【感想・ネタバレ】知らないと恥をかく世界の大問題7 Gゼロ時代の新しい帝国主義のレビュー

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Posted by ブクログ 2021年08月06日

普段自分がどれだけ世界に目を向けていないのかがわかる一冊。宗教的対立や帝国主義、過去2回の世界大戦にフォーカスし、現代まで続く諸問題を解説されている。

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Posted by ブクログ 2020年05月30日

イラクのフセインは、イライラ戦争の後はクウェート侵攻、とせわしなく周辺国に攻め入った。そのときのアメリカ大統領、パパブッシュは、キリスト教の国がイスラム教の国を攻撃する十字軍の構図になってしまってはいけないと感じ、サウジアラビアも動かしてアラブ連合軍といっしょにクウェートを守るためイラクを攻撃した。...続きを読むしかし息子のブッシュは父の想いを完全に蔑ろにして、十字軍っぽく単独でイラクを攻撃してしまった。

フランスの移民政策は、徹底的に同化政策。政教分離。かつてフランス革命で平民がカトリック教会と王族から権利を奪い取ったから、聖職者は民衆の敵イメージが強い。
フランスではヒジャブや十字架は禁止。

ベルギーはヨーロッパの縮図と言われる。なぜなら、公用語として三言語あり、それぞれの言語ごとに警察が存在するが意思疎通できない。情報共有ができないので、テロリストの温床となっていた。

ハンガリーはベルリンの壁崩壊のきっかけを作った国。もともとオーストリアとハンガリーの間には鉄条網が張り巡らされていたが、1989年に民主化で鉄条網を撤去。すると、東ドイツからハンガリーへ観光名目で出た人々が、ハンガリーから西ドイツまで亡命できるようになった。

東西冷戦のきっかけは、ヤルタ会談(ルーズベルト、チャーチル、スターリンの会談)の約束をスターリンが破って、ポーランド、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリアなどをドイツ軍から奪って勝手にソ連が占領し、ソ連よりの国を作った。
冷戦中、ロシアはひそかにアメリカに声をかけて、「今なら中国の核兵器は大したことないから一緒に攻撃してしまおうぜ」と誘ったらしい。しかしアメリカはソ連と中国が結託してアメリカへの抵抗勢力となるのを何より恐れていたので、新聞社へリークして中国とソ連を仲違いさせた。
プーチンはピョートル大帝をリスペクトしている?
ピョートル大帝は、それまで東ヨーロッパの弱小勢力に過ぎなかったロシアを大国にした、ロマノフ王朝最後の皇帝。造船ノウハウを得るために船大工見習いとして労働者と働いたエピソード。


アメリカでは、民主党を支持するのが黒人やヒスパニックなどの移民、高学歴エリート、女性、マイノリティなど。共和党の支持者は、北東部の富裕階級と、南部の低学歴の白人。

大統領選挙がアイオワからスタートするのは、最初の州なので全世界の注目を浴び、ホテル収入や広告収入がすごいから。

プロテスタントの人々は、労働こそ救済手段と考えて仕事に精を出す。資本主義はここから生まれた。

中国がAIIBを作ったのは、元を基軸通貨にするため。基軸通貨にはまだなれていないが、SDRには入れた。SDRとは、IMFが蓄えている擬似国際通貨で、外貨不足で困った加盟国にはIMFがSDRを貸し出し、他国に渡せばドル、ユーロ、ポンド、円、プラス人民元に替えてくれる。
元はドルベッグ制を取っていて、人民元が下がれば手元資金のドルを売って人民元を買って、人民元の価値を引き上げる。最近は中国経済の減速懸念から人民元が売られているので、どんどんドルを売ってしまって、手持ちの外貨準備が少なくなっている。
中国が社会主義を貫きながら資本主義を取り入れ出したのは、鄧小平の時代。
人民解放軍が名前を変えていないのは、国民党軍を駆逐した後も、台湾を解放するためにまだ使っているらしい。

京都議定書で定められた目標値6%減は、既に省エネが進んでいる日本では達成が難しかった。しかしリーマンショックで工場閉鎖などの不況になり、皮肉にもそのせいで達成してしまった。

