あらすじ
イギリスEU離脱決定からトランプ大統領誕生まで、「自国ファースト」の流れが世界を包んだ。その本質を解説しつつ、右派勢力が台頭する欧州、中東戦争の危機、暴走する北朝鮮など、世界のいまを池上彰が斬る!
2016年は、6月のイギリスEU離脱決定からトランプ大統領誕生まで、「自国ファースト」「反グローバル」「世界分断」の大きな流れが世界を包んだ。
この流れのまま、2017年の世界はどうなっていくのか?
右派勢力の台頭が気になる欧州での選挙、第5次中東戦争のリスクの高まり、北朝鮮の暴走……など、大衝突の種が世界中に転がっている。世界秩序が再び崩れていくのか? 重要な一年となるだろう。
トランプ現象によって、世界の大問題がよりクリアになり、そしてそのニュースに多くの人が関心をもった。世界が抱える大問題に真剣に向き合い、いかに行動するかを考える――、そのよいきっかけにしなければいけない。
“世界のニュースの入門書”として定着した「知らないと恥をかく世界の大問題」シリーズが伝える世界の今。あふれる情報の中から、いかに本質を見抜くのか。考えるヒントを、最新ニュースを題材に語る。
目次
プロローグ トランプに振り回される世界
第1章 分断されるアメリカ
第2章 危機を迎えたヨーロッパの理想
第3章 大国に翻弄される中東
第4章 アメリカの変化にアジアは?
第5章 分断される世界は人類共通の問題を悪化させる
第6章 安倍政権は、戦後最長の長期政権になるのか
エピローグ 分断に立ち向かう、未来への姿勢
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Posted by ブクログ
このシリーズを再読しています。
数年前の事ですが、世の中の移り変わりが激しく、コロナメインの世界情勢からか、一層だいぶ前のことのように感じます。
これまでのシリーズよりも、広く浅く世界の事象をまとめられていますが、それでいてバックボーンがしっかりと解説されていたり、過去作と同じように説明があるので反復学習も可能です。
池上さん個人の解釈も若干ありますが、大変勉強になりますね。
最新作まで近々読破したいです。
Posted by ブクログ
池上さんに現代社会とか世界史の教科書を書いて欲しい。
いつ何が起こったかよりもよっぽど
そもそもなぜそんな事件が起こったのか
裏側で誰がどんな目論見で動いて
誰と誰がなぜ手を組んでいたのか
がよっぽど大事。
結局世界で起こってる出来事も
身近で起こってる人間関係の縮図と同じ。
興味深かったのはトランプ大統領はモラルもなく
大統領以前に人としてダメなのになぜ大統領になったのか。
トランプからアメリカの問題がそこから浮き彫りになるという見方がおもしろかった。
テレビニュースではトランプがTwitterであんなこと言ったみたいなことは取り上げるけど大事なことは全然伝えないから知らないことばっかり。
ヨーロッパも有名な観光地しか知らなかったけど抱える問題という視点で見ると全然違った。
社会科アレルギーだったけど池上さんの本は半沢直樹でも読んでるみたいだった。
Posted by ブクログ
トランプ登場の8から読み始めた。やはりわかりやすいし、過去からの歴史を書いてもらっているので助かる。近々、9,10も読み、現代に追いつく予定。
Posted by ブクログ
知らないと恥をかく世界の大問題8 自国ファーストの行き着く先。池上彰先生の著書。トランプ大統領のアメリカファーストに右へ倣えですべての国が自国ファーストになってしまったら国際社会は成り立たないし世界と地球は破滅に向かってしまうかもしれない。人間と人間の関係、人間関係だって同じ。みんなが自分ファーストで自分勝手な自己利益追求主義者になってしまったら、憎悪と怨恨、嫉妬が渦巻く殺伐とした最悪な人間関係しか残らない。譲り合い、妥協する気持ちを持たないと。自分ファースト、自国ファーストではなく、お互いさまの気持ち。
Posted by ブクログ
トランプ米大統領の就任を切り口に世界の時事問題が分かりやすく解説されていて読みやすかった。
原子力の平和利用の推進と第五福竜丸事件で核実験反対の世論が強まるあたりの記述が特に印象に残った。核兵器を持たないのが日本の国是なのだが核兵器を持てる力は持っておくことが外交上の抑止力になると考えている政治家もいるというのが、日本の核に対する複雑で曖昧な立場をよく表していると思った。
Posted by ブクログ
読むのにいささか時間がかかってしまったなぁ。それはさておき。
シリーズ8巻目(!)となる本書では、2017年1月にトランプ大統領が当選したことにはじまり、世界中にジワジワと広がってきている「自国ファースト」の風潮に関して論じている。
内容はこれの1ヶ月先(2017年6月)に刊行された『なぜ、世界は“右傾化"するのか?』(ポプラ新書、共著:増田ユリヤ)と重複する箇所も多いが、こちらはより包括的に世界情勢を述べたもので、併せて読むのも一興か。
Posted by ブクログ
池上節は本当に分かりやすい。
分かりやすいが故に、読み飛ばしてしまう感もあるけど、基礎知識を得ると考えれば、こんなに浸透力の高い書籍も少ないだろう。
