池上彰のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ表紙のコスプレ(?)からして、半ばギャグに走っているかのような印象を受ける。冗談というワケではなかろうが、どちらかというと、軽めに、楽しく「スパイ」という存在を身近に感じてもらい、理解してもらおうという、NHK「週刊こどもニュース」のお父さん役に戻ったかのようなスタンスで書いているような内容。サクサクと読めて楽しい。
記述の大半が、先の大戦から冷戦時代のスパイ暗躍の黄金時代の事例紹介が多く(ゾルゲや、CIAのダレス長官等々)、かつて30年以上前に、落合信彦本で堪能した内容が盛りだくさん。そのあたりは懐かしく拝読した。
その後の時代、冷戦終了後は、アメリカと中東地域の確執の振り返りは興味深いが、アメリカが凝りもせず世界のあちこちにチョッカイを出しては失敗している事例が炙り出される。例えばビンラディン。
アフガニスタン紛争で反ソ連の抵抗勢力に武器と教育を授け、聖戦だと戦場へ駆り立てたその中に、後年同時多発テロでアメリカ本土を攻撃するアルカイーダの親玉となるビンラディンがいた。
イランのフセイン政権を倒した後、フセイン支持のバース党(アラブ復興社会党)を解散、追放した結果、党員だった警察官、軍の将校が武器を持って職場を離脱、その中からイスラム国(IS)が誕生することになる。
ビンラディン殺害に地元の医師がCIAに協力していた事実が知れると、現地で小児麻痺ワクチン接種をする医療機関関係者=CIAとみなされ、接種が進まず、パキスタンとアフガニスタンでは、今も小児麻痺に苦しむ子どもたちがいるという。著者も、こう記す。
「CIAの罪は大きいと言わざるを得ません。」
本書タイトルの通り、“世界史を変えた”ということだが、アメリカという思い上がり国家の存在が無かったら、あるいは余計なおせっかいをしてなければ、今の世界も違ったものになっていたのだろうなという思いは強い。
そして、昨今のロシア、ウクライナ戦争だ。
現在進行形の事案ゆえに、今の時点で、スパイの暗躍といった裏事情の開陳はさすがに、ない(サイバー戦が展開されているという記述はある)。が、アフガン侵攻の経緯をこんな事例を引いて紹介していることから、現状を推察することは可能だ。
当時、アメリカのカーター政権の国家安全保障問題担当特別補佐官だったブレジンスキーの証言だ。
「アフガニスタンへの反政府勢力への秘密の援助は、ソ連の軍事侵攻より半年も早い1979年7月に始まっていた」
「我々がソ連を軍事介入に追い込んだのではない。だが意図的に力を加え、ソ連がそう出てくる蓋然性を高めていったのだ」
アフガニスタンをウクライナに、ソ連をロシアに置き換えずとも、アメリカが今なにをしているか読めてしまわないだろうか。歴史に学べ、ではないが、当然、今も同じ事が繰り返されていると推測するのは、なんら難しいことではない。歴史は繰り返されるのだろう。
その他、昨今のサイバー空間での諜報活動、あるいは市民でも行なえるOSINT(Open-Source Intelligence)の可能性など、新たな世界も垣間見れて面白かった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレルビうちされているので、親子でお話ししながら読み進めると良いのかも。あなたの意見は?と言う空欄もあるので、この問題どう考えるってやりとりしながら、道徳について知るきっかけになると思いました。池上さんの監修と言うことで手に取りました。正解ってなんだろうって。
第1章家族
第2章学校
第3章社会
当たり前だなと思っているルールを意外に相手は知っているものと思って接している部分もあるなって思いながら。きちんとこういうことを子供の頃に親子関係の中で、家族関係の中で身に付いていない人が多いのかもしれませんね。
普通に今子育てしている大人のみなさん読んでみませんかってちょっと思いました。 -
Posted by ブクログ
教育について書かれた本はまさに教科書みたいな読む気が起きにくい雰囲気だったり、あんまり社会のことを知らなそうな教員や研究者の偏った視点で書かれたものが多い印象だが、この本はやはり池上さんだけあってわかりやすいし自分ごととして考えやすい内容だと感じた。
戦後、教育を司る権力が政府に集中しないようにというような意図でGHQにより教育委員会とか日教組が作られてから、徐々にまた文部省とか文科省に権力が戻ってきたという経緯が勉強になった。あとは、PTAの主旨を知れたことも収穫だった。ちゃんと教育に関する政治や行政とか、地域の学校運営にも関心を持っていなければならないと思った。
2014年時点の内容であり、そこから現在に至るまでまたいろいろ変わっているだろうから、最新状況も知りたいと思った。
また、この本はどちらかというと小学校や中学校にフォーカスした内容が多かったが、高校や大学の教育も知っていきたいと思った。 -
Posted by ブクログ
独裁政治とは、一個人または一党派が権力を独占した政治体制のことを指す。
この定義に当てはめると、ロシア(プーチン)、中国(習近平)、北朝鮮(金正恩)などが当たる。
アメリカもトランプ政権時は独裁政治のようだったが、2大政党のため政権交代が起こりトランプの行動にストップがかかった。
日本も自民党の一党支配状態が続いており、安倍政権では独裁政治色を年々強めていった。
トランプは大統領令を、安倍晋三は閣議決定の制度を乱用し、議会の承認を得難い案件をいくつも独自に決めていた。
大企業は承認システムが複雑なため決断が遅く、小規模な企業はトップの考え一つなので決断が早いと言われる。
日本では反対意見がまかり通る衆参ねじれ国会の時代は物事がなかなか決まらなかった。
独裁政治の利点は決定が早く、その実行にも強制力があるので、物事が早く進むということだ。
