外山滋比古のレビュー一覧
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思いを伝えるための文章には、心がこもっていないといけない。
その思いを伝えるための方法を述べたのが本書である。
気になったのは以下になります。
■文章とは料理のようなものである
・相手あっての文章という考えに立つと、文章は料理のようなものだということがわかる。
・まず、食べられなければならない。何を言っているのか、わからない。これでは料理にならない。
・誤字脱字当て字が多いと言われる。ごはんの中に石がはいっているようなもので、石が歯にカチットあたるのはたいへん気になる。
・ある程度、栄養があり、ハラもふくれないといけない。いくら表現にこってみても、中身がなくては困る。何をいっているのかが -
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「こうやって、考える。」の続編。前者が発想力が身につく150のヒントに対して、こちらは、柔軟な視点を養う150のヒントである。
本屋でとなりにあったので、一緒に求める。表紙の絵がシリーズとして似ているのが嬉しい。ならべると背表紙で絵ができるような感覚。
同じく190頁たらずで、行きと帰りの電車で2冊ともよめてしまう気軽さ。
本書はこれまでの著作の中から、「柔軟にものごとを見るヒント」となるような箇所を抜粋して、一冊の本にまとめたものである。とある。
気になった点は以下です。
・「頭の中のよぶんなものを捨てる」
勉強すると、頭はわるくなる。知れば知るほど、バカになる
・「記録したら、すぐ -
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2022/09/12
さらっと短い時間で読める外山さんの言葉や生き方についての知恵が詰まった本。
さらっと読めるけど、一回読んだだけではこの本の内容を理解して自分なりに消化することができるまでには時間がかかりそうな感じがどの文章からも漂っています。
言葉とともに生きてきて、それをどのように扱うかとか色々なことに思考を巡らせていた外山さんだからこそ書くことができるわかりやすさも兼ね備えた噛みごたえのある文章。
それぞれの話には外山さん自身が今までの人生を生きる中で抱いてきた疑問とそれをどのように解決しようとしてどのように思考したのか、その結果どう言うところに辿り着いたのかまでが例を交えて述べられ -
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生活の上に思考がある。徹夜で勉強が偉いような風潮があるが、愚の骨頂。
人間的価値は生活から。人間は生活があるから人間、知識がいくらあっても生活のない人は価値が小さい。
知識そのものは無力、生活の中で使用してこそ。
生活の乏しい知識人間は知識のものぐされ。
書くと忘れる。忘れた方が良いことは書け。
あとがきがまた秀逸。
「歳をとり忘れっぽくなることを嘆くなかれ、日々新しく前進すると考えたい。老年、恐れるに足らず、の心境になれば人生は明るくたのしいものになりうる。
でも他人に自分の考えを押し付けるつもりはない。一人の人間の愚直な考えを開けっぴろげに披露した。」
何て素敵なお方! と思って -
購入済み
この年になって、初めてじっくりと外山滋比古さんの著作を読みました。外山さんが亡くなったとの報道がきっかけでした。数冊今読みかけの本ががあります。多少時代が感じられる記述もありますが、中身そのものに影響はありません。考えるヒントがあちらこちらにあり、まさしく目から鱗が落ちる思いです。若い頃にもっと読んどけばよかったなとも思います。特に文法の第4人称第5人称の発想にはいままで思いも及ばなかった事柄なので、文法に関する考えを再構築しようと思っています。
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【伝達の整理学を読んで】
言わずと知れた名著「思考の整理学」を著した外山滋比古先生による一冊。
コトバには、「読む・書く・話す・聞く」の4つの側面があり、外山先生はこれを「大きなコトバ」と表現します。
この中でも日本は「読む・書く」という「小さなコトバ」に重点を置いて教育してきたということです。
この本では、コトバにまつわる事柄を切り取り、コトバ全体を捉えようと試みることを行っています。
ここで、田村の感性に突き刺さったモモタロウの真実をご紹介します!
結論から言うと、モモタロウというのは優生学がなかった時代に遺伝ということを考えた話だというのです。
となりになっているモモではなく、