あらすじ
世界を知れば、常識を疑うことができる。
海外に出たい、外国を見てみたいという若い人が減っているようです。コロナ禍の前から留学者数は減っていましたが、コロナ禍で留学どころか旅行もできなくなり、世界を見たいという人はさらに減ってしまったかもしれません。
でも、内向き志向になってほしくありません。
外の世界に関心を持ち、知ってほしい。コロナ禍が収束したら、海外に出てほしいのです。
それはなぜか。例えば、あなたが常識だと思っていることが、常識ではないのだとわかります。例えば、世界には美術や音楽、体育の授業がない国があるのですが、知っていましたか?
また、海外に出ると、自分の国のことを意外に知らないことに気づきます。そのことに気づくと、自ずと歴史をはじめとした勉強をしたくなるでしょう。
さらに世界には、10代で社会を動かした人がいます。別に特別な人ではありません。どこにでもいるような人が、あるきっかけで勇気をもって行動を始めたら、世の中が動いたのです。
世界に出て、さまざまな考え方を知ると、生き方が変わってきます。今の人生を力いっぱい楽しもうという意欲も湧いてきます。
この本をガイドにして、世界に目を向けてみませんか?
(底本 2021年7月発行作品)
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お気に入りポイント
は沢山ありますが特に覚えているところが
歴史とは、時間を超えて考えるヒントをくれる、現代に生きる学問なのです(p175 l6)
Posted by ブクログ
今の世界状況についての本だけど、おもしろくて、わかりやすくて、どんどん読めた。読み終わった後に、これからがんばろうと思える本。☆100くらい。
物事を、誰から見るかによって、見え方が違うのがよくわかった。海外は怖いから行きたくないと思っていたけど、実際にどんな感じなのか、あちこち訪ねてみたくなった。
同年代のマララさんやグレタさんについても、名前とキーワードしか知らなかったのが、行動を起こした背景がわかって、本当にすごい人たちだと思った。池上さんが「同調圧力を打ち破る勇気を持って」「政治や社会に関心を持って」と書いているけれど、本当に、がんばろうと思った。(中1)
Posted by ブクログ
近現代史の内容をわかりやすく噛み砕いたような本。コロナ禍において海外旅行や留学が少なくなってしまった現状があるが、それでも世界に目を向ける必要がある理由を説いている。
さすがの池上彰節でとても読みやすく、なるほど!と思うことばかり。
選挙や学校で習わない科目、発券銀行など海外と日本の違いを知ったり、韓国やロシアなどとの関係に焦点を当てたりと日本の教育で学ぶ機会が少ない近現代史に沿って描かれているのでとても勉強になる。
池上さんほどは難しいが、自分も近現代史を学んでみたいな、という気になった。
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世界を知ることが、自分を知ることにつながる。子供達に行動を起こす勇気を与えてくれる本だが、大人が読んでも刺激を受ける内容だと思う。沢山の地に足を運び、沢山の本を読み、見識を広げていきたい。
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東京都立両国高等学校附属中学校で行われた
特別授業を編集した内容です。
中学生に対して世界の出来事に関心を持ち、
常にアンテナを張り、今すぐが難しいかもし
れないですが、コロナ禍が収まったら世界へ
飛び出そうよ、という内容になっています。
特に生徒たちと年齢が近い、マララ・ユフス
ザイさんや香港の周庭さんらは普通の女性で
したが、勇気を持って一歩踏み出したことが
いかに世界へ影響を与えたかを、池上節でわ
かりやすく解説してくれます。
大人も読むべき一冊です。
Posted by ブクログ
学生向けなのでともて分かりやすかった
でも大人にも必要な事だと思う
今まで歴史とか興味がなかったけどこの本を読んでまずは自分の国のことをきちんと知る事から始めないといけないと思った。
これからどんどんいろんな国の人と会う事が起こると思うからまずは自分の国について、それから近くの国やニュースになってる国との関係を知る事はとても大切な事だと思う。
Posted by ブクログ
自分が色々と頭の中で思っていることを全部言葉にしてもらったような本。
池上彰さんへの尊敬も高まった。
パレスチナ問題や政治経済について知り、さらに興味を持つようになった。
やはり私は交換留学に行く、そしてきっと海外の大学院に進学する。
