今野敏のレビュー一覧

  • 渋谷署強行犯係 宿闘

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    前作までと違い本作では、事件の舞台が対馬へ移動したこともあり、ちょっぴり読み応えが増したかな、と思います(その分、星の数を増やして4つにしました)。それ以外ではストーリーの構成や犯人が抱く怨恨が事件のきっかけになっている点は同じってこともあり、シリーズ3作目でだんだんレビューすることがなくなってきました…。

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    2021年04月12日
  • 継続捜査ゼミ

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    今野敏お得意の刑事ものとはちょっと趣向をかえた一冊、女子大のゼミで未解決事件を”研究対象”にしつつも、研究の過程で事件を解決に導くというストーリー。

    三宿の女子大ということですので、舞台のモデルは昭和女子大あたりですかね。元警察官である大学教授が自身が担当するゼミのなかで、捜査においては素人である女子大生に物事の見かた、考え方を丁寧に解きながら、関係者への聞き取りを進めるという構成だけに、読み手にとっても懇切丁寧なつくりになっているといえるでしょう。扱う事件も複雑な人間関係が背後にあるものではないので、余計なアタマをつかうことなく、ストーリーを追うことに集中できます。登場するゼミ生5人はいず

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    2021年03月31日
  • ST 警視庁科学特捜班 黄の調査ファイル

    購入済み

    今回は、僧侶でもある山吹がメイン。
    中盤から後半は、ほぼ百合根と山吹だけで話を回していた感じでしたが、それでも十分楽しめました。

    お寺での生活(座禅や作務のシーン)は、結構興味深く、山吹の話にも納得したり感心したりで、百合根じゃありませんが、1日体験してみたくなりました。
    もちろん、事件が起きてそれを解決したわけですが、いつものSTとは一味違う展開で、これはこれで面白かったです。
    今作は、読みながら癒されました。



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    2021年03月28日
  • ST プロフェッション 警視庁科学特捜班

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    専門職というサブタイトルを付けられた本書は、STの新たなシリーズの始まりである。今回は呪い。大学の研究室を舞台にした、閉じた人間関係での事件で、プロファイリングの専門職・青山が見事にサイコパスの犯罪であることを究明していく。カバーが青を基調としているデザインだが、今後の新たな色シリーズの始まりだったりして……

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    2021年03月22日
  • ST 警視庁科学特捜班 青の調査ファイル

    購入済み

    「青の調査ファイル」のタイトル通り、青山が主役のストーリー。
    普段から目立つポジションではあるけれど、今回は特にその発言が際立っていて、改めて彼が、優秀な科学者である事を思い知る場面がたくさんありました。
    わがまま、きまぐれ、ナルシストと言った彼の印象が、180度変わってしまいました。

    事件に関連して、心霊現象が科学的に検証・解説されていて、その部分も興味深く面白かったです。
    今回は、ちょっとしたお勉強気分を味わいました。
    青山ファンだけでなく、初心者オカルトファンにもお薦めです。
    勿論、すべての皆さんにお薦めですけどね。

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    2021年03月21日
  • ST 化合 エピソード0 警視庁科学特捜班

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    ST結成の前日譚であり、菊川を主役にした外伝である。超人的能力を持つSTの娯楽性はなく、由緒正しい警察小説に仕上がっている。「日本の刑事裁判における有罪率は99.9%」これはTVドラマ『99.9』でのオープニングナレーションにもなっている。検察の暴走による冤罪事件を、本書は刑事達が阻止すべく奮闘する。三枝がまだ警部補、菊川は捜査一課配属1年程と初々しい。捜査本部で菊川と組んだ所轄の滝下が、その後の菊川に与えた影響はかなり大きかったんだな~、という設定にニヤリ。

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    2021年03月18日
  • ST 警視庁科学特捜班 沖ノ島伝説殺人ファイル