独裁者が国民目線で物事を判断するなら良いが、自己保身に走り易く反抗勢力の切り捨てに神経を使うようになる。
独裁政治の特徴といえるのが、言論や情報の統制で独裁者に対する批判は徹底的に排除することだ。
トランプや安倍晋三・菅義偉がマスコミや有識者に圧力をかけて言論の自由を妨げたり、情報操作を行ってきたことは怖かった。
他の共通する独裁者の特徴は「平気で嘘をつく」ことと「決して責任は取らない」ことだ。
本書は、『ニュースの“そもそも "池上彰の「どうしてこうなった?」』を再編集し、加筆修正し、改題したものでした。
第1章が、なぜ「独裁者」が支持を得るのか? 米・中・露と悩める国々
第2章が、政治、経済、災害に人口減少…… 日本を蝕む「国難」とは
の構成にしているので、「独裁者」だけに特化した内容ではなかった。
日本の「国難」が色々と述べられていたが、私は政治家の資質の低下が今の日本の「国難」だと思っている。
岸田首相が2023年にもなって「異次元の少子化対策」などと言っている。
消費税を8%から10%に上げるのは「子育て支援などの社会保険予算に充てるため」と公約して衆院解散選挙したのに予算が増えていない。
消費税1%で2兆円なので、公約通りなら社会保障費が4兆円ほどアップしているずなのに、増税前と増税後で変わっていない。
本当ならどれだけ成果が出ているかが測れる頃なのに、増税分を何に使ったのかも良くわからない。
安倍政権は放送法の解釈を変更して、マスコミに圧をかけ反自民の意見を排除していたが、当時の高市早苗総務相の威圧的発言が今また問題になっている。
報道の自由に関する国際ランキングの日本の順位は、民主党政権の時に11位まで上がったのに、一気に下がって70位辺りが続いている。
民主党政権時には、報道制限なく政権批判ができるように自民党の権力者が裏で動いていたのかと勘ぐってしまう。
岸田政権になって独裁政治感は弱まったが、いまだに自民党政権に忖度している社会の空気は感じる。
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たまたま "27のヒント" をキーワードにして本の検索をしたら何冊もヒットしました。
27という数字に何か特別な意味があるの?
と疑問が湧いたので調べてみたら、27はエンジェルナンバーといって、あなたの努力を認める数字とされているようでした。
そんなこと知らなかったので私は本書のタイトルに無反応だったけど、27という数字に反応する人が結構いるということなのでしょうか。 -
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ネタバレ池上彰さんの時事ネタの本。今回は2022年ということで、ロシアのウクライナ侵攻を中心に書かれている。
一章はアメリカのバイデン政権がどうなるかをアメリカの選挙システム、ポイントとともに書かれている。アフガニスタンの撤退からウクライナ侵攻の流れにも書かれている。
二章はヨーロッパの歴史。クリミア半島の転換期の話からここに至るまでの歴史的背景。ロシアの狙いなどが書かれている。
三章は米中ロの関係。台湾を併合したい中国とロシアの関係。またその周りを取り囲むトルコやイランの情勢について書いてある。
四章、五章は中国にフォーカスをあて、中国の狙いを歴史的背景から紐解いていく。
六章は日本の政治。各派閥がどんな流れで来ていて今後、どのようになっていくかが書かれている。
全てに共通するのは過去からの遺恨、悲願これらの人の想いは消えることなく後世に伝わり、何かをきっかけに世界のバランスが崩れた時にチャンスととらえ、大きな流れが動きだす。そこに本当に人類、国民の幸せがあるのか、過去からの流れだけなのか、難しい話だと感じた。 -
Posted by ブクログ
覇権国家アメリカの問題点が個別に説明されており分かりやすい内容であったが、内容の半分以上は前著の焼き直しであった。
前著を読んでいれば、新しい発見は少なかったが、新しいトピックや深掘りされた内容も紹介されていたので一部内容がアップデートされていた。
公平中立な立場の池上さんにしては、トランプ大統領の記述には、かなりのアンチぶりを感じさせられた。中立的な分析を心掛けながらもアンチな感情がかなり発露していたように感じた。自分としてもトランプの考えには賛同できないが。
池上さんはネット界隈では偏向思想といわれることもあるようだが、多少リベラル色が出ても、ジャーナリストとしては中道の範囲と感じる。 -
Posted by ブクログ
読書=読解力
学生の頃は、本当に本を読まなかった。家にも本はないし、親にも本を読めとも言われなかったからか。家族誰も本を読まない。高校生のときに、すきな作者で出会いはしたものの、大学生には読書をやめ、就職してから再度火がついた。
読書量は圧倒的に少ないかもしれないが、
同じ会社の人の中では、読書してる方だとおもう。
SNSが普及しすぎて、読解力が劣っているこの現実を。
この作品を読んで受け止めた。
たしかに、友人と連絡をとるときに言葉足らずなところがあって、こちら側が不快におもうことは度々ある。
これが、読書している人としてない人の差なのか? -
Posted by ブクログ
地政学的にも経済的にも世界の中心に位置せず、いまいち日本とのつながりが薄いために注目することがなかった中南米を知るきっかけになったが、やはり中南米という題材自体が地味なため、あまり興味を持って読み進められなかった。
中南米は、19世紀以前に欧州の一方的な侵略を受け、20世紀にはキューバやコロンビア等の多数の国がアメリカの自分勝手な都合で翻弄された歴史が客観的に記されている。
現在ロシアによるウクライナ侵攻が行われているが、時代背景は違えども20世紀という現代に、ウクライナ侵攻と同じことをアメリカが仕掛けてきたという中南米から見た歴史を理解できた。
池上彰さんの感情に流されず客観的に事実を見るジャーナリストとしての姿勢を改めて感じさせられた。