Posted by ブクログ
とても読みやすく、政治や社会についてもっと学びたいと思う本だった。
現代史やあらゆることについて、無知な自分。普段ニュースを見ていて疑問に思うことは山ほどある。
わかりやすく教えてくれる池上さんの本、他にも読んでみたい。
大人になっても、興味があることや疑問に思ったことは、学び続けていきたいし、それが出来ることは幸せなことなのだと思う。
子どもに対しても、世界に、目を向けるきっかけになる言葉や話をしていきたいな。
Posted by ブクログ
海外に行って異文化に触れたくなる。歴史を勉強したくなる。そんな本です。
10年前の当たり前は、今の当たり前とは限らないし、日本の当たり前は海外の当たり前とは限らない。常に情報をアップデートして、事実をフェアに見ることが大切ということを学べます。大人はもちろん、中高生におすすめの本です。
Posted by ブクログ
世界に出て行って自分がいかに無知であるかに気づき、そこから興味関心をさらに広げていくことは自分の可能性を広げるためにも大切なことだと思いました。
自分と同世代くらいの人達が、世の中を変えるような行動をとっていると言うことは知っておくべきで、いつか留学に行けた時にそのような人たちと話をしてみたいと思いました。
また、日本も発展するまでの時代が長く続いていて、その軌跡を他の途上国も辿っていることを知ると、他の国への見方も変わるなと思ってので、歴史を勉強することは大切だと思いました。
情報の取捨選択がこれからもっと必要になっていく上で、メディアリテラシーを身につけるためにネットでの情報習得は自分が検索した知りたくことしか入ってこないため、情報が偏ってしまうというのは知っておいてその上で、やはり新聞は優れているのだなと思いました。
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表紙デザインと池上彰さんの本ということで、直感で手に取った。
購入後に「小学館BOOK」と書いてあることに気づき、分かり切った話ばかりかな…と思ったけれど、一瞬で覆される程新たな知見ばかりで面白く、とにかく分かり易く、読んでいて楽しかった。
コロナが蔓延し始めた2020年初期に、原点回帰のように世界史を一から勉強し直していて本当に良かったと、何度となく思う場面があったけれど、この本を読んで改めて実感。
特に現代史に関しては日本と世界の関係性、政治の動きや環境問題に関する知見はとにかく目から鱗で面白く、10代の世界の著名人の紹介では感動してしまった。
仕事柄世界のいろんな国の人たちとの交流があり、中東のトイレ事情や宗教に関わる食問題などには共感することが多々あり、それも相まって第4章は特に自分事に捉えて読み進んだ。
この薄い一冊で、身になる知識や教養が沢山詰まっている。大人なら絶対に知っておくべき事柄ばかりで、本当に読んでいて良かった!
Posted by ブクログ
多様な文化や思想、生き方……。日本にいるだけでは持ち得ない視点を持てたら、世界はもっと面白い。
世界に目を向けるためのガイド本。
池上彰さんが両国高等学校附属中学校で行った授業をもとにした、「自分とは違う視点」を持つためのガイド本です。
近代史を中心に政治や国際認識の話や、世界の若者の活躍、世界を知るためのきっかけになるような話が嚙み砕いて語られています。
日本で選挙の方式が記名式なのは識字率が高いから、とか。感染症を防ぐためにはどんな政治体制が良いのだろうか、とか。些細な事や歴史にも理由があって、広い視野で自分を、日本を見直すことができれば、確かに世界はもっともっと広く、深く、面白くなるだろうなと思いました。
私は海外に言った経験なく大人になってしまいましたが、いつかは別の国を見てみたいと思っていますし、この本を読んだ若い読者さんにも、それが可能な環境であるのならぜひ世界に限らす色々な場所に行って様々な物を見て、経験できるものは経験してみてほしいなと願っています。
やっぱり改めて、知る事ってとても楽しい
Posted by ブクログ
自分を客観的に見つめることは、一瞬誰でも出来そうに感じる。しかし、実はものすごく難しい行為だと思う。
やはり広く世界を見て回るしかない。
特に若い時期は留学などをして、世界から学び、日本と異なる価値観に触れることは大切だろうと思う。
大人になって思うことは、自分の考え方が如何に固まってしまうか。
偏った考え方をしていないか?
視野を広く、視座を高く、物事を見られているか?
異なる考え方を持った人々を否定せずに、受け入れることが出来ているか?