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    宗像大社・沖津宮が普段は入島禁止で、上陸する際には衣服を全て脱ぎ捨てて海に入って禊ぎをしなければならないことはTVで見た記憶があった。STが福岡県警の要請を受けて現地入りする蓋然性が自然だ。神域はSTの捜査も阻む。そんな困難な状況で、着実に真相へ近付くのを読むのは楽しかった。伝説シリーズでSTを知ったわけだが、3作で一区切りというのは、やはり警視庁科捜研が他道府県へ出向くには無理があったのかな~(笑)

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    2021年03月18日
  • 防諜捜査【新カバー版】

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    久しぶりの今野敏。シリーズ5作目と知らず読んでしまったが、特に気にせず読むことができた。
    作業班のメンバーがそれぞれ役割を果たし、事件解決に向けて奔走する姿は痛快。
    今作では、倉島はかなりしっかりしている印象だが、コメントを読むと、過去作ではまた違うようで?、ぜひ読んでみたいと思う。

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    2021年03月17日
  • ST 警視庁科学特捜班 黒いモスクワ

    ネタバレ 購入済み

    ST初の海外出張。
    モスクワで、殺人事件の捜査にあたる。

    舞台はモスクワ、とうとうSTの海外進出。もちろん菊川も一緒です。
    今回も、粉塵爆発だのポルターガイストだのと、怪しげな問題を次々に解決していきましたが、ちょっとした科学のお勉強の様でもあり、面白く・興味深く読みました。
    それと、事件とは別ですが、菊川の別の一面が見えてビックリ‼︎
    飛行機が怖い翠の手を握っていてあげたり、思い悩む百合根を飲みながら励ましたりと、皮肉屋で横柄な態度は何処へやら、良いオジさんのポイントアップです。
    菊川好きかも。







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    2021年03月17日
  • ST 化合 エピソード0 警視庁科学特捜班

    ネタバレ 購入済み

    ST結成10年前の物語。
    百合根もSTメンバーも登場しない、菊川が主役のストーリー。
    捜査一課に上がって1年、やる気満々で青臭い菊川がとても新鮮です。
    所轄の滝下とコンビを組んでの捜査では、そのやり方に戸惑いや不安、不満を感じつつも、真相究明の為に突き進んでいく菊川。
    その姿は、今の菊川にも十分通じるものがあります。
    とは言うものの、10年後と言う歳月は菊川をすっかりふてぶてしいオジさんに変えてしまいました(笑)
    現在とのギャップを楽しみたい方はぜひ読んでみて‼︎
    もちろん、話の中身も重厚で読み応え十分、菊川を知らない人でも楽しめる一冊です。


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    2021年03月15日
  • ST 警視庁科学特捜班 エピソード1<新装版>

    ネタバレ 購入済み

    科学特捜班の優秀で個性的過ぎる5人のスペシャリストが、生真面目で弱気なキャップの元、事件を解決に導いていく。

    とにかく5人が個性的すぎて、リアリティにかけるなぁとか思いながら読み始めましたが、そんな思いはすぐに何処へやら、面白くてどんどん引き込まれていきました。
    科学者がメインのせいか、専門用語や学者の名前など結構出て来ますが、それほど苦にはならず、むしろ「へぇー、そうなんだ」と妙に感心したり、納得したりしながら読んでいました。
    個性的な5人に目が行くせいか、異色の警察小説との印象が強かったのですが、話の展開は王道の警察小説です。
    とにかく、面白いので是非一度読んでみて下さい。

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    2021年03月15日
  • 確証

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    萩尾と秋穂のコンビ、好き!

