今野敏のレビュー一覧

  • マル暴総監

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    まさかの設定ですね。
    楽しく読ましてもらいました。
    任侠シリーズと共に続けて欲しいです。
    甘糟の困惑が面白いですね。

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    2021年01月25日
  • 廉恥 警視庁強行犯係・樋口顕

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    ネタバレ

    シリーズ第四弾。樋口シリーズも安定したおもしろさを誇るものの、本作は若干樋口らしくないシーンがありましたね。捜査の初動段階で氏家からもたらされた被害者が痴漢被害を届け出ていたことに対する反応、また第一の被疑者である樫田への態度など、いつもの樋口なら持前の洞察力で正しい答えにたどり着くところが、ちょっと遠回りしていたように思います。その分を小泉刑事指導官がフォローするという構図で、最終的には事なきを得ますが、なんだか、樋口が”並み”の刑事になってしまったかのような印象でちょっと戸惑いますね。

    事件のほうはといえば女性殺害事件とその周囲に浮かぶ複数の容疑者がいずれも被害者から痴漢やストーカーで訴

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    2021年01月25日
  • ST 警視庁科学特捜班 黄の調査ファイル

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    1人1人に焦点があてられたシリーズ。今回は山吹が主人公。実際に現場におられたら異質な存在であるとは思ったりもするが、過去を明らかにしていくと山吹の意外な素顔が明らかになる。
    僧侶の観点から事件をみるというのも面白かった。

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    2021年01月24日
  • アンカー(スクープシリーズ)

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    単発だと思って読んでたら語り口に違和感を覚えて、解説をのぞいたらまさかのシリーズ4作目だったことが発覚。裏表紙のあらすじにも書いてあった……。警察側と記者側、それぞれの描写が少なくなってしまったのはちょっと物足りなかったけど、人間関係がおもしろいので1〜3作目も読みたい。

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    2021年01月19日
  • 真贋

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    ネタバレ

    シリーズ三作目、曜変天目を巡る事件。世界に3つしかないとされる焼き物で、この1年で読んだ物語のなかで今回で3度目の遭遇。貴重な茶碗であるだけに窃盗を扱う本シリーズにはもってこいなのかもしれません。

    で、肝心の事件のほうはといえばキュレータである音川の企みでありながら、逮捕には至らずちょっぴりもやもやが残る結末のようでもあり、音川の機転で悪事を未然に防ぎ、すべてを丸く収めたともいえる結末。

    今回も相棒である秋穂の読みが大きな鍵になっており、萩尾とのコンビにますます磨きがかかりましたね。

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    2021年01月14日
  • 確証

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    萩尾秀一シリーズ第二弾。前作は短編でしたが、本作は本格的な長編で読み応えも十分でした。萩尾の相棒の秋穂も前作より成長したのか、彼女の視点が萩尾を助けるシーンもあり、よきコンビになりつつあつことを感じさせてくれます。

    本シリーズでは捜査三課の視点から他のシリーズで捜査の中心となっていた捜査一課を描写しているところも興味深いところです。主人公である萩尾との対比という観点もあるからでしょうか、一課がちょっぴり悪者的な描写になっているあたりはおもしろい点だなと感じながら読み進めました。

    萩尾の言葉通り、犯人は盗みの”プロ”で、萩尾もまた窃盗捜査のプロ、そのなかにあって相棒の秋穂の存在は単なる紅一点

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    2021年01月14日
  • ST 警視庁科学特捜班 沖ノ島伝説殺人ファイル

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    伝説シリーズ第3弾。沖ノ島といっても日本最南端のほうではなく、福岡県の玄界灘に浮かぶほう。これ、誰かがテレビでこの島の話しをしていて初めてその存在を知ったのですが、令和のこの時代でもそのような”領域”が存在していることが驚きです。