太平洋戦争のきっかけ。日中戦争を非難されアメリカから石油購入の道を絶たれた日本はまず、インドネシアを油田を狙ってシンガポールを攻めた。真珠湾より先。

ウランを濃縮して原爆を作った副産物が劣化ウラン。

日米安保についていつも首を突っ込んでくるのが、アーミテージとナイの知日派。

安倍の新三本の矢は、①GDPを600兆円にする→算出方法を変えるというトリッキーな手段で切り抜けようとしている。②子育て支援、希望出生率1.8
③介護離職ゼロ社会

日本銀行に口座が持てるのは、一般人ではなく銀行のみ。金融機関だけが当座預金口座を持てて、その区分は「所用準備額」‥もし取り付け騒ぎなどが起こり一般人が一斉にお金を下ろしたときの最低限の準備金、と「超過準備」‥所用準備額の上限を超えた分の預金。こちらには金利がかかり、現在はマイナス金利である。

第一次世界大戦はなぜ起こったか?セルビアとオーストリアは、ボスニアの領土問題でくすぶっていた。ボスニアはセルビア人が多く住む土地だが、勝手にオーストリアが自分の国に併合してしまう。セルビアと同じスラブ系のロシア、またロシアと同盟関係のフランスがセルビア側につき、オーストリアにはドイツがつき、第一次世界大戦の構図になった。
アメリカは「干渉しないから、アメリカ大陸にも干渉しないで」という感じだったが、ドイツの持つ潜水艦でイギリスに出入りする船が狙われて、イギリスと多く交易をしていたアメリカ籍の船がたくさん攻撃され、ついに参戦した。

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Posted by ブクログ 2020年12月21日


このシリーズも再度読み始めて7冊目。
この頃にこんなことニュースでやってたなぁと思いますが、発行日を見ればたかだか数年前。
政治•経済という分野は本当に目まぐるしく変わるものだと感じますね。

今作は、過去作に比べると振り返りとなる内容が多かったです=世界情勢が今までの本の執筆中よりも大きく変動し...続きを読むた事が少なかったと言えます。細かいところの拡充はもちろんあります。

国内に関する事はだいぶ少ないですね。主に世界をターゲットにした内容でわかりやすく纏まっています。過去と同じ説明から入るので、反復学習になります。

ただし、私は個人的にテレビや記者含めるメディアの情報には常に猜疑心を持っています。池上彰さんの情報を全て鵜呑みにはしません(他の人のも同様に)、世界的な事情を説明する際はとても分かりやすく、客観的ですが、国内問題になるとぐっと偏向報道に近づく時があります。日本人ですので日本の内容で身が入るのは当たり前ではありますが、、、
恣意的なのかどうかは分かりませんが、批判のみやだいぶ主観論になること、どうしても広く浅くになる分野もありますので知識を得る•土台を作るという意味合いで本を読むと良いですね。そこから先は他の本も読みつつ理解を深め、自分で考える事が重要ですね。

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Posted by ブクログ 2018年01月08日

新書でシリーズ第7弾とはすごいなぁ……。TV・新聞・ラジオで流れる時事問題一つ一つについて、100年くらい時代を遡って解説していく。どんな事柄でも、「何も無い所から突然あらわれる」などということはあり得ず、過去を遡ると必ずそこに至る土壌がある。そんな厳然たる真理を、つくづく感じるのであった。

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Posted by ブクログ 2016年11月09日

安定の池上さん、とてもわかりやすい。それにしてもこのシリーズ、巻を重ねるごとに世界の問題が深刻化しており、読むのがしんどくなってきたほど。

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Posted by ブクログ 2016年08月08日

池上彰さんの著書は何冊も読んでいますが、理解しやすく世界の問題がわかりやすく解説されています。 
アラブ諸国の問題、中東問題、中国との経済問題、アメリカ国家の減衰した原因などをまだまだたくさんの項目が取り上げられていました。