世界を知る心を忘れないため、今後もこのシリーズは続けてほしい。
Posted by ブクログ
<手に取った目的>
アメリカトランプ政権のこと、北朝鮮が向かうところなど、帯にもあるとおり激変期の世界情勢を勉強するために買ってきた。
<読み終わりました>
トランプ大統領アメリカファースト、イギリスのEU離脱、どうなっていくのだろうか。
Posted by ブクログ
まさに副題のとおり「自国ファースト」のリーダーが目立ってきているというのは、そう望んでいる国、国民が増えてきているからかもしれない。相手との差異をみつけて反目しあうのではなく、ダイバーシティを受け入れて、寛容になっていく必要がある。シンギュラリティを考えると、人間同士で反目しあっている場合じゃない。表紙に顔写真が入っている方が売れるのか、どうもちょっと「企業」の姿勢が見えてしまう。
Posted by ブクログ
重要な時事キーワードをさくっと把握するための入門編としてちょうど良い。池上さんはリベラル目線が売りだけど、トランプ氏に対しては終始辛辣な評価。歴史は繰り返すが、愚かに過ちを繰り返さないために、知ることは大切。自国ファーストに動く世界の中で、原爆が落ちた国の国民としてどう意見を持つか。考えさせられる、コスパの高い一冊。
Posted by ブクログ
昨今の世界情勢が簡潔に説明されているので毎回楽しみにしてるシリーズ。
今作の大きな事象はトランプ大統領とブレグジットの2つでしょう。
どちらも自国ファーストの考え方からきています。
池上彰さんも最後に仰っていたように歴史から学ばないリーダーとそれを求める民衆が多数派になってしまうとどうなるかは歴史が証明してます。
歴史は繰り返す。
池上彰さんのトランプ大統領に対する嫌悪感が本からも伝わってくるようです。
次の9巻を楽しみにしながら、なにも事件が起こらずこの本がつまらなくなっていればいいなと願います。
Posted by ブクログ
イギリスのEU離脱決定からトランプ大統領誕生まで、「自国ファースト」の流れの本質を解説した本。
2016年に起きた国際情勢について、背景となる歴史的な出来事も含めてわかりやすく解説しています。
Posted by ブクログ
世界の今の大きなニュースの背景が昔からの流れの中で理解できてたすかります。
第七巻から読まして頂いており、重複する部分はありますが、毎回忘れたりするので復習でちょうどいい感じです。
Posted by ブクログ
2018年、1冊目です。
第5章 「分断される世界は人類共通の問題を悪化させる」の中で、私たちには何ができるのかという問いに対して、
先ずは”知ること”であると書かれている。無知の恥とトランプ大統領は言われいるそうですが、私たち一人一人が自分のできる範囲から少しでも多くの事実を知ることで、分断や軋轢が緩和されるということだと思います。
その中のひとつの事例として、日本人として「ヒロシマ」を説明できますかという問いかけがあります。「過ちは繰り返しません」という碑文の意味を説明できるか?言い換えれば、「ヒロシマ」で起きたことをどう認識し、どう伝えていくべきかの考えが定まったいるかだと思いました。
この中で被爆者への著者の取材の中で、「私たちが核兵器をなくそうと言うのは、微力かもしれないけれど、無力ではない」という言葉が紹介されています。2017年のノーベル平和賞にICANが選ばれた根底にある力だと思えます。
Posted by ブクログ
ほぼ毎年出版される池上彰さんの「知ら恥」シリーズ。第8巻の中心テーマは副題の通り「自国ファーストの行き着く先」。アメリカではトランプの大統領就任、欧州では極右政党の躍進や、イギリスのEU離脱問題が起きた。また、中東、アジアでも問題が山積み。日本国内では安倍長期政権などに言及。
池上彰さんの本はとても読みやすいし、過去一年の世界の出来事を振り返るのにちょうど良いシリーズです。
また、来年のこのシリーズが楽しみです。
Posted by ブクログ
シリーズ8作目
毎年必ず購入してできるだけ早く読むようにしている。
相変わらず本当に世界情勢がよく分かって勉強になる。
過去の歴史は確実に私たちの今に繋がっていると痛感させられることがいっぱいある。
今、起きていることは必ず過去の何かと繋がっているんだということを考えさせられる。
池上さんは、その"何か"を見つけることが出来る人。
繋がりを発見したとき、きっと『気持ちいい』だろうな(笑)
その"何か"を自分で見つけることが出来るようになるためには勉強を日々続けなければならないんだろうな(@_@)
一番は、新聞を毎日読むことからなんだろうけど、言うほど簡単じゃないんだよな~(笑)
Posted by ブクログ
とても読みやすく、分かりやすかった。いまの世界を知る第一歩としてはよかったが、これからの展望や深い洞察はなく、この本は知るきっかけにしかならないかもしれない。それでも面白かった。
Posted by ブクログ
大事なことは何度も出てくる、という受験時代の参考書のように、第1弾から重複する説明もあるものの、ざっくり俯瞰して、物事を単純化しながら世界情勢を眺めるのに、これほどわかりやすいシリーズはない気がします。