世界の様々なことを知ると、逆に他人に対して優しくなれるだろう。
世界は何と多様性に満ち溢れているのか。
このことを知ることが、逆側から自分自身の内面を見つめるきっかけとなるはずだ。
世界には「日本ではあって当然」の物が、無いことが普通だったりする。
それは綺麗な水だったり、トイレだったり、安全だったり。
それら以外にも、きっと沢山あるのだろう。
逆に、世界では「日本では無くて当然」のことが、普通にあったりする。
これは戦争だったり、人種差別だったり、民族間の争いだったり。
「なぜ世界を知るべきなのか?」
この答えは「自分自身を知るきっかけになるから」としか言いようがない気がする。
もちろん、他にも理由はあるのかもしれないが、やはり客観的に自分を知るということが、如何に自分自身を成長させることにつながるか。
本書でハッとする言葉は「たった一人では世界を変えられないと思うかもしれない。実は逆である。たった一人の熱い思いから世界を変えた事例がこんなにある」として、各人の活動が紹介されていく。
マララ・ユスフザイさんやグレタ・トゥーンベリさんの、たった一人から始まった戦いは本当に素晴らしいと思う。
そうなのだ。我々は一人一人が世界を変える力を持っていることを認識すべきだ。
我々はついつい自分一人の力を「無力」と思い込んでしまう。
力が全く無い訳ではない。確かにほんの微力かもしれない。
しかし、僅かな小さな力が世界を変えるポテンシャルを秘めているのだとしたらどうだろうか。
自分自身にも何か出来るかもしれないと思うのではないだろうか。
やっぱりこういうことに気が付くことが重要なのだと思うのだ。
コロナの影響もあって、日本の若者が世界に出にくくなっているという。
私自身も若い頃に、もっと世界を見ておけばよかったと、今更ながらに感じてしまう。
とにかく世界を知るべきだ。
それは確実にあなたのためになる。そして世界の平和のためになるはずだ。
世界中が優しくなって欲しいと、心から願っている。
(2023/4/18)
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世界情勢や近現代史について、中学生向けの講演を元に記した一冊。小学館といえば、書名だけでウンザリするような差別扇動本を出しているのでイヤだったが、これはちゃんと「コナンやドラえもんで稼いでる小学館」な本。未だおうち時間の多いティーンエイジャー諸君のお伴に相応しい。
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今年度の県高校入試で採択されていて気になったので読む。それゆえ、内容は中学生でも分かるよう易しくなっているので普通の新書よりとっつきやすい。というかこの小学館youthbooks、いいな。惹かれるタイトルばかりで気になる。コロナ禍が終わったら世界の国々へ行ってみませんか、その準備期間としていま世界の国々のこと知りましょうよ、そして自国のことにも理解を深めましょうよという内容。入試で採択されていた、海外援助について魚をあげるより釣り方をという考えは非常に納得できた。また、被害経験は覚えて語り継がれるのに対し、加害経験に関しては忘れがちという指摘に対し、たしかに私自身も広島長崎に原爆が落ち、戦争は繰り返してはいけないことは重々承知しているが、日本は周りの国々にどんなことをしていたのか無知であったことに気付かされた。すごく勉強になった。
自分の考えをしっかり持って、同調圧力を打ち破る勇気を身につけてね。政治や社会への関心を持ってね。美術や音楽も含め、中学校までの学習内容をしっかり勉強しておくことの重要性。池上彰さんが学生に伝えたいことがシンプルに自分の中に落ちて面白かった。アウトプットの大切さについても最近は気になっているので、その関連についても本を読みたい。
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中学生向けの講演をもとに書いていることもあり、非常に読みやすい。
当たり前と思っていることは歴史を遡ると当たり前ではないと感じた。
被害を受けた側は忘れずに、被害を加えたことは忘れるという事象を今の日本の状態を具体例に挙げて説明していたのが印象的。
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若者向けの池上彰の授業。
SNSでは著者を非難する人が多数いるが、大変良いことを言っていて私は共感が持てた。
コロナが終息したら若い人は外に飛び出して、その目で世界を見て評価をして行動してほしい。
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表紙をめくると「10年後、世界を変える君たちへ」。
あー私はもう大人になったんだな。
夢と根拠のない自信と、日本と世界をより良くしたいと海外旅行をしていた頃が遠い昔に感じた。
先に読んだ夫が、子供が中学生になったら読ませたいと言っていました。
その頃の日本や世界はどうなっているのか、
日本にもオードリータンのような強烈なリーダーシップを持つ若者が現れているのか、楽しみであると共に、自分は何もできなかった(しなかった)なぁと思います。
池上さんの言うように、海外へ出ると、日本のことを意識する機会がとても多いです。
トーキョーの人口は?と聞かれて都民だがそんな事考えたこともない私はどう答えたっけ?
