山崎豊子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ全編通しての感想。
こんな面白い小説が1965-1969年に完成していたなんて!
里見が財前のことを「可哀想な奴」と表現していたけど、本当にその通りだと思う。
財前は周囲の期待に応えようと必死だったんだ。
最初はお母さんの期待や助けになりたいという思いが、だんだん周りの金と権力に溺れたタヌキ親父たちにいいように使われて…。
途中、「はやく失脚しろ」などと思ってしまったけど、財前はただ必死だっただけなんだと思うとやるせなくなった。
大河内教授への封書は、最期に財前自身が本当に願ったことだったのかな。そうと思いたい。
里見は、善人・ヒーローに見えるけど危うい人だと思った。
行いを否定するものではないけど、山田うめ個人に肩入れしすぎでは?と。
現実問題全ての患者にあそこまで支援出来ないのだから、それに責任を感じると心が壊れてしまいそう。
最後に気になったのはケイ子。
奥さんより愛されてると自負してる節があるけど、多分葬式には出られないし、マンションとか生活費とかどうなるんだ?
ケイ子なら逞しく生きて行くのかなあ。
こんな面白い小説を今まで知らないで生きてたなんて、読んで本当に良かった! -
Posted by ブクログ
ネタバレ85/100
当時の中国の現状とフィクションがあまりに綺麗に描写されている。なかなかここまでリアルに切り込んでるものはないと思う。
親子との絆が、陸一心として松本として、自身のアイデンティティに悩まされながらも、結局大地に根を張り巡らせ生きてきた中国としての誇りを忘れずに過ごしていくことへの並々ならぬ覚悟を示して終わっていた。
労会に送られどんなに辛い目に遭わされていたとしても自分の家族を痛めつけた国であっても、それ以上に感じ取るものがあったのだろう。
何より陸徳志があまりにできた人間すぎると言うのもありそう。
自分の知見を広げると言う意味でもタメになる本でもあった。 -
Posted by ブクログ
一族の衰退の暗示まで丁寧に描かれていて、『華麗なる一族』全体を通して“盛者必衰”がテーマだったのだと強く感じました。登場人物の多くが報われない結末を迎える中で、二子がヨシヒコと結ばれたことだけが、わずかな救いになっています。
また、物語の背景として物価高騰に悩む描写があり、現在の経済状況と重なる部分があることにも気づかされました。半世紀以上前の作品でありながら、今の時代にも通じるリアリティがあるのは、山崎豊子の筆の力だと思います。
こうして読み終えると、華やかな一族の姿もその裏に潜む影も、すべてが心に残る余韻となり、まさに“時代を超える作品”だと感じさせられます -
Posted by ブクログ
今まさに中国様の虐めにあっている日本君ですが、とりえあずはこれでオーバーツーリズムが多少なりとも改善されるようなら心置きなく京都に遊びにいけるのでいい事ばかりじゃないですか。それとは別に先日底だと思って買った資生堂株が、ど真ん中の中国銘柄の為に更に底を掘り続け、地球の裏側まで突き抜けそうな勢いで、おい、今度は俺を虐める気かと今泣きながらキーボードを連打しております。涙で画面が良く見えねえなー、ああ、そうです、老眼ですよ。はい、皆様いかがお過ごしでしょうか。
文化大革命から始まり、鄧小平の時代が舞台ですが、かの国の根本的な考え方は今でも何も変わってないと実感しますね。中国は戦後賠償を小日本鬼子から受け取らなかったから小日本鬼子には何をしてもいいだと、小日本鬼子偉そうにするんじゃねーと、今回のアレもそんな感じでしょう。申し訳ございません。
いやー、泣きましたよ、これ。戦争孤児として生き抜いた兄妹の再会、その妹の過酷な人生、娘2人のパパとしては現実にこれに近い事があったとだと思うと読んでいて辛いってもんじゃないですわ。兄は兄で小日本鬼子の血を引くものとして文化大革命で冤罪を着せれられ、それが終わるとまた別件で貶められ・・・・涙腺が緩すぎる私にとってはバスタオル必須案件でした。くそ、あいつらめ。
筆者曰く『日本の現在の繁栄は戦争孤児の上に成り立っているものである事を知ってほしい。』と。まさにこれを読んで痛感しました。
今でこそ読むべき名作。