【感想・ネタバレ】トランプのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2017年08月24日

アメリカ人のみならず、立候補表明時には誰もが泡沫候補だと思った
ことだろう。立候補した本人以外は。

ドナルド・トランプである。アメリカ人の大富豪は、並み居る共和党候補者
を次々と撤退に追い込み、民主党のヒラリー・クリントンとアメリカ大統領
というVIP中のVIPの座を目指している。

...続きを読むにしては珍しく旬の読書なのである。だって、大統領選前に何故、彼が
多くの批判を受けるのと同じくらいに、多くの支持を得ているのかを知り
たかったのだもの。

しかも、調査報道は得意中の得意の「ワシントン・ポスト」取材班。これは
読み逃すわけにはいかないでしょう。トランプ自身も取材班のインタビュー
に応えているっていうしさ。

先般、ヒラリー・クリントンとのテレビ討論会で司会者から「選挙の結果を
受け入れるか」と問われて、頑なに「自分が買った場合は受け入れる」と
繰り返していた姿こそ、本書でもトランプ自身が言っている「ドナルド・
トランプは負けたことがない」との現れなんだ。

でも、実際はいっぱい負けているんだけどね。憧れのニューヨークのプラザ
ホテルを買収したはいいが結局は手放す羽目になっているし、手掛けた
カジノは倒産している。自分のことが書かれた記事が気に入らないから
と高額の賠償請求訴訟を起こしても判事に却下されてるし。

でも、本人にしたら「負け」ではないらしい。誰かに似ていると思って考えた
ら、子ブッシュ政権時代の国防長官ラムズフェルドだった。ラムズフェルド
の自伝の感想に「究極のポジティブシンキング」と書いたけれど、トランプ
もまさしくそれ。

あ、偶然にもラムズフェルドのファーストネームも「ドナルド」だったわ。
ラムズフェルドは戦争屋だったけれど、トランプはアジテーターであり、
ショーマンである。

選挙戦では一貫して「ブルーカラーに共感する大富豪」として、国民の
不満のはけ口になるような言葉を連発し共感を呼んでいるものね。
大衆が何を求めているのか。それを嗅ぎ付ける嗅覚は非常に鋭いの
ではないかと思うわ。

しかも、既存の政治家が使う分かり難い言葉ではなく、感情に直接訴え
る分かりやすい言葉ばかりなんだよね。だから、他の候補者の誰よりも
一般の支持を得たのだろうな。

「俺はドナルド・トランプをやっている」

本人にとっては「ドナルド・トランプ」自身が既にブランドなのである。だから、
メディアを批判しながらもメディアに出続け、詐欺まがいの行為と恫喝で
イメージを守り抜く。

実際、トランプの純資産がどれくらいあるのかは不明だそうだ。本人のその
時々の「感覚」で資産額が変動するらしい。純資産は本当のところ、どれ
くらいあるんだろうな。

「アメリカは選挙を注視して私を大統領にするべきだ」なんて発言もあった
けれど、もし、まかり間違ってトランプが大統領になったら大統領専用機で
あるエアフォース・ワンの尾翼に「T」とか書いちゃうんじゃないのか。ホワ
イトハウスは「トランプハウス」に名称変更して、挙句には国名まで「ユナ
イテッド・ステイツ・オブ・アメリカ」から「ユナイテッド・ステイツ・オブ・トラ
ンプ」にして国からライセンス料を踏んだくろうとするかもしれん。

アメリカ大統領候補を様々な方面から描いた優れた評伝である。この膨大
な仕事を僅か3か月で仕上げた「ワシントン・ポスト」取材班に敬意を。

そして、間近に迫った大統領選挙の結果が楽しみである。トランプが負け
たらきっと「不正選挙だ」ってまたひと騒動なんだろうけれどね。

0

Posted by ブクログ 2017年02月19日

ワシントン・ポストだから
トランプたたきの本ですが
500頁近くあり、内容も濃く読み応えある。

表紙の写真がまた悪そうで笑う

トランプが嫌われるのも、支持されるのもわかる
ゴルフのスコアをごまかす話が可笑しかった。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年01月31日

ちょっと読んだが、トランプが好きになれそうにないことが分かった。で、積読に認定。これ以上いろいろ考えないほうがよさそう。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年11月14日

[監督,脚本,主演,大統領]先日のアメリカ大統領選で革命的とも言える勝利を収めたドナルド・トランプ次期大統領。その生い立ちから,共和党全国大会における大統領選候補の指名受諾までを追ったワシントン・ポスト取材班による力作です。計20人以上の記者を投入し,謎とブランドによるヴェールに包まれた次期米国大統...続きを読む領の生涯と世界観を明らかにしていきます。訳者は,野中香方子,池村千秋ら5名の翻訳家。原題は,『Trump Revealed: An American Journey of Ambition, Ego, Money and Power』。

2016年を飾る人物を評した2016年を飾る1冊。「不動産王」と紹介されることの多いトランプ氏ですが,本書を読むとそれは一側面に過ぎず,捉えきれないほど多様な顔を有することがわかります。語弊を恐れずに本書から浮かび上がってくるトランプ氏を簡潔に表現しようとすれば,「自ら暴風を起こすことのできる目利き風見白頭鷲」といったところでしょうか。

〜自分の職業について,彼はぶっきらぼうにこう述べている。「俺はドナルド・トランプをやっている」〜

トランプ氏自身は本書を「退屈だ」と(高く?)評価したようです☆5つ

0

Posted by ブクログ 2016年12月10日

オバマ氏が大統領選に勝利したあとは、彼を絶賛する書籍が多く出版されたが、トランプ氏の場合は逆に警戒心溢れるものが多い。本書が象徴的だろう。
しかしながら中身はとても興味深く読めた。
さてどんな大統領になり、どんな手腕を発揮するのだろうか。
怖くもあり楽しみでもあるな。

0

Posted by ブクログ 2016年12月02日

ドナルド・トランプについて取材をした本。彼の半生について第三者目線で書かれている。
トランプはナルシストで、自分がいかに凄い人物かを見せる能力に長けていることがよくわかった。ビジネスでの華々しい成功があるものの、それなりに大きな失敗もしているが、その失敗を見せないようにうまく振る舞ってきている人物で...続きを読むある。
このように、自分のために働いてきた人物が、アメリカの大統領となり、どのように振舞っていくか、そして何を残すか、見ものである。怖いけど。

0

Posted by ブクログ 2022年06月16日

この本はアメリカで9月に発売されて
日本では10月に出版されていました。
凄く早い翻訳ですね。
だから 翻訳者さんがこのように多いのですね~~

日本では トランプさんの過激な発言だけが取り上げられているので
この人はなんで こんなに有名になって
人気があって 大統領になったのだろうと疑問になったの...続きを読む
読んでみました。

破天荒な生き方ですね。
クイーンズ育ちの放漫で口の悪い少年だったトランプさんは
そのまま 大きくなっちゃったみたいですね。

借金や 失敗なども 経験したけど 
そんな事は 顔に出さず 
常に強気で 自分をアピールしている。
ある意味 とても 凄い人だと思う。
メディアの使い方は本当に上手だと思う。

多分、多くのアメリカ国民は トランプさんの
数多くの訴訟などの 経験を知りつつも
この勢いのある人に 国を託してみたくなったのでしょうね。

0

「ノンフィクション」ランキング