとことで言えば「クール(かっこいい)」な町でなくてはならない」p249
「政府が産業に補助金を支給する政策は、アメリカでもヨーロッパでもあまり成功していない」p272
「変化には、かならず痛みがともなう」p281
「大学進学は、最も割のいい投資の一つだ」p297 -
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ネタバレホリエモン本がベーシックインカムさえやっときゃ問題解決ー的に話を進めていたので、何でそういうことになるんだ?と思って入門的に読む。が、一般向けと前書にはあったものの、ガイ先生(著者)がエリートオブエリーツな学者だからか、大学の講義みたいで彼の想定する一般てだいぶ上級だよたぶん。歯応えありすぎ!
でも多方面からの反対を想定内とし、制度の実現を本気で想う確固たる姿勢がよかったです。ここまで論破されると逆に何でやらないの?ていう気になってくる。
ベーシックインカム、導入されたら働くは働くけど仕事のペース落として、週1惰眠の日とか制定したい。 -
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枠の中で考えればイノベーションが素早く生まれる。
■5つの雛型
・引き算:機能をなくし、何かで代替
→DVDプレイヤーの液晶
・分割:機能やプロセスを分割、並べ替え
→シャンプーとトリートメント、USBメモリ
・掛け算:機能をコピーして複製
→両面テープ、髭剃りの刃
・一石二鳥:
外部要素に内部要素を担わせる
→スマホアプリ
内部要素に既存要素か新規要素を担わせる
→スウィーニー・トッドでの俳優の楽器演奏
内部要素に外部要素を担わせる
→ロボット排斥の文字読み取り入力による書籍デジタル化
・関数:二つの変数を選び出して連携させる
→ミルクの温度で色が変わる哺乳瓶、30分デリバリーできなければ無料のドミノ・ピザ -
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目を引くような題名になってますが、金払いのいい人が集まっている都市なら、サービス産業でもそれなりの所得になれるということです。
都市部なら生活コストも上がりそうですが、それ以上に所得の上昇の方が大きく、それはハイテク産業の乗数効果が大きいからだそうです。
都市が発達する条件は、地理的条件が大きかったけど、ハイテク産業が市場を引っ張るようになってからは人的条件が最も影響しています。日本で言えば、渋谷にIT企業が集積してビターバレーと呼ばれていたことが近いです。
優良企業が市場を作り、いい人材と刺激的な交流を求めてさらに企業が集まりそこに雇用が生まれ、ハイクラス人材がやりがいのある仕事を求めて引っ越し、金払いのいい人にサービスを提供するために低学歴も惹きつけられる。そんな流れが都市発達での普遍性あるプロセスになっています。
日本における地方創生を考えてみると、イノベーティブな企業を地方に誘致できるかが鍵になるというところでしょうか。
稼いでいる法人を優遇する政策は一般ピープルから抵抗に遭いがちですが、芸術祭や移住促進じゃなくて、やるべきは優良企業の誘致ってことなんですけど、それって難しいですよね。 -
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「なぜ弱さを見せ合える組織が強いのか」Robert Kegan, Lisa Laskow Lahey
仕事で燃え尽きる最大の原因は、成長を感じられずに長く働き続ける事。
VUCA(Volatility, Uncertainty, Complexity, Ambiguity)が強まる世界では、試練もチャンスも増える。このような環境では社員の一人一人に要求されるものが多くなる。
VUCA時代の企業は、技術的な課題だけでなく、適応を要する課題にも直面する。技術的な課題は、マインドセットと組織デザインを改良する事で対応できるが、適応を要する課題は、個人や組織がそれまでの自己を超越しなければ対処できない。
従来的幸福の定義は、喜びを感じられる状態、苦痛や退屈を感じない状態、そして前向きな感情やレジリエンスを通じて、ものごとへの関わりとやり甲斐を感じられる状態。一般的に称賛される「いい職場」でやり取りされる「新しい所得」はこのタイプ。具体的にはフレックス勤務、ビリヤード台とダーツボード、専属シェフによる24時間体制の食事提供、有識者を招いた講演会、昼寝スペース、無制限に取得できる休暇等。
一方、ユーダイモニアとは、人間が可能性を開花させるプロセスを幸福とみなす考え方。やり甲斐と関わりの要素を伴うが、その感覚は自己の成長と開花を経験する事。ありたい自分の姿に近づく事。より自分らしく世界と関わる事による充実感との関係で得られるもの。
弱さは、恥や恐れや自己肯定感の乏しさの基である反面、喜びと創造性、帰属意識、愛情の根源にもなる。
社員が成長し始めると、売上とビジネス全般に好ましい影響が及ぶ。
人間には他人に奉仕する天性の性質が備わっており、もし仕事の場で他人に奉仕して充実感を味わえなければ職場以外でボランティア活動に携わり、その充実感を得ようとする。
人は自らの成長を感じ、同時に他の人を助ける活動に携わっている時、真の豊かさを、つまり長く続く幸福感を味わえる。この豊かさは給料からは得られない。
長期の幸福感は、意義を感じられるような仕事を作り出せる文化があって初めて得られる。
人は手段であるだけでなく、それ自体として尊重される目的である。
ワークライフバランスを目標やキャッチフレーズにする事を拒む。もしライフが職場から排除されれば、ワークは非常に暗澹たるものになるから。喜びのある人生と仕事はトレードオフにはならない。
昔は、人を大切にするとは会社と社員が絆で結ばれ、会社が社員を保護する事を意味したが、今は人々が開花できる場をつくる事。人が花開くとは、楽しく生きる事や自我が脅威や試練やリスクにさらされない事を意味するわけではない。
全てのメンバーがコミュニティ的な意識決定プロセスに参加する。
あなたは、自分がどのくらい優れているかと、どのくらい速いペースで学習しているかのどちらをより心配しているのか?