    ラストの菅井と少し和解できたシーンは、微笑ましかった。

    盗人と刑事は同じ世界の住人なのだ、が印象的だった。

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    2021年03月14日
  • 防諜捜査【新カバー版】

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    ネタバレ

    本シリーズのなかではいちばんわかりやすかったかも。その分、ストーリーに集中でき楽しめました(中盤あたりで九条があやしいとわかってしまいましたが…)。

    後半の九条を追い詰める展開では、作業班の面々との息もぴったりで、引き込まれました。伊藤も片桐も白崎も西本も回を重ねるごとに欠かせない仲間になりましたね。ラストでは九条の狙いで倉島だったということにおどろきましたが、ヴィクトルと渡り合った噂が知れ渡っていると聞き納得。最後は西本もゼロの研修に呼ばれることになり、素直にオメデトウ!という気分にさせてくれる締めくくりでした。

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    2021年03月12日
  • アクティブメジャーズ【新カバー版】

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    前作のラストでゼロの研修に呼ばれた倉島。本作では研修後の倉島が同じ公安捜査員である葉山の行動を調査する任務を託されることに。

    葉山の背後にあるものがなかなか見えてきませんでしたが、物語の中盤以降、状況に応じて単なる葉山の調査から「作業」へとその取り組みを切り替えた倉島の決断がしびれますね。本来の任務どうこうではなく、やるべきことことをやる、という気概に溢れた行動といえるでしょう。またその意志こそが彼が評価される所以かと思います。組織における行動規範(ちょっと規格外かもしれませんが)として、見習いたいものです。

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    2021年03月12日
  • 潮流 東京湾臨海署安積班

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    <安積班シリーズ>第17作目(解説による)。
    今野さんの作品は良くも悪くも安心して読めるものが多いのだが、この作品は久しぶりにハラハラさせられた。

    安積班が四年半前に扱った<宮間事件>に冤罪の可能性が出てきたのだ。
    <宮間事件>の犯人宮間は逮捕された当初から刑務所に収監された現在まで一貫して無罪を主張している。しかもこの<宮間事件>と現在起きている三人の男女が毒殺された事件とは繋がっている可能性があり、臨海署を敵視している犯人によって須田まで毒を打ち込まれ救急搬送されてしまう。

    安積班のことだから強引だったり先入観に沿った捜査はしないと信じているものの、改めて調べていくと当時の安積が知らな

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    2021年03月05日
  • 欠落

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    前作よりストーリー性が分かりやすく
    ん?と不思議に思うこともなく
    最後までとても楽しめた。

    宇田川の周りの人達いい人ばかり。
    だいたい裏切り者とか一人くらいいる小説が多いと思うがそれがないので刺激はないがムカついたりもしない。

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    2021年03月01日
  • ST 警視庁科学特捜班 青の調査ファイル

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    これも一気読み☆
    青山の物言い。いつ読んでも面白いし、推理力に脱帽。

    「僕帰っていい?」と言ってみたい!

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    2021年02月23日
  • 同期

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    ネタバレ

    樋口シリーズを読み終わり、次なる獲物はこの同期シリーズに。

    取り扱う事件が少々複雑で、その分没入感を得にくいかな、というのが正直なところ。いや、その点を差し引ても十分面白いのですが、今野敏作品としての期待値の高さがそう感じさせてしまうのかもしれません。主人公・宇田川の同期である蘇我が警察を懲戒免職になる、なおも警察関連の捜査に携わる展開は、ほかのシリーズにはなかった展開で、思わず本当かいな、と思ってしまいます。

    それでも宇田川の少々無鉄砲な行動力が事件解決の突破口になるあたりは本作の読みどころといえるでしょう。特に八十島に会いに行くシーンは生きて帰ってこられないのではないかと思わされるもの

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    2021年02月09日
  • ST 警視庁科学特捜班 緑の調査ファイル

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    ネタバレ

    この本は、聴力がとても優れている翠が主人公。自分の中ではクールでどこか冷めている印象だった翠だが、その印象が少しだけ変わった感じがした。

    相変わらず青山の言葉一つ一つには意味がありそうだし、やっぱり青山の理論的な言葉は理路整然としていて気持ちがよい。

    読みやすかった。

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    2021年01月30日
  • 神南署安積班

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    安積班シリーズ初の短編集。

    1話1話がコンパクトに纏っていて、
    読みやすく、かつ、面白いです。

    中盤の作品から、湾岸署復活の話が真実味を帯びてきます。
    次作から、舞台が変わるとみられ
    楽しみ倍増です。

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    2021年01月26日