今野敏のレビュー一覧
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竜崎シリーズ。
本書は11になってるけど、スピンオフとかを含めたら、もう何作目なのか、もはや分からない。
鎌倉で起きた地元の政治家宅の放火事件。
火事自体は小火だったものの、相手が大物政治家と言うことで、何故か竜崎が捜査本部の鎌倉署に出向く。
防犯カメラはなかったものの、YouTuberなどの発信した画像から、一人の人物の不審な行動に警察は目をつけるが、その人物が翌日あっさり他殺されてしまう。
これで、物語が大きく動くのか?と思いきや、同じところをウロウロしてる感じ。
殺人事件の捜査より、政治家親子の対応に追われてる印象が強く、そこに本部の刑事部長は必要か??と思わずツッコミたくなった。
他のシリーズに比べ、竜崎の飄々とした感じや悩みのない感じは面白いが、今作は事件の内容と竜崎の存在のアンバランスさを感じてしまった。
事件の内容も動機も解決に至るところも、かなり手抜き感がありすぎ。 -
Posted by ブクログ
『隠蔽捜査』シリーズ第13弾。
人気作家・北上輝記が小田原の自宅近辺で誘拐された。犯人からの要求もなく、時間だけがすぎていく…そんな中、北上の友人、ミステリ作家・梅林賢が捜査への協力を申し出てくる。神奈川県警刑事部長・竜崎は、梅林の知見を尊重し、助言を聞くことに…
一方、家庭では邦彦が留学先のポーランドから帰国し、東大を中退したいと…
人気作家・北上輝記を誘拐しながら、犯人からの要求がない…
何が実態のない事件のような…
たがらなのか、ふわふわとした感じで話が進んでいく。緊迫感が伝わってこない…
竜崎にも何か緊迫感を感じない…
いつもの『隠蔽捜査』っぽくない…
なんとなく、途中から見えてくる結末。
竜崎は小説を読まない。
だから、北上輝記も梅林賢も知らない。
驚きといえば驚きだが、納得でもある。
なんとなく竜崎が小説を読まなかった理由がわかるような気がする。小説を読んでも知識の積み上げにはならないからか…
原理原則にこだわる竜崎からすれば、小説を読むなら、ノンフィクションを、ということか。
竜崎は作家・梅林賢までも手なづけてしまったようだ。
『隠蔽捜査』シリーズは、まだまだ続くようだ。
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初刊から愛読しているこのシリーズの魅力は、何と言っても、竜崎の「原理原則」を貫いて生きる姿にある。特に初期の作品は何度も読み返しており、実生活で判断に迷ったときには、必ずこの言葉に立ち返るほど、私にとって大切な教訓となっている。
通算13作目となる本作も、抜群のテンポの良さで一気に読み終えた。ストーリーの結末はある程度見えていたものの、今回新鮮に感じたのは、竜崎の発言や行動に、これまでにない柔軟さや人間味が垣間見えたことだ。
彼の「原理原則」は、決して形骸化したルールではない。時代や状況の変化に応じて、しなやかに進化していると感じた。ブレない芯を持ちつつ、柔軟さを身につけた竜崎が、これからどのようなドラマを見せてくれるのか。今から次作が楽しみでならない。 -
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ネタバレミステリーを期待して読むと大失敗!
捜査という単語はあるものの
がっつり人間ドラマが主軸。
序盤は主人公の竜崎が好きになれず
なかなかページをめくる手が進まなかった。
考え方が嫌いとういわけではないけど
しつこいというか何というか…
ストーリーも遅々として進まない;
会話、移動、会話、移動…
どの小説もこの繰り返しだとは思うけど
より強く感じた。
犯人は現職の警察官。
しかも連続殺人。
これだけのテーマなのに、
犯人だった警察官の人間性は全く描かない。
少年犯罪の量刑の軽さ、遺族の無念さ、
そういったものも描かず、
徹底して官僚の人間ドラマに終始する。
この一点は良くも悪くも…かな?
良かったのは、竜崎の奥さん。
妻の冴子が潔い!
作中で唯一好きになれたキャラクター。
夫を変人と言いつつ、馬鹿にしない。
家族のために終始する。
じゃあ昔ながらの奉仕系主婦かと思いきや
そんな様子もない。
主婦をなめないでね
なんて台詞も冴子だから良い!
この後に続く
さっぱりした妻の性格に、
これまで何度も救われたことがある。
という独白はこの本自体に通じる気がする。
竜崎の左遷だって
あら、署長? 昔に戻ったみたいね
っていう冴子な台詞で
考えようによっては良いかも…
なんて、竜崎がポジ変換されていく。
すっきりハッピーエンドといえば
ハッピーエンドなのかな?という感じ。
竜崎は左遷されちゃうけど、
これから、おもしろくなりそうじゃないか。
という一文で終わるのは良かった。
この一文になったのは冴子の影響が大きい気がする。 -
Posted by ブクログ
アンソロジー作品『戸惑いの捜査線 警察小説アンソロジー』を読みました。
警察小説ばかりを収録したアンソロジー作品です。
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今を時めく警察小説の書き手が紡ぐ、傑作短篇集第2弾!
入れ墨の男とのトラブルが呼ぶ悲劇、若き警官が追う連続窃盗犯、動機のつかめない放火魔、30年前に解決したはずの事件に自首してきた男、突然駐在所勤務を希望した警官の真意、若き警視が挑む滅多刺し死体遺棄事件、スパイ容疑のかかったロシア人武官の追跡。人気作家7名が、それぞれに趣向を凝らした珠玉の警察ミステリー。
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2024年(令和6年)に刊行された作品です。
■弁解すれば 佐々木譲
■青い背広で 乃南アサ
■刑事ヤギノメ 松嶋智左
■三十年目の自首 大山誠一郎
■噛みついた沼 長岡弘樹
■ルームシェア警視の事件簿 櫛木理宇
■ケースオフィサー 今野敏
作家7名がそれぞれに趣向を凝らした珠玉の警察小説短編のアンソロジーです……人気シリーズのスピンオフから、最新書下ろし新作まで、警察小説の面白さがギュギュっと1冊に詰まっております、、、
療養明けの刑事、新人警官、公安警察……それぞれの警察官たちが、戸惑いながらも事件解決へと奔走していく姿は必見です。
バリエーション豊かな警察小説が収録されており飽きずに読めました……そんな中で特に印象的だったのは、
急性膵炎で長期入院していた巡査部長・弓木瞳が凶悪犯担当の刑事課一係に復職……一見弱々しい風貌の瞳だが、実は優れた観察眼から「ヤギノメ」という異名をもって市民の生活を脅かす連続放火を解決に導く松嶋智左の刑事ヤギノメ・シリーズの『刑事ヤギノメ』、
既に時効となっている30年前の殺人事件の犯人が自首……しかし、彼には当時鉄壁のアリバイがあった! 犯人が自首しようとした理由の意外性が愉しめる大山誠一郎の赤い博物館シリーズの『三十年目の自首』、
留置場管理課の巡査長である夫・雄吾が、山間部の滝場駐在所へ異動……夫は閑静な土地での生活にすぐ馴染み、休日は沼でボートに乗り釣りをして過ごしていたが、ある日、ボートから沼に落ちて溺死しそうになる! ベテラン交番相談員・百目鬼巴(どうめき ともえ)が関わる、異色の設定とカミツキガメの活躍?が印象的な長岡弘樹の百目鬼シリーズの『噛みついた沼』、
の3篇ですね……大山誠一郎の赤い博物館シリーズ以外は未読なので、他のシリーズ作品を読んでみたいですね。