少年に「ジャップ!」と言われて、日本では侮蔑的な言葉を投げかけられることなどほぼないのに、アメリカでは小さい子もそういう表現を知っていて口に出す事に衝撃を受けたり、オーストラリアではガラガラのオープンテラスなのにトイレ横の席に案内されたりしました。
中国では「小日本鬼子」と面と向かって言われたり…
逆に日本人と分かると歓迎してくれた台湾人や(中国人に対する文句を聞かされたりもした)、親切にしてくれたイタリア人などに会うと、これまでの日本の歴史や日本人達の振舞いに感謝をしたくなります。
「世界を見て、日本との違いに気づくためには、そもそも日本のことを知っていなければならない」(206P)というのはその通りだと思います。
海外に出ると、日本や日本人の良さ(本当にたくさんあるよ!)がよく分かり、帰国すると、日本に生まれて良かったと実感します。
もちろん海外の視点を取り入れたら、もっと生きやすく、閉塞感の少ない、素晴らしい日本になるのになと思うこともたくさんあります。
私はただの庶民で日本のためには何も活かせていないけれど、この本を読んで、自分や家族のために活かそうと、かなり久しぶりに自分の中にメラメラとしたものを感じました。
若者よ(気持ちが若者を含む!)、旅をしてください!世界は広いよ!
Posted by ブクログ
年齢を重ねることによって自然と身に付く知識や経験がいくつかあって、それを自分の子どもや周囲の若い人に教えてあげることで感謝されることもある。また、これまで携わってきた仕事や役割によって得ることのできた経験則によるカンのようなものもあって、若者のように闇雲に突き進むことができなくなった分だけ危険を察知し避けられることもある。
人はこれを年の功と言ってくれることがあるが、だからといって良い気になっていてはいけない。今までの知識や経験だけに固執して対処していると、世の中の動きに疎くなり結果的に時代遅れの旧い考えに終始してしまうからだ。昔から物知りだと敬われる年長者は相手の話を良く聴く人が多く、十聴いて三返すぐらいがちょうど良いのだろう。そうすることで、自分にも新たな知識が入ってくるからだ。
池上彰さんが書かれた「なぜ世界を知るべきなのか (小学館Youth Books)」という新書は、東京都立両国高校附属中学校での池上さんの講演に大幅な加筆をして作られた一冊だ。中学生に対する講演なので実に分かりやすく平坦な言葉で書かれており、固くなった還暦前の私の頭にもすーっと染み込むように入ってきた。
内容はコロナ禍における各国の対応や冷戦時代の米中ロの駆け引き、世界を変えた若者のことなど、ニュースなどでお馴染みの内容がわかりやすく丁寧に書かれている。お馴染みの内容といっても私が知っていたことの何倍も詳しいことが書かれていて、なるほど実はそういうことだったのだなということが多かった。いかに「知っていたつもり」だったかも思い知らされるような内容ばかりだった。
また、実際に起きたことに関する情報だけではなく、性格な情報を取るためにはどうすれば良いのか、どのような心がけでいれば良いかなども書かれていて、若者だけではなくある程度年齢を重ねた私のようなものでも得るものが多い一冊だった。
若者は10を知って10を覚え、私のような中高年は10を知って3か4を得るというぐらいなのだと思うが、それでも知ると知らないとでは大違い。いくつになっても「知る」ということを忘れずにいたいものだと思う。
Posted by ブクログ
AYA世代向けの棚から手に取った。中学生の講義を元に書かれた本。未来ある君たちは何を知るべきなのか、倍ぐらいの歳だけど知らないことが沢山あったので、恥ずかしがらずにこういう本も読むといいなと改めて感じた。
Posted by ブクログ
第一次世界大戦以降しばらくの間メイドインジャパンというのは粗悪品の代名詞であった!
なぜか???
日本は明治維新以降、急速に近代化したものの、世界標準のモラルやルールは身についていなかった。貧しい国が急激に発展すると、どの国でも起こりうることである。
ソニーのウォークマンの成功がそれを変えた!
日本製品イコール粗悪品というイメージを払拭し、高品質と認めてもらうまで約60年を要した。
これと似た動きを、現在の中国に見ることができる。コピー商品があるれる中、政府当局による偽ブランド撲滅運動がはじまっている。通信機器大手のファーウェイのスマホやタブレットは世界的に売れている。世界では中国の製品は品質が上がっている、という評価に変わりつつある。
『世界の国々のイメージは、歴史を学んだうえでアップデートしていく必要がある』
パキスタン人権活動家のマララ・ユスフザイさん。
スウェーデン環境活動家のグレタ・トゥーンベリさん。
香港政治活動家の周庭さん。
3人に共通しているのは、有名になる前は、近くにいるようなごく普通の少女であった。
「女の子も学校に行かせてほしい」
「大人の人は地球温暖化対策をすぐに始めてほしい」
「民主主義の社会を守りたい」
そんな当たり前のこと、勇気を出して、声に出して行動した。
『自分の考えををしっかり持って同調圧力を打ち破る勇気と政治や社会への関心を持つ』
『世の中で必要とされるのは、自分と異なる考え方や価値観も尊重し、理解し、助け合おうとする気持ちです』