新田次郎のレビュー一覧

  • 八甲田山死の彷徨

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    初秋、雨が時折降る曇天、適温の週末に一気読み。それに相応しい1日だった。
    これは、静かに読む環境が必要だった。

    将の器。リーダーは1人ではならぬ。
    生き延びるために必要な準備。準備が結果を決める。
    極限の状態下も、想像力と事前の準備、そのときに向けた対策がものをいう。

    人として見失ってはいけないこと。
    将、リーダー、組織を率いるものとしての資質と行動。人を巻き込み、味方につけるためには、何が必要か。

    読んでて、息苦しい。。

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    2025年09月20日
  • 八甲田山死の彷徨

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    200名近い犠牲者を出した旧帝国陸軍青森部隊の雪中行軍。長らくタブーだった事件に切り込んだ、丁寧な取材に基づく小説。「失敗の本質」などでも散々書かれている、リーダーの資質、準備不足、事なかれ主義、油断、責任放棄など、ダメな組織、ダメなリーダーの特徴みたいなものが随所に現れる。ダメなリーダーのおかげで亡くなるのは下々のものであり、これは現代でも同じ。現在、現地には慰霊塔が立っているのだが、これも階級ごとに造りが異なるという。こういうところからも、学んでいかなければならない。

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    2025年07月28日
  • 劔岳〈点の記〉

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    剱岳登頂を目指した測量官、柴崎芳太郎とその一行の苦難に取り組む姿を描く。大切なものは何なのか、それを知るのは純粋に山を目指す人たちだけだった。初登頂かと思われた山頂で見つけたものにも衝撃を受ける。

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    2025年07月27日
  • 八甲田山死の彷徨

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    会長と社長が好きな本ということで積ん読になっていたこちらをやっと読んだけど、人生で読んだ本ベスト3に入るくらいには面白かった。

    過去にこんな事があったということを全く知らず、自分の知識を増やすことができたのもよかったけれど、敵を知ることや前準備がいかに重要かをこの本を読んで再認識出来て本当に為になった。

    自信を持って人にすすめられる一冊でした。

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    2025年06月29日
  • 劔岳〈点の記〉

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    写真を見ると針の山、という形容が正に当てはまる剱岳の初登頂に成功した測量官の話。
    同じ著者の八甲田山死の彷徨や孤高の人と違い、成功して終わる話なのは後味が良い。
    今でこそTJAR選手が馬場島から一晩で山頂まで登り切るけど、道も装備も無い100年前に登った人たちの叡智、体力、精神力に感服するしかない…

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    2025年06月19日
  • 八甲田山死の彷徨

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    実際に起きた明治の遭難事件を元に作者の新田氏が小説として描いているが、雪山という自然の中での行軍の様子、戦争で死が隣であった軍人たちでも狂ってしまう恐ろしさ、また軍人であるという精神や忍耐論の限界、階級社会の悪いところなどが詰め込まれておりあっという間に読破してしまいました。

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    2025年05月16日
  • 八甲田山死の彷徨

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    リーダーとはなんぞや、のヒントがないかと思って読み始めました。結果として、こんなに最適な本はなかったと思いました。読んだ後人生観が変わる。行動に移せればと思う。準備は大事。劣等感は持ちすぎると毒。
    誰かにアドバイスされるより、過去にあった事件の本を読んだ方が納得できた。

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    2025年05月07日
  • 小説に書けなかった自伝

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    小説を本格的に書き出したのは39歳。それから現在(63歳)までの、個々の作品執筆をめぐる自伝。昼間は藤原寛人として気象庁に勤務し、夜は新田次郎として小説を書く。二足の草鞋。
    小説を書くのがおもしろくてたまらない。それなりにお金も入る。しかし、賞をとるごとに、職場でのまわりの目が気になる。焦燥や苛立ちや怒りも描かれている。でも、実務的な仕事をしていなければ、あのような作品群(とくに山岳や気象の関係する作品)は書けなかった、と私は思う。しかも退職時には、富士山頂に気象レーダーを設置するという大仕事もなしとげた。二足の草鞋というよりは、車の両輪だったのかも。
    文庫版の付録、妻・藤原ていが書いている新

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    2025年05月05日
  • 栄光の岩壁(下)

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    久しぶりにこの本を読んだ。登山家竹井岳彦の執念で、マッターホルンの北壁を吉田広とともに征服した。山の厳しさを乗り越えて、岩壁を登りきった2人に感動した。

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    2025年05月03日
  • アラスカ物語

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    学生時代に読んで面白いと思いました。明治時代にアラスカに密航し、波乱にとんだ人生を歩んだフランク安田という人物を中心に描いたノンフィクションです。有名な人ではないですが、昔の日本人の逞しさを感じました。

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    2025年04月04日
  • 八甲田山死の彷徨

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    遭難した青森第5聯隊と、競わせる為に別の隊・弘前第31聯隊がいた事、第31聯隊は全行程の踏破に成功していた事は知らなかった。
    その二つの隊の生死を分けたものは何だったのか。天候、隊を率いるリーダーのあり方、出自による差別意識など、色んな事が重なってしまったからか。
    急激な天候の変化、前を行く人の姿も見えないくらいの猛吹雪の中、雪・風・闇・寒さ・空腹等と闘いながら行軍を続ける隊員たちの描写の切迫感は、実際にあった出来事というのも相まって凄まじいものがあった。

