池上彰のレビュー一覧
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「平成」という時代を、「宗教」という視点から分析した本です。社会の変化とそれをうけた宗教界の変遷が、相互に影響しあって平成の「空気」を作り上げた様子がわかりやすくまとめられています。
「激動の昭和」につづく平成の30年は、「失われた20年」などともいわれるように、閉塞感のある時代だったような印象があります。
もっとも、平成生まれの私にとってはこれが「フツウ」でしたから、そこまでネガティブなイメージではないのですが…。
ただ、阪神淡路大震災やオウム真理教のサリン事件、9.11同時多発テロや3.11東日本大震災など、多くの「事件」が印象に残っている時代ではあると思います。
それぞれの事件によって -
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池上彰が選んだ世界の現役経済人の偉人伝。
ネット小売業界からはジャック・マー、ジェフ・ベゾス。IT業界からはビル・ゲイツ、マーク・ザッカーバーグ、ラリー・ペイジ。投資業界からはウォーレン・バフェット。等々、彼ら現代の富豪たちがどうやって今の地位を築いたのかを紹介。
彼らは皆、チャンスを見極め、そこに勇気を持って飛び込んだ。ハングリー精神と冷静な判断力、自らの決断に絶対の信頼を持ち続けた。ここまでなら、日本人だって負けていない。が、彼らの凄さは最初の成功に満足せず、さらなるビジネスを広げるチャレンジを続けたことだ。
こうした超一流の経済人の中にあえて、親の跡をつぎ、そこそこの成功を収めただ -
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池上彰さんは、TV番組などの解説でおなじみ。
とても分かりやすい話し方をするなーと思っていましたが、書籍を手に取ったのは初めてでした。
愛知学院大学での講義をもとに書籍化された本書の、文庫版を読みました。
私は「経済学」の基本のキも知りませんが、とてもわかりやすい内容だったので、引き込まれてサクッと読めてしまいました。
講義形式の語り口調だったから、余計にわかりやすかった。
経済学って面白そう~という感想を持ちました。
時事的にはちょっと古い内容ですけど、話の内容が戦時中の話だったりして、最新の時事ネタを扱うものではありませんから見劣りはしませんでした。
経済学に関して基礎的な知識が欠落し -
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ちょっと池上さんには似つかわしくないタイトルだと思ったら、編集者のアイディアとのこと。池上さんの本は、表紙にだいたいご本人の写真が載っていて、どうにも戦略性を感じていたけれど、同じような理由なのかな。主に世界的な政界の有名人の似顔絵がイラストタッチだけれど特徴がよく出ていて似ている。北朝鮮の大陸間弾道弾の説明を始め、「初心者」の目線に立った「そこからですか?」的な説明に「丁寧」な姿勢を感じる。このあたりが人気の秘訣? 2017年9月に発売された本にしてはもう少し内容が古いような感じだしたのだけれど、対談や元記事が2016年のものだったりして、なるほど納得。時事問題を自分事だと思って興味を持って
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【30年の丸わかり】国内的に数々の災害や事件に見舞われながら、同時にグローバル化や冷戦崩壊等で国際情勢面も大きく動いた平成という時代をわかりやすく解説した作品。著者は、ニュース解説の第一人者として知られる池上彰。
出来事ごとに簡潔に解説がまとめられており、当時を振り返る上でも、そして当時を知らない人が勉強をする上でもとても有意義な一冊でした。背景知識として昭和の出来事の解説も含んでいるため、現代史をまとめた作品として広く参照できるかと思います。
〜平成という時代は、明治時代から上ってきた坂が、下に転じた時代と言ってもいいでしょう。〜
ツボの押さえ方が見事☆5つ -
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世の中を知るメディアとしてはテレビやネットに負けるが、仕事に打ち込み社会への関心が強い人が新聞を読んでいる。
忙しい人達の為に、見出しでパッと全体像をつかむ工夫や、文字だけでなく写真でも、記事内容を説明する工夫がされている。
テレビ、新聞、雑誌、本、ウェブ。どれかに偏ることなく、さまざまな情報に目を通す事で、他の媒体ではお目にかからないような情報と出合えることもある。
さまざまな立場の人の意見や視点を知ることができる。
同じニュースでも経済面や海外面など、とりあげ方をチェックすると新たな側面がみえてくる。
プレゼン資料に数字を引用する場合は、その数字の意味するところは何か、どう算出され -
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「池上彰の世界の見方」シリーズの導入編。
地図、お金、宗教、資源、文化、情報の6つのテーマで世界を見ることについて、高校生の授業で解説したことを本にまとめています。
出版年が2015年なので少し古くなってしまっていますが、いつの時代も世界情勢を見るときに上記6つの視点からっみることを覚えておくと、世界各国それぞれの思惑なども読み取りやすくなる、ということがわかりました。確かにこの6つ、どれも大事。
国によって地図が違うのは当たり前ですが、特定の国の名勝が違っていたり、白抜きのままになった国があったりというのもそれぞれのお国事情が見えておもしろい。
また、日本は宗教観に関してかなり異端とい -
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世界史の中でもヨーロッパ史は各国の思惑が交差しておもしろい。特に第一次世界大戦前の帝国主義時代なんて、まるで泥沼で昼ドラよりもおもしろい。
しかしさすがにいつまでもケンカしているわけにもいかず、いかにケンカしないでやっていけるようにするかを模索しだしたのがEC(EUの前身)ということですが、これが実はドイツ抑え込み作戦だったとは。そして皮肉にも今のEUはドイツ主導になりつつあると。だからタイトルは「ドイツとEU」なんですかね。実際本文も、EUを知ると同時にドイツをがっつり知るような内容でした。第一次世界大戦で負けたドイツ→ひどいインフレで不満高まる→ヒトラー登場・・・あたりからしっかりおさら -
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アメリカって日本と密接にかかわっている国なのでよく知っているつもりでいましたが、意外とよく知らないことが多かったな~というのが読後の感想。
最終章の「日米防衛協力から見るアメリカ」のところは太平洋戦争勃発前の関係から話をたどっていったので、ちょっと近現代史をかじっていればわかる話だったのと、「大統領選挙からみるアメリカ」は池上さんの番組で解説していたことのおさらいだったのでまぁこんな感じかなと。
「キリスト教からみるアメリカ」は日本とアメリカの宗教観の違いがおもしろいと感じました。
読んでいて一番楽しかったのは「人気の就職先からみるアメリカ」
日本の学生とアメリカの学生の就職に対する意識