森博嗣のレビュー一覧
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〈絆〉を売り物にする商売にのせられ過剰に他者とつながりたがって〈絆の肥満〉状態。
ここに乗っかっていたのが自分だったと今は思えるようになれた。会社の飲み会も、某団体に所属していた時やボランティアに励んできた時も、ひとつのテーマを共有して仲間と一緒に生きていくのは大切と感じていた頃だったからだろうか。
実際繋がっていたSNSもLINEも連絡先も全て消し去ってしまっても何ら問題はなく、絆やつながるということを中心にするとかえって疲れてしまうことに気づいた。とはいえ、全てを断ち切って仙人のような生活とはいかないので、程よい距離感で共生していくというのが今のところ一番良いと感じている。
ソローの -
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ネタバレ真賀田四季博士ってちょっと人間臭い
近親相姦も、不服従の娘を殺すのも、都合が悪くなって山根を殺すのも、全部が人間臭い
読者が初めて相対した真賀田四季は機械的で、無機質な、まさしく天才の像だった
そんな彼女が奇妙な死体となった時ですら、事件の異常性から真賀田四季の像は揺るがなかった
しかし、ラストにかけて真相が判明していくにつれ、彼女の鋼鉄のメッキは剥がれていく
彼女の天才的犯行が明るみになるほど、徐々に彼女が人間に見えてくるから不思議だ
コンピュータ関係が時代的に古いものであるというのも大きいかもしれないが、数々の犯行は至ってシンプルで、そして若干の疑問点が残り、そして逃走劇すらも人間のそれで -
Posted by ブクログ
《出版年月日 2017/07/23》
そこまで自分の定義での雑誌という形態を感じなかったが、本当にどこから読んでも問題ない内容で、その点が雑誌だ。
刊行物の数が半端ないこの作家を今から追いかけるのは非常に厳しい。その点、今までの趣向を幅広く網羅しているこの本はビギナーに最適だ。
「100分deわかる森博嗣」みたいな感じ。
一つのトピックが短いので適当に開いて時間を潰すのにも向いている。類いまれな理屈屋と向き合う貴重な体験や、深刻な相談をカジュアルに次々切り捨てるスピード感も楽しめる。「モノタロウなら知っています」は笑った。表紙が良い。
著者によると小説とその他の刊行物の読者層は割と分かれてい -
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不可能を可能へと導く、組み立てた机上の空論とは
Vシリーズの今作品は空の上での密室殺人、空を飛んでいる二人乗り飛行機の一人が殺されるという状況の中で、いつ、どうやって、誰が殺人を行ったかを考えていく。
殺したタイミングにばかり考えの殆どを持っていかれていた私でも、段々と読み進める中で物語の真相に関わる大切な関係性がわかると、それに続く真相も受け入れやすくはなったが、いかんせんその大きなトリックが大きすぎるが故に再現性はあるのかと考えてしまったところはある。
一つ目の殺人と二つ目の殺人とがどのような意味合いでつながりがあるのか。そしてそのつながりを見出している関係性はどのような人物像に生じ -
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ネタバレ全てがFになる
最初の西之園萌とマガタ博士の無駄が無く緊張感のある分析的な会話
犀川博士の厭世的で俗物と非合理を冷笑しながらタバコとコーヒーを嗜んだり、
西之園萌の天才世間知らずお嬢様というコテコテのキャラが犀川に素直な恋心を抱いたり、
自由人で個性的な研究所の面々、
会話とキャラクターの個性が良かった
村上春樹のセックス抜きをもう少しライトに現実的にしたような読後感
会話にはエヴァンゲリオンのミサトさんとカジさん辺りの倦怠感のあるものを感じた
孤島に15年間閉じ込められた博士が、自らの体を動かして親を刺させて来た叔父の子を出産し、それを自分の死体として偽造し逃げ遂せるという謎解き要素を破壊 -
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我々はなぜ「偶然」に「意味」を見出そうとするのか
Vシリーズ三作品目は何か屋敷ものを彷彿とさせるミステリであり、そこで起きた凄惨な事件に対してまた紅子さんが迫っていく。トリックについては伏線は張られていたとされているが紅子さんの専門性とも関連づいたある種奇天烈感を感じた。全ての現象にはそれが起こるきっかけやそれが起こったことによる結果があるが、我々はそこにある種の理由を求める。今作品は「動機」にフォーカスを当て、作品によっては賛否両論となる森ミステリの中でもよりその「動機」とは、「筋道」とは、といった「ミステリの骨格」に迫ったものであるように感じた。
S &Mシリーズとの大きな違い