森博嗣のレビュー一覧

  • 今はもうない SWITCH BACK

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    犀川の頭脳が乗り移ったか
     SMシリーズ第8作目。西之園家の別荘近くで起きた殺人事件が、ある男性による手記で語られていきます。前作「夏のレプリカ」もそうでしたが、これまでの形式とは趣向を変えており、ラブストーリーとしての要素が強いのも特徴です。
     隣り合う2つの密室に、2つの死体。事件の仮説が次々と浮かび上がっては、脆くも崩れ去っていきます。最終的な解答には不満な方も多いようですが、むしろ著者らしい終わり方だったのではないでしょうか。
     個人的に残念だったのは、もう1つの仕掛け。私にしては珍しく早い段階で気付いてしまったので、驚きが半減でした。
     いずれにしても、ある程度シリーズを追ってきた読

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    2025年01月21日
  • 作家の収支

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    著者の本はこれが初めてで、「すべてがFになる」は映像化されていたので知っていたけれど著者自身については何も知らなかった。
    作家という職業の内実をついてここまで公開している人もいないのではないか。
    著作権は外国に比べ日本は期間が短い、作家は普通は赤字にならない、印税率は作家と出版社との契約で通常は10%、など知らなかった事が色々と分かり本が好きな人にはとても興味深く読める内容。

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    2016年07月03日
  • 神様が殺してくれる

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    トリック自体はあまり好きなものじゃなかったけど、この小説は、それ以外の部分に魅力があったように思う。
    人と人との不思議なやりとりが不気味かつ綺麗だった。

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    2016年06月23日
  • 神様が殺してくれる

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    うーん…。
    タイトルに惹かれたんだけど、
    そこまで謎めいた感じがなかった…かな、私は。
    トリックがなぁ。

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    2016年06月17日
  • 臨機応答・変問自在 ―森助教授vs理系大学生―

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    本棚の隅で眠ってました。何故読んでいなかったのかな~?思い出せない。森助教授なら「何故思い出す必要があるのですか」と答える。

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    2016年06月13日
  • 探偵伯爵と僕 His name is Earl

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    小学生の新太の目線で書かれているからか、とても読みやすい作品。
    新太くんの着眼点や、大人たちに向けるなにげない疑問に対して、なにこの小学生マセてんな!と思う半面、でも子どもってたしかにこんな感じだなぁと思ったり。
    しかしながらラストには驚き。散々殺人を匂わせたけれど、ハリィとガマは生きてるオチを想像してただけに、ちょいちょい顔を出す残酷さにリアリティを感じる。あと小学生にすっかり騙された気分!
    一人称小説ならではのトリックにはいつもいつも、まんまと騙されるんだな。
    それにしても、森さんの小説にしては、なんだかいつになく読みやすかったように思います。
    アンガ田中さんの解説も的を得ていて、好き。

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    2016年06月01日
  • 実験的経験 Experimental experience

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    ネタバレ

    森作品をそれなりに読んでいて、もう引退するらしいと知っているような人にとっては、それなりに面白い本かもしれない。
    突然この本を読んでも、途中でやめてしまいそう。

    人目で森作品と分かる文体、クスリとくる話題、森ファンとしては十分満足。
    たまに考えさせられる内容が唐突に出てくるのも、また森作品らしい。

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    2016年05月21日
  • 神様が殺してくれる

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    ほぼラストに判明する「まさかの設定」でびっくりした。
    リオンとアンペールの過去の記憶の食い違いは、そこからきていたのか。

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    2016年05月18日
  • 銀河不動産の超越 Transcendence of Ginga Estate Agency

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    ネタバレ

    これがただの長屋だったら下町人情ものなんだろうけど

    この物語の主人公って、高橋くんではなく家なんじゃないの?って思った。今。

    最終話の中盤から急展開。
    だまし絵?すかし絵?
    ドラマで場面がクロスフェードするみたいに
    一気に時代が流れ、
    置いてけぼりにされてから、
    あっ、そうだったのか!このシーンはもう大人なのね!
    と気づいた。
    やられた。

    で、ドールハウスが出てきたことで、
    この物語の構造自体がドールハウスっぽかったなって思った。
    神様になったつもりで
    俯瞰して見てみれば
    世の中なんてみんなドールハウスなのかもね。
    超越したら。

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    2016年05月13日
  • 神様が殺してくれる

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    ネタバレ

    Dieu aime Lion はフランス語で、英訳すると God loves Lion となります。一体どの God のことをさしているのでしょう……。

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    2016年05月13日
  • 目薬αで殺菌します DISINFECTANT α FOR THE EYES

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    Gシリーズ 最初から順番に読んでいるものの、ε~αまで登録し忘れ…しかし作品の順番がわからず
    どうせだったら順番通り書いてよーー

    最高にボヤッとしている今シリーズ
    これが森ミステリィの境地なのか?
    しかしミステリー好きにはフラストレーションが溜まるという、何とも矛盾を含む作品…
    もはやM気のあるキャラ読み読者しかついてきてないんじゃない?

