なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか ― すべての人が自己変革に取り組む「発達指向型組織」をつくる

なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか ― すべての人が自己変革に取り組む「発達指向型組織」をつくる

自己・組織変革のバイブル『なぜ人と組織は変われないのか』著者最新刊!
ほとんどのビジネスパーソンが取り組む、お金にならない「もう一つの仕事」とは――。
あなたは仕事のなかでこんな経験をしたことがありませんか?

・「自分をよく見せよう」「評価を下げたくない」と思うあまり、失敗や弱点を隠してしまう。
・組織の問題を感じても、上下関係や肩書が気になって指摘できず、本質的な問題解決ができない。

30年以上にわたって「大人の発達と成長」を研究してきた著者は、このように弱さを隠してしまう「もう一つの仕事」が現代の組織に蔓延しており、それに膨大なエネルギーが費やされていると述べています。
それでは、このエネルギーをまったく逆の方向に転換させたらどうなるでしょうか?

・誰もが自分を取り繕う必要がなく、「本来の自分」で職場に来ることができる。
・全員が全員の「弱点」「限界」を知っており、それを克服するための支援を惜しまない。
・経営者から現場のアルバイトまで、率直なフィードバックを言い合える文化がある。
・自分にとって本当に大切な課題に打ち込むことができ、それが会社としてのビジネスの課題に沿っている。

「こんな組織をつくるのはきわめて難しい」と感じるかもしれません。
しかし、世界的に成功している実在の企業がこのような組織文化を築いているのです。本書では、以下の3社が先進事例として取り上げられ、どれも業種や規模にかかわらず、上記のような組織文化を維持しつつ、大きな成功を収めています。

ブリッジウォーター:世界最大のヘッジファンド。長年驚異的な投資成績をあげ、リーマンショックを予期して危機を回避したことで話題になった。
デキュリオン:ハリウッドでトップクラスの人気を誇る映画館アークライト・シネマズグループを経営するほか、大手不動産開発などを手掛ける。
ネクスト・ジャンプ:Fortune1000企業の70%が利用する、従業員向けの割引特典つきECサイトを運営。また、自社の組織文化の構築ノウハウを伝える人材育成プログラムも行っている。


変化と複雑性が増す現代のビジネス環境だからこそ、組織のあり方が問われる

誰もが本来の自分になることができ、弱点を認め合えるというのは、単に「人に優しい組織」であることを意味しません。むしろ、弱点の克服を目指しているからこそ、忌憚のない、ときには厳しいフィードバックがなされることがあります。「痛み」を伴ってでも成長するという強い欲求が必要なのです。

そのようにして人々が成長するからこそ、組織として強くなり、結果としてビジネスの成功を収められる、と著者は主張します。
現代のビジネス環境は、不安定さ(Volatility)、不確実さ(Uncertainty)、複雑さ(Complexity)、曖昧さ(Ambiguity)が強まる「VUCAの時代」と言われています。そこで生じる問題は、これまでのやり方を改良することで解決できる「技術的な課題」ではなく、これまでのやり方を超越した方法で問題解決する「適応を要する課題」であることがほとんどです。

つまり、「うまくいっていた自分/やり方」を捨て、限界を克服してバージョンアップする組織こそが、現代のビジネス環境を勝ち抜いていけると著者は説きます。本書では、そのような「人と組織のバージョンアップ」を可能にする組織を「発達指向型組織(DDO= Deliberately Developmental Organization)」と定義し、DDOになるためにはどうすればいいのかの道筋が示されます。
「本来の自分」を取り戻し、成長の実感を得ながら生き生きと働ける職場で働きたい、またはそんな組織やチームをつくりたいビジネスパーソンへのヒントが詰まった一冊です。

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なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか ― すべての人が自己変革に取り組む「発達指向型組織」をつくる のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2019年02月03日

    ・謙虚さを持っているか?他の人から学び、自分を成長させようという意欲があるか
    ・グリッドを持っているか?厳しい状況でもあきらめずに最後までやり通せるか
    ・自分の為だけに行動するテイカーになっていないか?ギバーとして他の人たちの成長を助けることができるか
    ・人は、開花という言葉を聞くと、評価されて快適...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年01月14日

    ここにあるような文化を持つ組織に出逢えることはあまりない。ただ21世紀型の組織として記憶したいことと、自分だけは自分の心を正直に投影しないと成長できないと感じた。

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    Posted by ブクログ 2018年11月06日

    とりあえず分かったのは、当社はマサカリを投げ合ってお互い切磋琢磨する文化であり、弱さを見せること、すなわち死を意味するので、本書で提唱している組織(DDO)には程遠いなあということ。
    Googleの心理的安全の話もあったけど、もうちょっと広い話をしているような気がする。安全圏を作ったうえで、みんなそ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年01月04日

    間違いなく人生に大きな影響を与える本であると思う。
    自己の分析が終わって、始められることからすこしずつ始めていて、少しずつ変わってきている実感がある。
    ずっと持っておきたい本であり下取りに出すことは考えられなかったので、テキスト、参考書以外で初めてマーカーを引いた。

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    Posted by ブクログ 2017年08月18日

    キーガンの新作。

    「なぜ人と組織は変われないのか」でも、組織を取り扱っていたのだが、どちらかというと組織というより個人個人への取り組みの積み上げという印象があった。内容的には、前作の延長にあるのだが、こちらは、「組織」がより明確にフォーカスされている感じ。

    組織開発関係の本はそれなりにいろいろ読...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月23日

    発達指向型組織(=DDO)について書かれた本。

    今、よく聞かれる心理的安全性に近い内容についても含まれている。

    組織の成果を上げることよりも組織の人たちがいかに成長していくかに重きを置いたものである。
    (組織の人たちの成長によって結果的に成果が出る)

    その個々の人たちの成長をするための要素の一...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年10月26日

    ひとまず通読.
    小さな組織において,「持続可能な」システムを構築するにあたっては,必須の方法論と思えた.
    机の上に常備して,何度も繰り返しめくりながら,DDOの職場環境を構築していきたい.

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    Posted by ブクログ 2019年08月20日

    『なぜ人と組織は変われないのか』の著者キーガン氏&レイヒー氏の最新作。
    発達指向型組織(DDO)というコンセプトを打ち出し、その事例として実在の3社を挙げている。
    これらの共通項を3つにまとめ、エッジ、ホーム、グルーヴと名付けた。

    このうち「ホーム」は「弱さを引き出し、それを支える発達指向のコミュ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年07月16日

    学習する組織、が流行り言葉になって久しい。が、実際に実践できている会社はごく一部ではないだろうか。にも関わらず、学習に特化した組織がすでに出てきているとは!
    一見、カルト的。既存の組織がDDOに変革する道筋は全く思い浮かばない。ティール組織の衝撃と同じで、こういうプレイヤと競合することは悪夢だろう。...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年09月13日

    役職に関係なく、お互いのことを指摘しあい、成長できる組織は、自分を飾るストレスがないため強い。
    過酷な日々になるでしょう。でも、得るものは大きいはず。すぐには成功できません。脇で見学する時期もありません。最初から参加してもらいます。
    知性は高齢になっても高まり続ける。
    他の会社では何年も待たないとや...続きを読む

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