山崎豊子のレビュー一覧

  • 女の勲章(上)

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    大阪船場に生まれ若くして両親を失った大庭式子は、三人の若い弟子たちと甲子園に聖和服飾学院の新校舎を建設する。一方、学院に出入りし、さまざまな場面で式子をサポートする八代銀四郎は、東京の名門大学を卒業し、一流会社に就職しながら、一年でサラリーマンに見切りをつけた経歴の持ち主。銀四郎の商才にたけた巧の手腕で、式子は虚飾のファッション界の階段を昇っていく。

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    2009年10月04日
  • 暖簾

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    ページ数も少なかったので比較的早くに読み終えた。
    まあ安定の面白さだけど、チョット物足りないのは、目を閉じたら思い浮かべられる様な背景を描写出来るページ数か。
    大阪人の商売への執着、熱意は凄まじく、暖簾はある意味命を懸けるに値するものだったのだと言うことが分かった。
    繊維問屋の街として栄え、大阪弁発祥の地である船場という土地柄もあったのだろうね。

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    2024年05月20日
  • 大地の子(二)

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    悲惨な境遇から残留孤児の主人公・陸一心が抜け出し、国家プロジェクトに関わっていくようになります。鄧小平や華国鋒といった実在の人物をモデルとしたキャラクター登場し、中国現代史の勉強になります。

    中国共産党政権は今も存続しているわけですから、現在の中国を理解する上でもとても良い小説だと思います。

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    2024年05月12日
  • 花紋

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    なんて悲しく、そして気高い生涯なんでしょう‥。美貌と、才能と、大地主の長女としてのあふれるほどの富を持ちながら、突如 早逝されたと記され、歌壇から消息を絶った歌人・小室みやじ。しかし彼女は生きていたのです。その謎をゆっくりと紐解くように、彼女に54年間付き添った老婢のよしが語り始めます。

    大正時代の美しい 尊敬語、謙譲語で語られる文章は、現代の私たちには 読みづらいと感じるかもしれませんが、それこそがミステリアスで残酷な運命をたどった 小室みやじをよく表現していると思います。

    このお話にはモデルがいると噂され、ネットでもこの人では?と名指されていて、あとがきでは作者はきっぱりと否定していま

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    2024年04月20日
  • 白い巨塔(二)

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    2巻もあっという間に読んでしまいましたが、今後の展開を考えるとこれから先に進むのがややつらくなってきました。それでもたぶん、読んでしまうと思います。凄い小説に手を出してしまいました。

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    2024年04月10日
  • 約束の海

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    海上自衛隊の潜水艦と釣り船が衝突。若き士官を襲う過酷な試練。
    その父は昭和16年、真珠湾に出撃して-。
    時代に翻弄され、時代に抗う、父子100年の物語が、いま始まる。

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    2024年04月10日
  • 白い巨塔(一)

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    家族からの勧めで読み始めました。
    内容をほとんど知らず、なんとなく医療の話かと思っていたら、教授選!なんて煩わしい世界なんだとうんざりしましたが、その反面、皆が画策している様子は確かに面白い…とりあえず1巻だけ、と思いましたが早く続きが読みたいです。

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    2024年04月08日
  • 沈まぬ太陽(三) -御巣鷹山篇-

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    以下、背表紙の文言。
    ついに「その日」はおとずれた。航空史上最大のジャンボ機墜落事故 犠牲者520名
    遺族係となった恩地が直面する想像を絶する悲劇

     今回の内容は読んでいて、すこしキツかった。損壊遺体の描写が多く、ホラー映画を見ている感じがした。
     墜落直後に捜索にあたる人達が目にする御巣鷹山に広がる、おびただしい数の損壊遺体の数々。はげしく死臭漂う現場。
     バラバラに成った遺体の一部を少しでも多く集めようと、たくさんの棺を開ける遺族。一度では気がすまず、何度も遺体収容所を訪れる遺族。
     堂本社長は遺族の家を訪ねるが、罵倒され、水をかけられたり、墓前で土下座をさせられたりする。
     1・2巻に

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    2024年03月24日
  • 大地の子(三)

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    ネタバレ

    日中合作の製鉄所建設に携わる主人公。
    3巻では、中国の政変で事業が一時中止にまで追い込まれる経緯、中国の杜撰な管理体制、首都北京と農村の格差などが丁寧に描かれている。

    本作では、ようやく主人公と妹が再会を果たすが、妹の運命は予想していたより過酷なものだった。一巻で、貧しい女性が法の合間を掻い潜って売春をしているエピソードがあったから、てっきり妹の伏線かと予想していたが、妹が歩んだ人生はむしろそれよりも過酷であった。

    やっと巡り会えた2人だが、あまりの運命の違いから妹は主人公の負担になりつつある。
    ようやく入党を果たしたのに、妹のことが原因でとんでもない問題になるのではないかと予想。

    そし

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    2024年03月08日
  • 白い巨塔(四)

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    1巻から3巻まで息をつかせないスケールで物語が進んでいましたが、この4巻ではちょっと息切れなのかな?裁判の準備と里見医師と癌患者のストーリーと佐々木商店の下り坂の描写がメインで、面白みという面ではやや小ぶりに感じた。また、財前教授もやや疲れ気味で、それまでの昼夜の大活躍振りは見られません。ちょっと残念。
    でも、そう感じるのは、逆に考えると財前教授のキャラクターを好きになっているということだと。やはり、すごい小説。