    で、本作はその沖ノ島でおきた事件を巡ってSTの面々が福岡へ出張し捜査にあたる、というストーリー。島の因習もあり、現場である島の上陸ができない、関係者も島でおこったこと=事件に関することをしゃべらない、というちょっぴり四面楚歌的な状況でどのように捜査を進めるのか、ここが本作の読みどころかと思います。

    また伝説シリーズを通じて、やはり青山の活躍が目立ちますね。飄々と

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    2021年01月07日
  • ST 警視庁科学特捜班 桃太郎伝説殺人ファイル

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    伝説シリーズ2作目、今度は桃太郎ということで、誰もが知っているお伽噺かと思いきや、我々の知らないもう一つの桃太郎にまつわる話しが隠れていたことに驚きました。

    前作同様、その桃太郎の裏話的エピソードと事件とのつながりを追いかけるのがちょっと大変ではありますが、為朝伝説よりは理解できました。ラストの青山の姿はちょっとおどろき、こんな一面もあったのですね。

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    2021年01月07日
  • ST プロフェッション 警視庁科学特捜班

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    STシリーズ
    安定の面白さ。
    今回はプロファイリングのプロの青山くんが活躍する話。
    ほかの特殊能力を持つメンバーも相変わらずキャラがたってて面白い。
    次も期待です。

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    2020年12月28日
  • ST 警視庁科学特捜班 赤の調査ファイル

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    このシリーズはどれもそうだが、この作品は特に読みやすかった。
    STシリーズは読み進めていくうちに終わりが大体予想できてしまうけど、他のに比べてこれは少し驚きがあった。
    インフルエンザという身近なことなので、感情移入してしまう…。

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    2020年12月26日
  • 神々の遺品 <新装版>

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    とても興味深く読めた。黒幕の最後は望んでいた展開とは異なっていたがそれもまたよらしからずや。終末が2010〜2020の間にやってくるという記述をみて武漢ウイルスを思わずにはいられなかった。神の正体が数字であり星であるという解釈はあながち間違ってないかもしれない。

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    2020年12月22日
  • ST 警視庁科学特捜班 黒の調査ファイル

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    ST色シリーズでは「赤の調査ファイル」に次ぎ出来栄えだと思います。黒崎を中心に据えた作品としては「黒いモスクワ」につづく2作目ということになりますね。

    STが追う謎の失火事件と並行して、茂太や一平たちが振り込め詐欺師に一泡吹かせようとする企みが進行しますが、なにせ彼らが素人だけに「ほんとうにうまく行くのだろうか、殺されたりしないだろうか」と、読んでるほうがハラハラドキドキさせられます。また彼らの素人っぷりが物語にある種のコミカルさをもたらしており、読みやすさに一役買っていると思います。

    失火事件のほうはといえば、極めてST向きの事案であり、希少な科学的事象によるものであることが判明します。

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    2020年12月18日
  • 任侠病院

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    ネタバレ

    任侠シリーズ第3弾。
    昔ながらの義理と人情、地域住民との融和を大事にするヤクザの阿岐本組。お人好しの組長が今回引き受けたのは病院。

    出版社も学校も異例の組合せだったけど、病院というのはまたさらに面白い組合せ!
    しかも今回は周辺で起きるトラブルが、一部の地域住民による暴力団追放運動、他のヤクザ・耶麻島組からの妨害行為と、前作よりもリアルなヤクザっぽさ。

    ナンバー2の日村さんが好きだけど、阿岐本組長の器の大きさと、常に本質と未来を見抜く鋭さにますます感心して、こんな上司がいたら付いていきたくなるなと思った。
    妨害行為でホームレスたちが病院に送り込まれ、病院がてんやわんやしたときには医者や看護師

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    2020年12月18日
  • ST 警視庁科学特捜班 緑の調査ファイル