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    2025年03月28日
  • 八甲田山死の彷徨

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    日露戦争前夜、雪中での行軍を想定した演習で発生した未曾有の大遭難という史実をベースとした作品。
    「Wikipedia三大文学」の一角ということと、大まかなストーリーは知っていたのですが、実際に読んでみて圧倒されました。

    一目で「あっ、この瞬間に歯車が狂ったな」と分かるシーンもあれば、「これ、最終的にどっちのチームが遭難するんだ…?」と感じてしまう不穏な描写が散りばめられており、サスペンス作品としても楽しめると思います。

    また、演習とはいえ軍事行動における「英雄」という偶像についても考えさせられました。
    この演習で生き残った人々のその後や、考え方によっては「本番」と言える日露戦争での結末を知

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    2025年03月02日
  • 八甲田山死の彷徨

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    ネタバレ

    元道民として冬の時期は「雪を舐めるな…」といつも言ってるけど、これを読んだらマジで雪はおっかねえと思った。中盤兵卒達が寒さで幻覚を見たり狂って凍った河に裸で飛び込む描写など文字通り寒気を感じた。自然の厳しさだけではなく、戦時中の階級差、そしてリーダーの在り方としても考えさせられる作品。仲間の屍を乗り越え生きて完踏した聯隊も日露戦争で戦死したというところに非情を感じた。骨太でこの作家のほかの作品を読みたくなった。

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    2025年02月23日
  • 八甲田山死の彷徨

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    岩井圭也さんの「完全なる白銀」を読んだ時
    今年のネンイチニッタは八甲田山死の彷徨を再読に決まりました
    雪山小説の最高峰は、まだ譲れない
    1977年の映画と共に記憶に残る作品です
    弘前歩兵第三十一連隊隊長徳島大尉が高倉健
    青森歩兵第5連隊の神田大尉が北大路欣也
    2隊の対比が物語の主体

    時代は日露戦争前夜(1902年)
    日露が戦争状態となった場合の八甲田山系雪山縦断の可能性の模索
    遭難事故については いろいろなところで語られていますので多くの方がご存知かと思います

    久しぶりに読んで 記憶と違ったところがいくつかありました 
    一つは小説は1971年の書き下ろしで遭難事故より時代がかなり経っていた

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    2025年02月15日
  • 八甲田山死の彷徨

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    ネタバレ

    5連隊の話はYouTubeで見て知っていましたが、31連隊のことはこれを読んで初めて知った。結局雪山に入ってない人達が勝っただ負けただ言ったり、遭難のきっかけを何度も作った人が一番大きな銅像建てられてたり、読み終えたときは渋い顔になってしまった。

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    2025年02月02日
  • 冬山の掟

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    短編集で様々な雪山登山の自然を相手に登る恐さを書いている。読みやすいのはもちろんだが人間のエゴは昔も今も変わらずそして自然に対してちっぽけな存在だと充分分からせる内容だった。
    新田作品は集めているがこの本も何回も読み返したい作品で手元にないのが惜しい。

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    2024年12月13日
  • 槍ヶ岳開山

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    山岳小説であり歴史小説だった。
    当時の登山装備で厨子と仏像を持って槍に上がるというのは、考えられないことだ。念仏行者について深く考えさせられた。
    徳念は最後の最後にちょっと残念。

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    2024年11月02日
  • 孤高の人(上)

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    ネタバレ

    ずっと、自分と山と向き合い続ける加藤文太郎の生き様が好きです。
    孤高とはいうものの、孤独であり不器用なのですが、そこが魅力でもあります。
    だから、誰かと共にあろうとするとき、彼には悲しい出来事が決まって起きてしまう。
    唯一、伴侶が出来て、子どもを授かった時に、山から距離を置いたあのときが、彼にとって誰かと幸せを共有できた時間で、それがとても尊いものに感じました。

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    2024年10月20日
  • 富士山頂

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    読み応えたっぷり楽しめた。

    三部からなる。
    富士山への気象観測レーダー建設着信前の気象庁での話、建設途中での出来事、完成後の諸問題などとわかれる。
    現場は山岳だが、内容は国家予算による一大プロジェクトを成し遂げた省庁でのお仕事ドラマだろうか。

    仕事を受けたくでドロドロした対立関係になる会社は分割発注なのかシングルなのかで建設期間も限られた中での指示系統をも鑑みた、統括のとても難しい中での人間ドラマ。

    現場監督のことば、建設に関わった者の名をプレートで残すことで、この仕事の真意は人の数、技術、金、ではなく人の気持ちだ、という最後は人、その人を奮い立たす誠意と覚悟。

    完成を祝う乾杯の席でも

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    2024年10月20日
  • 劔岳〈点の記〉

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    ネタバレ

    唐松岳→白馬岳を縦走した際に読み始めた。
    山岳小説自体初めてだったが、自分も共に登山しているような気持ちになり、とても良い読書体験だった。
    仕事として男として劒岳登頂を完遂させようとする芳太郎さん始めとするメンバーの熱さに、自分の気持ちも熱くなるような思いがした。
    いつかは劒岳の三角点をこの目で観るために登頂したい。

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    2024年09月26日