池上彰のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ高校までの歴史の授業ではあまり真剣に扱わない、というか教える先生たちにとっては実際に生きてきた時代であるが故に歴史として認識されていない現代史を、池上流に解説してくれる本です。
東工大での授業がもとになっています。
正直、知らなかったり、適当に知っているふりをしていることが多かったです。
平成になって25年以上が経過し、大人たちにとっての現代は、若者にとっての歴史です。その断絶というのが、いつまでたっても問題が解決に向かっていかないことの裏にあるのかもしれない。
ただでさえ、日本は歴史について検証を詳しくすることなくうやむやに先送りする傾向にあるので、我々も事実を教えられなくても調べ、考 -
Posted by ブクログ
池上さんの本ですから面白かったのは当然ですが,たとえばアメリカ,中国,朝鮮半島などをフィーチャーした「そうだったのか!」シリーズなどと比べると,内容の濃さという点においてはやや不満の残る一冊でした。若干の誤植など,編集・構成の荒さも感じました(池上本には珍しいと思います)。
とはいえ,特にウクライナ問題や今後のアジア戦略などは,他の本(著者)ではなかなか味わえないような極めてわかりやすい解説が展開されています。
特にウクライナ問題については,ロシアや欧州の地政学や歴史をしっかり理解している池上さんならではの「スーパー解説」が展開されています。これ以上わかりやすいウクライナに関する解説はこの世 -
Posted by ブクログ
池上さんの解説文言自体は分かりやすかった!
ただ、視覚的にもうすこし分かりやすければ・・と残念感あり。
単に日本国憲法で記されている文言を分りやすく解説してるだけでなく、日本国憲法から日本の歴史や事情が読み取れたり、日本国憲法がらみのニュースがまとめて把握できた。
また、北朝鮮、中国、の憲法も紹介されており、憲法が国民の努力によって守り抜かなければ、意味のないお飾りになってしまい、対外からも不信という厳しい評価を得ることにしかならない。そして何より、当たり前であることが当たり前でなくなってしまう怖さを感じた。
アメリカの憲法は、時代背景に伴い改憲がなされており長い歴史を感じた。
さて、日 -
Posted by ブクログ
忘れもしない2011年。
日本中が未曾有の災害に恐怖し、今なお、その影響は続いている。
人と人とのつながりを再確認した一方で信じていた世界が一夜にして崩壊した。
そこから我々はどう立ち直っていくか。
そして、立ち直るために解決しなければならない問題は何か。
答えのない、しかし暫定的であっても答えを出さなければならない。
TPP交渉は依然難航している。
良い点、悪い点が当然あるわけだが、「参加しない」という選択肢は、現実的ではない。
しかし、懸念されるのは国内産業の保護だ。
安い商品がたくさん入ってきたら、国内の産業は衰退してしまうのではないか......。
著者はそこにそもそもの考えの間違い -
Posted by ブクログ
児童養護施設という施設がどういうモノで何をしているのかがよく分かる。
この本と同時進行で「最貧困女子」鈴木大介 著を読んでいたので、子どもの貧困は根が深い上に、親の貧困などいろいろな問題が複雑に関わっていることを思い知らされる。
現実を把握してから、支援策はそれを受ける側が何を望んでいるのかを知ったうえで考えることが必要だろうと思った。
貧困を断ち切る方法として、「教育」の存在は大きいと改めて感じた。
高齢者社会だが、もっとひとり親や貧困層への支援策には予算が割かれてもよいのではないだろうか。
"「貧乏」と「貧困」は違う。”
このことは知っておきたい。