新田次郎のレビュー一覧
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1902年、青森県十和田市で起きた世界最悪の山岳事故、当時の陸軍雪中行軍を描いた事実に基づいたフィクション。今では道路が通る峠道だけど、当時まだ道のない、ましてやヒートテックも無い時代の話しだから、当時の惨状が痛ましい。Posted by ブクログ
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無鉄砲な雪山の行軍演習で、寒さ地獄に襲われるほんとにおそろしいお話。
でも現代社会でもいまだに根性論優勢。
教訓が活かされてませんよね。
名著「失敗の本質」と併せて楽しめます。Posted by ブクログ -
「新田次郎」が昭和36年(1961年)に訪れたアルプスの3ヵ月の旅を描いた紀行『アルプスの谷 アルプスの村』を読みました。
『アイガー北壁・気象遭難』、『強力伝・孤島』、『孤高の人』、『劒岳 〈点の記〉』に続き「新田次郎」作品です。
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チューリッヒを...続きを読むPosted by ブクログ -
「新田次郎」の山岳小説短篇集『アイガー北壁・気象遭難』を読みました。
ここのところ、山岳関係の読書が続いていますが、「新田次郎」作品は一昨年の10月に読んだ『雪のチングルマ』以来なので久しぶりですね。
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取りつき点から頂上まで1800メートルの巨大な...続きを読むPosted by ブクログ -
岳彦は山屋である。
壮絶なリハビリの末、日本を代表するクライマーとなった彼に、
スイス・マッターホルン登頂の話が舞い込む。
信頼できる相棒をようやく獲得し、マッターホルンの頂上へ・・・
実在の人物がモチーフになってるみたいだ。
かなり読みやすい小説。Posted by ブクログ -
結末をほぼ知ったうえで読んだ一冊。
組織論の題材として、戦時中の指揮命令系統や兵站は常に話題に挙がるけど、なんといっても自然の厳しさを感じた。
当時の記録などをもとに淡々と記されるドキュメンタリー風な内容で、小説らしい絶望的な状況の脚色は抑えられているので、読み手に様々な思いを喚起させる。Posted by ブクログ -
野田知佑さんの「ユーコン漂流」でビーバー村と共にフランク安田さんとこの本のことが紹介されていたので早速手に入れて読んだ。こんな日本人が実在したことに只々感動するばかりである。ジョージ大島さんも実在した方だが、小説ではいい味を出している。Posted by ブクログ
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・悪い点は誰かが指摘するから、努めて良い点を指摘する方に回る(八木義徳)
・小説屋であったことは職場でもみんな知っていた。役所では言動を慎み、小説のことは噯気にも出さないようにする。仕事も人一倍熱心に勤めた。人の目は厳しい。麻雀で夜更かししての翌日の会議で居眠りは許されても、復業での居眠りは許されな...続きを読むPosted by ブクログ -
明治35年、日露戦争を前に、
陸軍の二つの聯隊が冬の八甲田山をそれぞれ逆ルートで登るという研究的雪中行軍が行われる。
雪と吹雪と氷の死の世界。
ばたばた倒れゆく兵たち。
乾いてあったかな布団に寝られるこの普通の日常に感謝の念がふつふつ。Posted by ブクログ -
間違いなく面白いのだが、登場人物に全く共感できず読むのが嫌になるような後半だった。本から学ぶ教訓は多くあると思っているが、この遭難については疑問にしか思えなかった。Posted by ブクログ