池上彰のレビュー一覧
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池上彰のテレビでの特集を書籍化したもの。
さすが、わかりやすい文章でまとめられていて、図や画像も多く、とても読みやすかった。
これまでに起きてきた主な戦争・紛争について、なぜ起こったのか・戦争で得をするのは誰かなどの解説、直近のイスラム国についても書かれている。
特に、ドイツでの戦争の学び方についての記述は、力が入っている。おそらく、日本もそうすべきだとの池上氏の思いが入っているのだろう。戦争をなくすためには、戦争について学び続けるしかない。
最近のニュース報道などを見ていても、メディアに関しての記述は「繰り返されている」ことが懸念されるだけに、こういった視点は貴重。多くの方に読まれて欲しい -
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ネタバレこのコンビの本はいつも面白く読ませてもらっている。佐藤優の類いまれな分析力を基に展開されるやや小難しい話を、池上彰がうまく大衆レベルに落とし込んでくれる。池上彰がただのニュース解説おじさんではないことがよくわかる。今回のテーマは「リーダー」について。フランスのサルコジから始まり、プーチン、トランプ、橋元徹まで、現代のリーダーを鋭く分析し、なぜかパナマ文書、教育無償化の話に飛び火して、最後はリーダー論でまとめている。面白く読めたが、せっかくなので過去の偉大なリーダーたちをもっと引き合いに出すなどして、リーダー論的な部分をさらに深く聞かせてほしかった。
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20170415
P91 分かりやすい教科書では困る人がいる
「大学受験に強い」と評価があるX社。それはなせか。「固有名詞がたくさん入っているから」
固有名詞をたくさん掲載しておけば、大学の入試に出題される確立も高くなる。
事実が淡々と羅列されているだけで内容は面白くない。
しかし教科書は生徒のために書かれているものではない。
先生や教育委員会のために書かれている。池上さんが分かりやすい教科書を書いて何人かの先生に見てもらったとこと、
「あまりに分かりやすいと先生の立場がなくなる」との感想だった。
私が学生の時、勉強が楽しくない理由の根っこは、上記のような事も関係あったんだと気 -
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やはり池上彰さんの解説はわかりやすい。
今の世界情勢についての大枠がわかった。
現在の世界情勢を一言でいうと脱グローバリズム。
グローバル化したことで
移民の増加、大量の安い商品が入ってくることによる国内産業の空洞化が起こった。
これに反発したのが自国民だ。
現状の政治を変えて欲しいと願ったアメリカ国民によってトランプ大統領が生まれた。
これはアメリカだけに限った問題ではない。
イギリスやフランス、ドイツ、フィリピン。
もちろん我が国日本も自分の国さえ良ければいいというように右傾化している。
これによって数々の歪みが生まれている。
という内容。
インプットしただけでは忘れがちなので池上さん -
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ネタバレ池上彰さんの本は私の教科書。どの本もあちこちに付箋を付けながら読んでいます。知らなかったことがいっぱい。
戦後アメリカは日本に多大な影響を与えてきた。日本の自衛隊の前身は保安隊、その前身は警察予備隊。この警察予備隊というのはアメリカが日本に作らせたものだというのも知りませんでした。
キューバとアメリカが国交回復したのは記憶に新しいですが、背景には原油安があるというのも全く思いつきませんでした。それまでキューバは反米国家ベネズエラから原油の供給をうけていたが、そのベネズエラが原油安で大打撃を受けベネズエラを頼れなくなったキューバはアメリカと接近し関係回復、という構図です。
アメリカも大きな産 -
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ネタバレ読みやすくてとてもよかった。
高校生や大学生向きかなと思う。
普段新聞やニュースに馴染みがない方も読むといいかなと思う。
私自身、新聞の読み方やニュースとの接し方を学校で学ぶことがあまりなかったので、もっと積極的に取り入れるといいなと思った。
今の学校では、行っているのだろうか?
また記者の仕事についても詳しく書いてあって、勉強になった。
新聞とテレビの報道についての違いは興味深かった。
彼らの日々の仕事の成果が新聞やニュースには詰まっているんだなと思うと新聞やニュースは本当にありがたいものだと思う。
だからこそ、誤報など出さないようにしてもらいたい。
そして節度をもって表現の自由を守って -
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ネタバレ考える力をつけるためには、読書をして教養(リベラルアーツ)を身につける必要がある。ネット情報では断片的な知識しか身につかないため、リベラルアーツに属する本を読むことで体系的な教養を身につける。
後半にはプレジデントで連載されていた著名な経営者との読書に関するインタビュー記事が掲載されており、それぞれのお薦め本も掲載されている。
・そもそも「考える」とは、自分の中にある情報(インプット)をもとに、自分なりの結論(アウトプット)を導き出す作業です。質の高いアウトプットをするためには、まずはインプットが不可欠なのです。
・全体像が見えているからこそできるのだと思いました。全体像がわかっくいないのに、 -
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世界史というより、現代社会を歴史の視点から理解しようという内容。
アラブの春によって、イスラムと民主主義はなじまないことがはっきりした。アラブの分裂に乗じて、イランとトルコが帝国として自らの影響力を拡大するチャンスと考え、拡張主義的政策をとっている。
1979年のソ連によるアフガン侵攻の際、アフガニスタン人の難民キャンプにパキスタンはイスラム神学校をつくり、子どもたちに極端な原理主義を叩き込んだ。その学生たちに資金と武器を与えてアフガニスタンに戻らせたのがタリバンの由来。
モンゴルは、13世紀に帝国を築いた時にチベット仏教に帰依した。「ダライ・ラマ」の称号は、16世紀にモンゴル諸部族の指 -
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ネタバレ2017年9冊目です。
もちろんですが、この本を読んだら「考える力が」身につくわけではありません。
最近のこのソフトカバー的な本の帯には、「すぐ使える」「よくわかる」「誰でもできる」といううたい文句が多用されています。お客さんの目を引き、本を手に取ってもらうためのキャッチコピーなのですが、それ以上の効果が本当に言葉通りあるわけでは、ほとんどの人にとってありません。
ほとんど、自分の能力を向上させる方法や考え方を進化させる方法は、巷間すでに言われているものが多く、知っているかどうか、知っているならやるかどうかにかかっています。「考える力」をつけたいけど、どうしたらいいかわからないというのは、 -
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「書く力 私たちはこうして文章を磨いた」(池上彰 竹内政明)
元NHK記者で、今やテレビなどでおなじみの池上彰さんと、読売新聞朝刊一面コラム執筆者である竹内政明さんが繰り広げる、ズバリ文章術に関する対談集です。
著名なお二人の対談ですから、これが面白くないはずがありません。特に竹内政明が執筆しているコラム「編集手帳」は、名文中の名文と呼ばれています(私も大ファンの一人です)
私も物を書くのが本業ではありませんが、メールを書いたり、随時発信する展開事項など文章を作成する機会は意外と多く、本書はとても参考になる1冊です。
特に意識しているのが、ダラダラと長くならず、できる限り短く、でも伝えたいこ