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    2016年05月11日
  • 少し変わった子あります

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    んー…微妙ですねぇ…別に読まなくたっていいじゃないか、というような短編集でした…が、まあ、森氏独特の雰囲気みたいのは相変わらず健在ですねぇ…社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    まあ、でもあまりミステリはしていないような気が致しますねぇ…てか、これ、文春に載ったんですかね?? なんとなく普通の小説というか、純文学っぽい雰囲気も漂っていますからねぇ…

    いやー…特にこれといった感想はありませんが、所々に森氏の生きる思想といいますか、人生観みたいなのが滲んでいるような気が致しましたねぇ…さようなら。

    ヽ(・ω・)/ズコー

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    2016年04月19日
  • 地球儀のスライス A SLICE OF TERRESTRIAL GLOBE

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     森博嗣さんの作品に出会うまでは、叙述トリックが大嫌いだった私ですが、大嫌いだった理由は、本当に面白い叙述トリックを読んだことがなかったからだと分かりました。

     1冊目の短編集『まどろみ消去』とは、また違ったテイスト…ストーリーは記憶に残りにくいが、加速度の緩慢な衝撃が潜在意識の奥に刻まれるような作品が多いと思った。特に巻末の「僕は秋子に借りがある」は、最後に読んだせいもあるかもしれないが、僕の心に鈍い傷を残した。若い男達は一般的に、自分勝手で欲望の対象にならない女性の気持ちを斟酌する能力に欠けている。そして、そのような女性は奥ゆかしく文学的で、要望をストレートに言葉にしない。その魅力が彼の

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    2016年04月17日
  • ZOKUDAM

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    ネタバレ

    Zシリーズ、第二作。簡単にいうと、○ンダムの操縦訓練から出撃までの物語。最後の決戦は描かれず、ちょっと消化不良な感じ・・^^; でも、まあ楽しめました!

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    2016年04月27日
  • 墜ちていく僕たち

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    佐藤江利子の解説が妙というか、全然頭に入ってこなかったんですけれども…それはともかくとして今回もアレですね、森氏の小説は解説の佐藤氏もおっしゃっていたように非情に淡々としているんですなぁ…感情が無い、というか、欠けているというか、そんな印象を受けました。

    ヽ(・ω・)/ズコー

    男女の性別が入れ替わる…そのアイディアだけでこれだけの短編を書けるものなんですね! 個人的には隣室の男の子をストーカーじゃないけれども、見張っているみたいな話が好きでしたかねぇ…何故だかそそられました。

    他には…まあ、一応ミステリなんですかね? 男女が入れ替わるといった設定で最後まで進んでいって最後にオチらしきオ

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    2016年04月11日
  • ツンドラモンスーン The cream of the notes 4

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    違和感の温床 巫山戯て 大和書房 100の講義 脈絡のない 偏西風 疑問の氷解 頭脳の中でニューロンが新たな回路を築く 気づき=築き 駄洒落か 探索が必要だ 「検索」しているだけ 瞬時に遮断 柔軟性 コツ 嘴 同値 「自分は知らない」と思い続けることが、「知る」ことの原動力となる。これが好奇心というものだ。 中世的な感覚のリンチに近い そんな保身も働く 仄かに信じている 弱り目に祟り目 謙った言葉 「相手を上に見る視線」が、感謝というものである。 人に与えるものがあるかないか クロック信号 餓死するのが一番良い死に方 頭の良い子供は、これが社会なのだと気づき、自分を修正するだろう。今暫くは我慢

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    2016年04月27日
  • つぶやきのクリーム The cream of the notes

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    久々の森博詞。S&Mシリーズしか読んだことがないので初エッセイです。これがエッセイなのかはわからないですが(^_^;)

    森博嗣節全開でした。あー、そうだった、この爽快感!大好きです。つまんない悩みはふきとびました。

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    2016年03月28日
  • 自由をつくる 自在に生きる

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    自由を享受していると一般には思われている現代人。しかし、見えやすいもの見えにくいもの差はあれど、様々な支配がまだ続いていると筆者は指摘している。

    支配に気づき、支配から逃れ、自在に生きることの大切さを説いた本。

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    2016年03月23日
  • すべてがEになる I Say Essay Everyday

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    正直、まえがきの段階からニヤニヤしてしまう。

    なんというか、当時のネットに対する考え方とかがわかるので新鮮ですね。

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    2016年03月18日
  • つぶやきのクリーム The cream of the notes

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    ネタバレ

    クリームシリーズ、第一作。森イズム?満載のエッセイ集。近くにいたら絶対友達になりたくないなぁ、と改めて思いました^^; 一言でいえば“イヤなやつ” それはホントのことしか綴っていないから。幾つか気になるものから一番心に来たものを引用しておきます。

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    2016年04月27日