池上彰さんの著書には何度も登場するのですが、「宗教問題」は争いには事欠か...続きを読むない理由が多くあるようです。

キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教、仏教とそれぞれが信仰しているもののお告げや正当性を用いて争いごとをは始めたり、お金の問題(石油などの資源を含めて)が原因で戦争を始めたりと、「欲」による争いごとをわかりやすく解説してくれています。 

「イスラム国」はなぜ出来たのか?という問いにもただ、アメリカのイラク戦争が原因との見方もありますが、アメリカが戦場となる事はありません。 それはアメリカを使って中東、欧州、アラブ圏を支配したい気持ちが強いからではないかとも考える事が出来る。 

理由を探してみると歴史の1ページにはそれを示唆する出来事があったとの解説もあります。 

歴史を知り、今を見てみるというのはとても話が理解しやすくなります。 他の著書も読み進めていきます。

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Posted by ブクログ 2016年07月06日

安定のわかりやすさ。時事問題を理解するのに非常に重宝する。
著者自身があとがきに書いている通り、前巻でも話題に上っているトピックも複数あり、1年経っても変わってないことも多い。でも、やっぱり変わっていることもある。
歴史に学ぶ意義を教えてくれる良書。

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Posted by ブクログ 2016年07月03日

 このシリーズはどれも大変分かり易く書いてあり,素晴らしい。
 早速日々ゲームに勤しんでいる高2の息子に「読んでみたら」と勧めてみた。

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Posted by ブクログ 2017年10月09日

【2016年12冊目】
このシリーズは1stからかかさず読んでいますが、もう7作目なんですね。
歴史的な経緯から現代を紐解く池上先生の手法には相変わらず脱帽(o^^o)

結局、イギリスはEUから離脱、ユーロ安、反動で円高…この本を読んでたから、理解できる現代の流れ!
「知らないと恥をかく」シリーズ...続きを読むはずっと続いて欲しいですね。

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Posted by ブクログ 2016年06月21日

石油価格のバランス、アメリカ大統領の交代、中国のバブル崩壊、EUの変化、イスラム国の台頭、ものすごく複雑にいろいろなことが今年起きている。来年はどうなっているんだろう?

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Posted by ブクログ 2016年06月01日

くだらぬ茶番だと眺めていたアメリカ大統領選挙も、強まるトランプ旋風に笑い事ではない。二つの世界大戦を経て一躍覇権国家となり、強引に築いてきたアメリカ流の秩序が崩れだし、揺らぐアメリカ国民の心を反映しているという。そこで習近平は明時代の中華帝国を、プーチンは往年の帝政ロシアを、トルコはオスマン帝国を、...続きを読むさらに自称イスラム国はイスラム帝国をと、過ぎ去った栄光を取り戻さんと新たな帝国主義への動きを見せている。いつもながら、高等学校の地図をめくりながら読み進める。この地図の出版社は帝国書院なのだ。

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Posted by ブクログ 2022年11月16日

 シリーズ第7弾にしてようやく折り返し。ほぼ流し読みではあるが、薄ぼんやりと世界の輪郭が掴めてきているような気がする。2015年時点でも第3次世界大戦が始まっているのかもしれないのなら、もう完全に突入してしまっているのだろう、とポーランドにミサイル着弾のニュースを観ながら感じる。因果関係の蓄積こそが...続きを読む歴史であり、長い時間軸の中でニュースの意味を考えてほしい、と書かれており、点ではなく線で考えると見えてくる物が多いことを再認識した。

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Posted by ブクログ 2020年09月26日

今改めて振り返って読んでみると、過去の出来事が今起こっている世界の問題につながっていると思える。特にEUの問題、それぞれの宗教による紛争、日本周囲の変化など学びが多かった。

