今野敏のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【あらすじ】
深夜の公園で発見された他殺体。
捜査一課の若手刑事である菊川は、所轄のベテラン滝下と組むことになり、事件を捜査することになるが、捜査本部の指揮を執るエリート検事が解決を急ぎ、冤罪を生み出そうとしていた。
拘束された被疑者が“落ちる=自白する”までに、菊川たちは確たる証拠に辿り着けるのか。
【感想】
今野敏さん、あまりにもシリーズをたくさんお持ちなので、どこから手をつけていいかと躊躇しているうちに、どハマりした父が先に読み終わった本を端から回してくれるようになりました。
このSTシリーズもまだ手付かずだったのですが、やはり今野さんの描く人物像には骨太で読み応えがありますね。
手元にSTシリーズも、安積班シリーズも何冊も積まれているのですが、まずはSTシリーズから読み進めて行こうかな、と思います。 -
Posted by ブクログ
今野敏さんの時代小説を読むのは初めてでした。過去に読んだ警察系の小説とは趣が全く異なる。
幕末、激動の時代。咸臨丸で太平洋を渡るところからストーリーが始まります。主人公の小野友五郎は幕府の官僚(当初は笠間藩士)。長崎海軍伝習所の一期生。計算能力が人並外れており、計測技術に優れている。
いつの世でも特殊能力を持っている人はいるものですが、私欲がなく「自分にできること」を「社会の必要に迫られて」全力を尽くす人がいる。後に名を残すような派手な政治家は数多くいるかも知れないが、こういった人が実際の歴史の流れを支えているのだなあと感じ入りました。
全編を通じて淡々とした語り口で激動の幕末を背景にしています。自身の能力を最大限に発揮していく小野の働きを通じて、社会と人の移ろいを綴っている。幕府の一官吏としての視点で幕末の激動を見るというのはとても新鮮でした。中浜万次郎、福沢諭吉、坂本龍馬、勝麟太郎、榎本武揚といった錚々たる人物が、幕府の一官吏の視点で描かれている。私が認識している?元々の個性はそのままに、「そういう風に見ることもできるなぁ」と感じさせてくれました。
時代の捉え方は幕末の志士や幕府の一般官僚とは異なる見方で、極めて冷静に列強諸国から脅威に晒されている日本の様子がとてもよく伝わってくる。幕府の官僚も薩長を中心とした志士たちも小野の目を通してみるといかにも愚かに見えてくる。客観的な視点で幕末を観察している。作品中の小野から見ると「攘夷」と「国防」の違いもわからず外国の脅威を微塵も感じずやれ倒幕だ!と喚いている輩が忌々しく見えている。
しかし、本作品を読んで思い知ったのは、歴史というものは「勝ち残った者たちを正義として扱い、後世に伝えていくものなのだ」いうことです。幕末の時代では志士が活躍して現在の礎を作ったのか?それとも幕府が統治していた時代に現在の基礎を作ったのか?今の我々では判断が難しい。
ただ、結果として今があり、歴史として過去を学習する。これだけは仕方ありません。
今の世界的な感染症や戦争といった様々な出来事について、百年後の世界はどのように説明するのでしょう?あるいは人類は生き残っているのか?色々なことを考えさせてくれるとても良い作品でした。 -
Posted by ブクログ
警視庁捜査1課強行犯係・警部補・樋口顕。
シリーズ4作目。
周りの評価は高いが、自分に自信が持てない樋口。
世田谷のマンションの一室で若い女性の絞殺死体が発見される。
樋口は、現場を見て顔見知りの犯行との印象を抱くが、被害者が警察にストーカーの被害を訴えていたことが判明…
ストーカー殺人事件として、捜査は進んでいくが…
女性キャリア・刑事指導官・小泉蘭子の女性目線で捜査は…
初動捜査から⁇
そんな頑なに…
氏家からの被害者が痴漢被害でも訴えていた、という情報にも…
なぜか、頑なにストーカー殺人事件として、捜査を進めようとする樋口。
最初から怪しいと思ってたんだよなぁ。
小泉蘭子、女性キャリア。
と、いうだけで、何か場違いなことをやらかすのかと思いきや、いたってまとも。
控えめに、自らの権限の中でできることをやる。
それでいて、的確な意見を。
また登場しそうな予感。