山崎豊子のレビュー一覧

  • 約束の海

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    三部作構想で、残念ながら作者逝去により第一部で未完の作品。三部作完成していたら間違いなく戦後の日本という国を改めて考えさせられる大作になっていたに違いない。何に正義を置いて自衛隊の存在意義を捉えながら職務を遂行するのか、花巻の答えを最後まで追いかけたかったです。

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    2024年12月14日
  • 仮装集団

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    山崎豊子さんの本はとても長いので今まで手が出なかったのですが、このくらいの長さなら大丈夫かな?と購入しました。
    戦後民衆というか労働者のために安い値段で音楽を楽しんでもらおうということで作られた大阪勤音。
    規模が大きくなるにつれて政治や思想の色が濃くなっていく。
    プランナーの流郷はそんな中でどう進んでいくのか?
    時間はかかりましたが読み応え充分でした。

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    2024年12月04日
  • 暖簾

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    作家、山崎豊子の原点とも言うべき一冊。
    超有名作を読むのもよいけれど、山崎豊子を知るにはまず手に取った方が良い一冊では?と感じた。
    取材魂ここにあり。

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    2024年11月18日
  • 華麗なる一族(中)

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    オーディブルにて。
    この作品で山崎豊子さんの著書を初めて読んだ。私の知っている池井戸潤の「半沢直樹」は元を辿ればこの作品だったのか?と思うほど、銀行を舞台とした融資・合併のビジネス展開が面白い。
    それにしても鉄平が気の毒で気の毒で…!何も後ろ暗いことのない良いやつなのに、なぜこんなにも不幸が降りかかったり嫌がらせされたりしなくてはいけないのか。下巻で巻き返してくれることを願う。

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    2024年11月14日
  • 大地の子(三)

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    ネタバレ

    1.2.3と読んでいますがだんだん話が理解できて読み進めるペースが上がります、
    まだ3まできても、こんなに顔を合わせてる松本父とルーさんが親子だと気付かないのが、2人が会うたびハラハラしてしまいます。
    とはいえ、あつこと再会ができ、その再会をきっかけに犬の名前や母の名前が思い出せたこと、次の父探しのきっかけになったようで良かったです。
    何よりこれが事実に基づく話だということに戦争の歴史と惨さを感じます。

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    2024年11月07日
  • 大地の子(二)

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    ネタバレ

    ルーイーシンがようやく中国人として確立して成功していくのと裏腹に、父松本耕次とのすれ違いにドキドキハラハラしました。こんなに一緒に仕事して、会ってるのにこうも気づかないものなのか、ルーイーシンがどんな思いで中国人として必至に生きてきたのか良くも悪くもそれが父との出会いの際に消えてしまっていることに切なさと苦しさを感じました。

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    2024年11月01日
  • 不毛地帯 第二巻

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    1962-1967頃の話。壱岐はすっかり商社マン。二次防戦闘機商戦、第三次中東戦争。ドロドロ政治。ライバル鮫島はいい味。

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    2024年10月30日
  • 白い巨塔(四)

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    これまで、選挙、裁判とひとつの時間の中にひとつしかテーマを置いてこなかった。しかし、ここからはこのふたつのテーマを同時に展開にしていく。

    それまでもなかなか重く複雑だったが、これまでの内容でそのふたつのテーマの事前理解が進んでいた事と、それでもなお丁寧で飛ばさない物語展開のお陰で混乱なく読み進められた。

    医局に限らない権力社会の嫌な面も増してきており、それを象徴するような主人公への読者の嫌悪も上手く醸成できていると感じた。

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    2024年10月23日
  • 白い巨塔(三)

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    1度掴めた栄誉を守れるのか。

    教授という世界から見てもまだ広がっている権力社会。誰が誰にどうやって口説いていくのか、本来医療があるべき姿とは遠くに置かれているこの社会のドロドロ感がおもしろかった。私の会社にも言えそうだなーと感ずる。

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    2024年10月23日
  • 華麗なる一族(上)

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    中井貴一さん主演で2021年にドラマ化されました。業界ランク第10位の阪神銀行顕取、万俵大介が上位銀行への吸収合併を阻止するために小が大を喰う企みを画策します。登場人物の言葉遣いから格式の高さが表現されています。(すー)

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    2024年10月22日
  • 不毛地帯 第四巻

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    壱岐さん、いつの間にこんな人脈が?というのが続き、ブラックな側面も書き切ってくれるあたりにとても人間味を感じさせる。

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    2024年10月20日
  • 不毛地帯 第二巻

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    第一巻とは全く異なる主人公の姿にまずは感慨深い。目的のためには手段選ばずで、第二の人生を乗り切ろうとする姿に人間のリアリティを実感させられた。

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    2024年10月20日
  • 不毛地帯 第二巻