社員のキャリアの発展ではなく、社員の人間としての発達に光を当て、組織を大きくすることにより、組織をよくする事をまず考える。
発達するとは、人が世界をどのように理解するか?そして年齢を経るにつれて、その理解がどのように広がり、歪みが小さくなり、ほかの人の視点を受け入れられるようになり、しかも主体性が高まっていくか?
人は、個人の知性のレベルがその人の行動に及ぼす影響について驚くほど知らないが、個人の行動はその人がどのレベルの知性に基づいて組織文化を見るかに強く影響される。
組織としての目標とメンバーの能力の発達を一体のものと考える。
文化と利益がトレードオフの関係にある時はいつも文化を優先させる。
職場生活に個人の内面の要素を持ち込み、外面の行動だけでなく頭の中の事にも関心を向ける必要がある。
繰り返し活用できる安定的な慣行や構造、ツールが必要。 -
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2023年の感想
・大人の知性は発達する。高度な知性とは、自分の価値観の限界を知り、他の価値観を受け入れて仕事を成功させ、生活を幸せにしていくこと。
・免疫マップの手法は、引き寄せの法則のロジカル版。ありたい姿に向かう時、自分自身がブレーキをかけている状態から、なんとかしてブレーキ解除をする必要。
・組織がブレーキを外す方法論を確立・実践して、ここまでの本に仕上げている点に敬意。
・コッターのリーダーシップ論で述べられている8つの企業変革ステップは、この本でいうところの「知性」の高い人たち、かつ変革に必要な専門領域を持った人を集める可能性が必要なのであろう。
・私自身の免疫マップ
1、改善目標
事業を成長させるという確固たる意志をもってリーダーシップを発揮する
2、阻害行動
どうせだめだ、どうせ無理だと思う。
安定が良い。下り坂を平定するだけで十分大変。
静かに目立たずにいたい。
3、裏の目標(不安ボックス)
身の程を知った行動が重要。私は小さい人間なのだから、小さく地味に生きるべき。
でしゃばらない方が人に受け入れられる。
4、強力な固定観念
大したことない人間である私が大志を抱いたところで、どんな努力をしても、大したことにはならない。
世の中には頭のいい人、人を惹きつけられる人がたくさんいて、わたしにはその資質はない。
無理をして失敗の中にみんなを巻き込むよりは、なにもせずに目立たずに生きて、みんなに迷惑をかけない方が良い。
5, 落とし穴
仕事と生活、人生のあらゆる場面でその固定観念は間違っている。
6, 脱出ルート
・あなたはできる
・このチームにもできる
・あなたが必要だ、あなたが重要だ
・主要なチームメンバーも必要だし重要
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2017年の感想 星3つ
免疫マップ、
1、改善目標
2、阻害行動
3、裏の目標(不安ボックス)
4、強力な固定観念
組織を変革させる手法としては「企業変革力」の方がbetter -
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ネタバレ経営者側にありがちな認識や思い込み。それは、「自分たちは、あらゆる面で最高のサービスを提供できる」「問題の原因は従業員にある」などと考えてしまうこと。しかし、このような思い込みは結局、凡庸で不満足な状態に陥るだけだ。「全てにおいて最高」は不可能。経営者には、特定のサービスで最高を目指すために、何かを犠牲にする勇気と覚悟が必要である。
このような戦略を立て、自己点検・評価をする際に重要なのは、顧客の話を聞くこと。つまり、顧客の目にどう映っているかを基準に、顧客にとっての優先度と提供するサービスの質の高さを一致させることである。
また、当然ながら卓越したサービスにはコストが発生する。誰かが負担しなければならない。解決方法は主にふたつ。顧客に割増料金を払ってでも利用したいと思わせるサービスを提供するか、顧客が喜んで仕事をし、サービスを生み出すプロセスの一翼を担ってもらうかである。
そして、あるサービスモデルを企業の強みとして徹底するためには、普通のスタッフが、普通に行動するだけで良質なサービスを提供できる仕組みづくりとサービス重視の企業文化の醸成が必要である。この二つの関係で「明確性」「伝達」「一貫性」の実践は欠かせない。
結局は、従業員は会社に対して奉仕したいという意欲を抱いているし、顧客もサービス体験の創出に参加したいと思っている。このことに気付き活かすための設計と風土づくりが、経営者にとっての顧客サービス戦略の原点だといえるのだろう。