森博嗣のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレWシリーズ7弾。
話としては山谷はあまりない感じだが、議論としては中々深いものがある。クローンは道義的に可か不可か。考え方によっては、技術力向上なども考えると、科学者は研究したいとこだろう。その一方で、ハギリ達はクローンの道徳的な部分の議論を展開している。少し意外だったのは、ハギリはクローンに対して賛成とも反対とも言っていないところ。科学者なので、反対は言いそうにないけど。
謎なのは、結局ペガサスは何をしたかったのか、というところ。コンピュータがよく分からないのは前回のオーロラも然り。人間、ウォーカロン、トランスファ、人工知能。これらは果たして区別がつかなくなるのか。
山谷のない話だったけど、私はこの巻が静かな水面に石を投げ込んで出来た波紋のような、物静かで後々影響してくる布石のように感じた。 -
Posted by ブクログ
一部の本読み友達に人気の森博嗣さんw
映画「スカイ・クロラ」は、それと知らずに観ていたものの難しくて、気になりつつも、小説に手を出す気はさらさらなかったのよねーw
しかしある日、ふと目にした表紙が気になって手に取ってみる。(やっぱり表紙って大事!!)
「もえない、って・・・燃えない?萌えない?」などと思いつつ裏を返してみると、森ミステリィの異領域を拓く、冷たさと鋭さに満ちた少年小説とのこと。
ま、薄めだし、頑張れば読めるっしょ!と購入ww
いんやー、おもしろかった!w
なんとういか・・・読んでる間の感覚が、世界観のせいなのか、筆致のせいなのか、物語のせいなのか、よくわかんないけど、未体験の世界に迷い込んじゃった感じでーw
あー、帰って来れてよかった!w
他の、気に入った作家さんのように、即、次も読む!って感じにはならないものの、またこの世界に浸りに行きたくなっちゃうかもー? という予感w -
Posted by ブクログ
振り返れば、この巻が、初めて私がデボラやサリノに出会った巻だったのか。
ハギリ博士の友人で、時々博士よりも人間らしい(というより、空気が読める?)デボラ。
まだまだ勉強中のウォーカロンで、デボラよりハギリ博士より人間味に欠けたサリノ。
「人に近いけれど、人から遠くもある存在」が増えてきたことで、だんだん、誰が人で誰が人工知能で誰がウォーカロンなのか、分かりづらくなってきた。
だって、みんな人らしいし、みんな人でなしっぽいんだもの…
でも、まだ、さっぱり分からないということはない。
「それは、なぜなんだろう」ということがつかめれば、ウォーカロンは最後の谷を越えられるんだろうか。 -
Posted by ブクログ
夢とは何かということを、著者の視点から解説、または評価を行っている。
夢とは30代ぐらいの世代であれば、少なくとも30~50年先の見通しのことをいうとの考えを示している。それよりも前に達成できることは、予定や計画と定義されるようだ。
漠然としたなんとなくの夢を持っている人はいると思うが、夢をかなえるための第一条件である予定表を持っている人はどれだけいるだろうか。
夢が具体化していない人へのアドバイスとして、何かを作ってみることを提案している。
誰かに見せることを考えず、こっそりと自分一人で1年くらい続けてみて、楽しいことが大切なようだ。
教わる必要もなく、自分で考えて、じっくり取り組んで楽しいものが何なのか、続けたいもんが何なのか…ということだと思う。
インターネットやテレビなどのような受け身となる娯楽とは異なる、自身が主体となる趣味、忘れてしまっていたようなやりたいことを思い起こすのが良さそうだと感じた。 -
Posted by ブクログ
納得出来るところと、差別化のために敢えてきつめな表現としてある部分があると感じた。
40番目位の言葉の解釈は面白い、電車の中で吹き出しそうになった。
以下、印象に、残った部分
繋がりたがっている多くのことは、繋がる事で金が儲かるからに過ぎない。
人によってリスクの評価は異なる。
可能性をあれこれ考えているうちに、腹の虫が収まってくる。
トータルとして今は昔より良くなってきている。
人が発する言葉の理由を考えて行くと面白い。
こうすれば売れる、を知っていればそれを避けることで新しいものを生み出す助けになる。
物事をぼかして本質を見る、くだらないものも反面教師としてみる。
まずは自分がどう感じるかを拾い上げるのが大事で、その後に他者とか世間とか。
質問によって相手の気遣いを図っている場合がある。
世の中は一部から全体を判断する、私は餡子が嫌いですか、私の嫌いな餡子があるか。
スタートの音は走るべき人間にしか聞こえない。
天才の計画は一次元的でなく、平面的、立体的、さらに失敗した時の心構えもある。
何を作るのか、だけではなくどう作るのかも大事、人生においても何をするのかよりも、どう実現するのかが大事。
人の目でなく、自分の目をどう意識するか。
少し考えれば、もう一段効率的な方法があるかもしれない。
少しずつベターを選んで行ってもベストを得られない事がある。
価値を見つける目があれば得ばかりする。
人生の締切に対しても余裕を持って進めておけば安心して迎えられる。
感情を離れることで正しい判断正しい観察に役立つ。 -
Posted by ブクログ
森博嗣Xシリーズ第4弾
樋口一葉と河童の関係がどうもよくわからないが、ストーリーは面白かった。今回は、前3作と少し展開が違っているのが印象的で、椙田の出番がかなり多かったと感じた。今回のメインの登場人物である一葉が、小川と同じような年齢で、親近感を持っていたためか、小川の心理描写が多く、なかなか胸にグッとくるものがあった。
真鍋と同級生の永田とのやりとりも面白い。やはりこのシリーズもミステリーというより、物語中の人間模様が魅力的なのではないだろうか。真鍋くんと永田さん、いい雰囲気。真鍋くんの、早とちりして恥をかくのはちょっと、という気持ちに共感する。
この事件の結末は結構意外に思ったが、椙田はわかっていたのだろうか。最後はやはり、以前のシリーズを読んでいると、おまけの楽しみが付いてくるといったかんじだろうか。
解説が漫画家の猫目トーチカさんで、漫画の入った解説というのはちょっと新鮮だった。この人の真鍋くんと永田さんはこういうイメージなのか。