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    色シリーズ第四弾。本作は翠が主役。とはいえ、色シリーズ全般にいえることですが、やはり青山の推理なしでは事件の真相にはいきつかないですね。ST5人の中では唯一、青山だけが心理学の専門=生身の人間を相手にする分野を手掛けていることが影響しているのでしょう。

    本作でもバイオリンや密室に隠されたトリックを見抜くのに青山の推理は欠かせませんでしたね。一方の翠はというと、持ち前の聴力をいかして事件の真相に迫ろうとします。事件の関係者として登場する指揮者・辛島は翠と同じ能力の持ち主であり、特殊な能力をもった二人の対峙は見どころの一つかなと思います。

    また菊川警部補と青山がクラシックを通じて意気投合するシ

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    2020年12月17日
  • ST 警視庁科学特捜班 黄の調査ファイル

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    山吹才蔵を主役にすえた色シリーズ第三弾。僧侶である山吹が主役だけあって、被疑者と座禅で向き合うシーンではお寺の静謐さが伝わってきます。

    犯人である町田が起こした殺人はちょっとした疑心暗鬼が生み出したもので、なんとも物悲しい事件といえるでしょう。すべての真相が明らかになったときに町田に対してかけた山吹の言葉は彼らしさに溢れていましたね。

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    2020年12月17日
  • ST 警視庁科学特捜班 青の調査ファイル

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    STシリーズ4作目。この作品以降「色」シリーズとなりSTメンバーの一人ひとりにスポットをあてた作品がつづくようです。1作目はタイトルの通り”青”山をメインにすえた物語。

    とはいえSTのほかの4人の活躍も十分描かれており、思いのほか青山が前面に出ている感はなかったかなと感じました。やはりSTは5人の力が発揮・結集されてこそなのだなと思います。この点は前作「黒いモスクワ」で黒崎がSTを抜けるかもしれない、という話しが交わされた場面で百合根がいった「この5人だからこそのST」というセリフそのままかもしれません。

    それにしても作品から感じる青山の風貌はどことなくスクープシリーズの布施を彷彿とさせま

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    2020年12月08日
  • 蓬莱 新装版

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    大変面白く読めました スーファミのゲームを中心に展開される このシリーズはTVより本のほうが 楽しめる

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    2020年12月04日
  • ST 警視庁科学特捜班 黒いモスクワ

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    STシリーズ3作目。なんとなく今までのものよりまとまりがあるというか、テンポもよいなと感じました。ちょうど300ページ程度ですし、舞台が海外へ移ったり、途中でSTの面々が合流してきたり、美作竹上流の話しが織り込まれていたりと、小気味よい場面転換があったおかげで前の2作にくらべ読みやすかった印象です。

    そして今回は珍しく百合根が事件の真相を解明する役を担うという、これも前作からの流れとはちょっと毛色が違う展開で楽しめました。

    3作目になり著者としてもだんだんとシリーズとしてのテンポや作風がより確立してきたのかしら、そんな風にも見えました。4作目からは色シリーズでST一人ひとりにスポットをあて

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    2020年12月03日
  • ST 警視庁科学特捜班 緑の調査ファイル

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    翠が主役? と思わせるほど青山が目立っていた。本書は著者の音楽に対する造詣の深さを見せつける作品でもあった。菊川警部補がクラシック音楽好きという設定も意外(笑)。STの誰もが孤高の人なのだが、違う音の世界に住む翠の孤独を再認識させる筆致。最後に菊川と腕を組んでおでん屋へ向かう姿に、翠の安住の場所がSTであることが窺えた。

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    2020年11月29日
  • サーベル警視庁

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    ネタバレ

    連続殺人事件の犯人を追う中で出てくる小泉八雲に夏目漱石、そして斎藤一の存在に胸躍る作品。藤田翁の存在が格好良すぎた…借りたサーベルで犯人のレイピアと対峙する戦闘シーンは勿論、動乱の時代を生き抜いた貫禄が周囲の反応で表現されていてゾクッとする。

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    2020年11月29日