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    2024.10.19
    商社マンとして、人間の業と向き合う日々。
    しかし、2巻ラストの抑留者の会報発送事務のくだりは、主人公のベースはどこにあるかを感じさせる。

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    2024年10月19日
  • 沈まぬ太陽(一) -アフリカ篇・上-

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    自らの正義を貫くことは本当に難しい。事象に対し、それを正義とする人がいれば当然しない人がいる。正義を貫けば、反対勢力の抵抗・報いを受ける。恩地は家族も巻き込んで不遇にあっても自らの正義を貫いている。私にも同じことができるだろうか。この状況であれば退職一択であっただろう。恩地に退職する選択肢がなかったのは、終身雇用が基本である時代背景もあるだろう。正義とは何かを考えさせられながら、第二巻に入る。

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    2024年09月30日
  • 華麗なる一族(中)

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    ネタバレ

    初山崎豊子。

    ドラマである程度ストーリー知ってたので、控えめレビューで。

    鉄平の株をもうちょい上げてから落としても良かったんではないかと思う。

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    2024年09月30日
  • 白い巨塔(五)

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    財前が病気になるところは、ドラマの印象が強くて、本の方の筋は忘れていた。
    それもあって、なんだか新鮮な気持ちで読めた。

    本人に癌であることを隠して延命治療をしたとして、どういうメリットがある?
    死に対する準備も何もできないではないか。
    ちゃんと伝えられて、その事実を苦しみながらも受け止めたのちにしか、自分の人生や死に対する整理ができないではないか。
    昔の、病気を本人に隠すというおかしな思いやりは、やはりまちがっていると感じた。

    最後はややきれいにし過ぎな感がある。

    加奈子爆弾がさく裂しなかったことについては、実に残念だった。



    2004.3.8
    ドラマと並行して読んだので、多少入り乱

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    2025年04月05日
  • 華麗なる一族(下)

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    『華麗なる一族 下』

    阪神銀行・頭取・万俵大介は、大同銀行・専務・綿貫と両行の合併に向けて、影で動きだす。
    長男・鉄平が専務である阪神特殊鋼を倒産に追いやってでも、『小が大を喰う』合併を成し遂げようと…

    父の計略に嵌り、大同銀行・三雲頭取を辞任に追い込んでしまった、鉄平は…

    自らの目的を達するために、実の息子をも使い、騙すとは。まるで戦国時代のようで。
    が、戦国時代ほど勇ましさ、潔さが感じられない…モヤモヤ感が残る…

    『天下ヲ得ルニハ 一不義ヲ成サズ 一無辜ヲ殺サズ』
    三雲が大介に言ったように。
    永田のように大介を超える悪党がいるわけで。
    大介の寂しい老後が、万俵財閥の落日が、目に浮か

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    2024年09月21日
  • 花のれん

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    浪花女のど根性、商売の才覚と事業欲に溢れる多加の嫁いでから生を終える迄の物語り。
    心根は優しいが生活力がなく、まして事業の才能もない夫吉三郎が外に作った若い女の家で腹上死し、その葬儀に二夫にまみえぬを誓う白い喪服を纏った多加。
    寄席の上客であるどこか夫に似た伊藤に思いを持つも事業を優先する多加。
    一粒種の久男にも母親らしい子育てより事業を優先する多加。
    だが、大阪の大空襲で殆どを失ったが、芸人の借金を片っ端から棒引きし、寄席芸で儲けたからそれで損してもええとうそぶく多加。
    また、思いを寄せた伊藤の自殺の写真をあり得ない高額で記者から買い取った行動に多加の思いが溢れ、多加の人物像に深みを感じまし

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    2024年09月21日
  • 華麗なる一族(上)

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    山崎豊子『華麗なる一族』。
    残っていた山崎豊子作品。ほぼ最後。

    都銀10位の阪神銀行・頭取・万俵大介。
    都市銀行再編の動きがある中で、上位行からの吸収合併を逃れるべく、娘婿・美馬を通じ、他行の状況を探る。
    『小が大を喰う』合併を模索する…

    万俵財閥をさらに強固なものとするため、次男・銀平、次女・二子の閨閥結婚も進めていく…

    一方、グループ会社・阪神特殊鋼・専務・長男・鉄平は高炉建設を計画、融資を阪神銀行に依頼するが、父・大介は…

    昭和40年代前半、高度経済成長期の神戸の街。
    万俵一族をさらに強固なものに動く、大介と妾・相子。
    父・大介と長男・鉄平の関係が…
    鉄平と祖父・敬介…

    万俵一

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    2024年09月14日
  • 白い巨塔(二)

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    おごる気持ちから慎重になれない。
    全てを独断でする者の欠点が上手に描かれている。
    ワンマン、おそろしい。

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    2024年09月01日