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    2024年02月15日
  • 白い巨塔 4巻

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    分厚いのはいいがかなり駆け足になっていて、元を知らずに読むのはちときついかも。
    ここが山場なのにもったいない。
    もっと丁寧にやれば数度のドラマ化よりこの漫画が決定打になれたろうに。

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    2024年02月15日
  • 白い巨塔 5巻(完)

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    ほんと惜しい。
    時間さえ巻数さえもっとあればな。

    しかし手術後に抗癌剤やるかな。
    そこはちょっと気になった。

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    2024年02月15日
  • 白い巨塔 3巻

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    1、2巻の頃と違って駆け引きの側面が強くなってきた。
    この辺原作より細かくわかりやすく描写されていて、なるほどそういう権謀術数だったのかとやっとわかったところもあった。
    面白くなってきたかも。

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    2024年02月14日
  • 大地の子(一)

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    ネタバレ

    山崎豊子先生の戦争シリーズ。
    不毛地帯は、日本とソ連。二つの祖国は日本とアメリカ。本作は日本と中国が舞台。

    毎回そうだが、本作でも主人公の置かれた境遇はかなり過酷なもの。
    冤罪で労改送りになり、謂れのないリンチや暴力、過酷な労働はシベリア拘留を彷彿とさせる。

    一巻では、戦争孤児の主人公が小学校教師の父に拾われて養子となり、大学進学、就職、労改送りになったところまでが描かれている。
    歴史背景は、日本の敗戦、中国において共産党が国民党に勝利し、中華人民共和国を建国。
    毛沢東の大躍進政策、失敗、そして文化大革命までの話。

    この後、中国と日本を取り巻く環境は大きく変わるが、そこに主人公がどう関わ

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    2024年02月12日
  • 大地の子(二)

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    ネタバレ

    スパイ容疑で労改送りになった主人公だったが、解放軍に所属している親友と養父の尽力により冤罪が晴れて釈放される。
    北京駅での養父との再会シーンは涙なしには読めない。

    毛沢東の死去により文化大革命は終焉し、中国の歴史も大きく変わろうとしている。
    もとの就労先に戻った主人公は、日本人であること、日本語が話せることから、異例の大出世をして、日中共同の製鉄事業に携わることになる。

    そして、この事業によって、生き別れになっていた日本人の実父との再会も果たす。
    しかし、お互いにその正体を知らないまま物語は進んでいく。

    お互いに親子であることはいつ判明するのか、そして生死不明の妹と再会することはできるの

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    2024年02月12日
  • 不毛地帯 第四巻

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    『不毛地帯』第4巻

    妻・佳子を不慮の事故で失い、単身、アメリカへ行き、アメリカ近畿商事の社長となった、壱岐正。

    アメリカ自動車メーカー・フォークと千代田自動車との提携に奔走するが…
    副社長・里井により、担当を外される…

    資源に乏しい日本の先々を考え、原油を確保する道を探していた…

    フォークと千代田との提携は、東京商事・鮫島の暗躍によって…

    副社長・里井の壱岐への嫉妬はみっともない。
    壱岐にまかせておけば…
    自らの功としようとするばかりに、壱岐の意見を聞き入れなかったために。
    昭和の会社とはこんなものなんだろうか⁇

    息子・誠の壱岐への態度は受け入れられない。
    シベリア抑留中のことも、

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    2024年02月10日
  • 白い巨塔(二)

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    全5巻シリーズの2巻目。
    財前がいよいよ傲慢さを全開出し、里見助教授との対比も面白い。
    このシリーズも一気読みしそうです。

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    2024年02月08日
  • 不毛地帯 第三巻

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    『不毛地帯第3巻』

    近畿商事入社後、異例の昇進で、常務取締役業務本部長となった壱岐正。

    近畿商事の重工業化路線を推し進めようと、脱繊維化を推進しようとするが、嫉妬から反発を受ける…

    そんな中、アメリカ・ビッグスリーの自動車メーカー・フォークは日本市場への参入のため、日系自動車メーカーとの提携を模索する。

    フォーク・千代田自動車の提携を推進しようとする壱岐。
    千代田自動車と富国自動車との国内メーカー同士の提携を推進しようとする副社長・里井。
    社内抗争へと…
    そんな壱岐を憂いながら佳子は…

    2年後、アメリカ近畿商事社長となった壱岐は極秘裏に、2年前に立ち消えとなった千代田自動車とフォーク

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    2024年02月04日
  • 女系家族(上)

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    なんと人の欲望の際限のなさ、嫉妬の醜悪さだろう。妾の家に上がり込んでの所業の描写は鳥肌が立つくらいの凄惨な場面だった。

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    2024年02月04日
  • 不毛地帯 第二巻

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    『不毛地帯第2巻』

    元陸軍大本営参謀のキャリアと人脈を見込まれた壱岐。
    防衛庁の次期戦闘機選定をめぐる商戦に巻き込まれていく…
    近畿商事を勝利に導く手腕を発揮するが…
    一方で親友・川又を失うことになる…
    やるせない…

    そして、異例のスピードで常務へと昇進した壱岐。
    イスラエル対アラブ連合の中東戦争へ。
    現代はイスラエルのガザ侵攻。
    ずっと火種を抱えている中東。
    その根深さに驚かされる…

    『今度は少しは、お国のためにお役に立ったのか』…
    谷川の言葉に考えさせられる壱岐。
    商社マンとして生きる壱岐にどんな未来が待っているのか…

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    2024年02月02日