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Posted by ブクログ 2018年12月09日

湯川秀樹
核抑止という言葉がある限り核は増え続ける

ホセムヒカ大統領ウルグアイ
幸せの尺度

やはり「サイクス・ピコ協定」
つまりは植民地主義の英仏は最悪だ
今の中東の混乱原因は100年前にある

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Posted by ブクログ 2017年09月17日

シリーズ7冊目

・昨今の難民はスマホを持ていて、GPSを駆使して大移動をしている。
 充電を無料でさせてくれる場所があるなど、支援する側も昔とは全然違う。
・アメリカの大統領選挙の予備選挙の方法など興味深い。
 共和党と民主党では、予備選挙のやり方も違う。
・日本も難民問題について考えるときだろう...続きを読む
 しかし、仕事で留学生の世話をすることがあるが、まるで日本人とは違う彼らとどうやって向きあっていけばいいのかいつも考えている。口で言うほど簡単ではないと思う。国としての制度を整えるだけでなく、受け入れる自治体や近所の人たちの協力についてもきちんと考えないとうまくはいかないだろうな…(*_*)

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Posted by ブクログ 2018年12月03日

池上彰のシリーズ第7作。

文字通り、国際問題についてアメリカから中東、中国など色々書かれており、とても勉強になった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年01月10日

わかりやすい。
イスラム世界の事情について、他の本では理解できなかったけれど、すらすら理解できた。
さすが子供ニュースの元祖パパ。初心者向け。

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Posted by ブクログ 2016年07月21日

池上彰さんの本はわかりやすく、苦手な政治・経済の話題でもすいすい読めるのでありがたいです。
本書は2016年5月発刊なので(執筆を終えられたのは「おわりに」の日付から2016年4月か?)、執筆当時とその後の今で、変わっていないこと、進んでいる事象があり、面白い。
「エピローグ:近代文明の逆走を止めら...続きを読むれるか」が私にとっては特によかった。
最近の国際情勢を知るには、歴史と宗教を知る必要があることを実感。学生時代にほとんど手をつけていなかった世界史、日本の近現代史、そして三大宗教を学ばなくては!と思いました。

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Posted by ブクログ 2016年06月04日

この本を読む目的はまさにこれ。

【引用】
世の中の最新の動きをニュースで確認しながら、時には歴史の本を読み返して、長い時間軸の中でニュースの意味を考えてみてください。 たとえば、「それはどうして起きたのか。そして、どんな歴史的背景があるのか」。自分の頭で因果関係をたどる作業を積み重ねる。そこから将...続きを読む来を考えるヒントが見えてくるかもしれません。"

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Posted by ブクログ 2016年05月20日

まとめてきますね。
シリーズ追うごとに、世界のヤバさが濃くなってくる。
前々から第一次世界大戦ごろに、現代を重ねてきました本シリーズ、それがどんどん世相に近づく。

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Posted by ブクログ 2022年07月13日

天然ガス価格で苦しいロシア、一帯一路の話が大きくなり始め、香港での中国共産党の民主運動弾圧。トルコの先祖返り、チュニジアの国民対話カルテットに平和賞、不安定な中東の振り返り、ソロスの人民元への売り浴びせ。中国の7不講の話とかは知らなかったので興味深く聞けました。

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Posted by ブクログ 2022年07月08日

今(2022年)から6年前の池上さんシリーズ。
政治や社会を考察する上で知っておく必要のある知識を歴史について、また歴史を学び考察することの重要性を優しくピンポイントに教えてくれる一冊。
大人として民主主義社会で生きていく上でこういった知識の吸収とそれに対する考察は必要不可欠だなあとつくづく実感しま...続きを読むした!

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Posted by ブクログ 2017年07月23日

とにかくわかりやすい。物事の構造を単純化、可視化しやすく説明されています。全シリーズ読もうと決めました。

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Posted by ブクログ 2016年10月23日

石油問題、ISの問題、世界の事情がわかりやすい。
フランスがテロの標的になったのは植民地で非人道的なことをしたことを考えると仕方ないと思ってしまう。この世はなんという世界なんだろう。
富や幸福を分け合うことはできないんだろうか。
いがみ合わずに。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年06月21日

シリーズ第7弾。池上さんの番組は大体見てるので既知のことが多かったけれど、いい復習になった。北朝鮮の高射砲を使った処刑方法にはビックリ。イラン革命防衛隊がISと戦っていることや、パキスタンとサウジとが核移転の秘密協定を結んでいること(パキスタンの核開発の裏にサウジあり)は初耳。

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