Posted by ブクログ
自国ファーストが飛び交う世界。イギリスでブレグジットが起きる。移民に職を奪われることから移民を敵視する。しかし実際には多くのイギリス人がやりたがらない肉体労働であったり。マスコミの報道が表面的な部分しか伝えないことが移民排除の原因だったり。アメリカのトランプ大統領が生まれた構図も似たものかもしれないけど既存の世界に不満を持ってきたひとが多いのも事実。日本でもヘイトスピーチが出現して似たような構図なのかもしれない。
民主主義=多数決の世界が必ずしもよい方向に動くとは限らない。自分達の考えが知らぬ間にどこかに誘導されていたり、少数であるが故に虐待されたり。最良ではないけど最適な手法としての民主主義。
じゃ強い指導者がいれば良いかと言うと、次の指導者が優秀とは限らない。この先AIが発達して、人を越える優秀な指導者に委ねるのもありかも。これも真面目すぎて人間味がないとか言い出しそうな人もいたり。
Posted by ブクログ
世の中大きな転換期を迎えているが、これからどうなるのか誰も分からない。
あまりにも格差が大きくなりすぎて、方向を一つにまとめることは不可能だろう。
池上さんのように今までの歴史をまとめて、これからを静観するしかないのか。
大局観みたいなものを持ちたいなぁ。
Posted by ブクログ
は~時間かかった…。情報量多い
・オバマ大統領の広島訪問。やっぱりオバマ大統領好きだ
・イラン=ペルシャ人の国=”アーリア人”の国
・ロシアは隣が親ロでないと落ち着かない?
・トラ プはクソ
相変わらず総論が苦手だ。各論から攻めるか…?
Posted by ブクログ
シリーズ第8弾は、トランプ登場後の世界について。
報道姿勢に毀誉褒貶のある池上氏だが、わかりやすくまとめる能力はやはり貴重です。今回はEU加盟国や非加盟国のスイス、アイスランド、ノルウェー、リヒテンシュタインなどについても触れられており、勉強になった。また、日本の政権の変遷を要領よくまとめているのもナイスです。シリーズの中でもお買い得感あふれる1冊です。
Posted by ブクログ
このシリーズは毎年1冊ずつ出ているようで、最新刊を初めて読んだときに、とても面白かったので過去のものも知りたいと思い購入。
大筋は同じような話ではあったが、少しずつ時代に合わせて変更されていおり、時代を読むのにとても勉強になった。
内容以上に最後の池上さんの言葉が心に残った。
「議論をすることの効用は、知識の多さを競ったり、相手を論破したりすることではありません。互いに違いを認め、尊重し合うことではないかと考えます」
Posted by ブクログ
CIAは海外で暗殺することが認められているとは知らなかった。
毎回中東問題をおさらいしている気がする。毎回イギリスの3枚舌外交に言及している。
当たり前だけれど、ドナルド・トランプの名前が頻繁に出て来た。
結局のところ教育が最も大切だと思う。
Posted by ブクログ
充実した内容だったが、特に後半は執筆時点のニュースの取りまとめのようだった。
バーニー・サンダースは、自らを民主社会主義者と名乗っていた。民主社会主義は、社会主義革命を否定し、議会制民主主義の中で社会主義の理想を実現させようとするもの。選挙を通して、社会福祉を充実させるために大きな政府を実現する運動。一般には社会民主主義と呼ばれる。
Posted by ブクログ
シリーズ8作目となる定番本だが、さすがは池上彰さん、文句なしの内容。そこまで踏み込んだ難しい内容ではないが、今世界で起きている、複雑に絡み合っている政治・経済・社会問題を網羅して学ぶことができる。
池上彰さんのテレビ番組を見て大まかなテーマと概要を頭に入れつつ、日々のニュースを追いかけていればついていけるレベルの内容になっている。
また新しいことだけではなく、歴史を振り返って大きな動きを整理してある部分は良い復習になる。今回でいうと中東の国々を巻き込む「イスラム国」(特にオサマ・ビンラディン)の歴史と、自民党誕生の経緯と党是について。
Posted by ブクログ
いつもながら分かりやすくて面白かったです。
6章で構成されていて、順番に、トランプが大統領になったアメリカの状況、イギリスがEU離脱を宣言したヨーロッパの状況、中東状況、アジアの状況、グローバル化した世界全体、と来て最後に安倍政権下の日本の状況について記述されています。
個人的に面白かったのが、北朝鮮の諸問題の解説の中で、池上さんの個人的な意見として、「金日成にしても金正日にしても金正恩にしても、強いコンプレックスを持っているのだと思います」と書かれていたのが、非常に同感で良かったです。
国政に限らず、会社や学校などの小さなグループでも、北朝鮮みたいに独裁的に成り立っている集団って、必ずそこに主導者のコンプレックスがあって、周りの人間がそのはけ口になっている一面があると思っています。
それから、池上さんのこのシリーズには、必ずと言っていいほどユダヤ教、キリスト教、イスラム教の起源についての解説があります。世界の大問題にはそれだけ宗教観と民族問題が付きものだということなんでしょうね。