新田次郎のレビュー一覧

  • 栄光の岩壁(上)

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    日本人で初めてヨーロッパアルプスの3大北壁の一つを制覇した実在の人物をモデルにた物語
    友人と足の半分を失った若き日の悲しみから、いかにして山への思いをつなぎ続けたかが語られる

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    2009年10月04日
  • 槍ヶ岳開山

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    現在では多くの人が登る日本有数の名山、その登頂の道を開いてくれた名僧播竜上人の生涯を描いた作品
    彼はなぜこの偉業をなしえるに至ったのかを出家以前から語られる
    槍ヶ岳を目指すなら読んでおきたい名作

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    2009年10月04日
  • 富士に死す

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    富士講300年。霊峰富士への日本人の思いを描く
    「富士山もの」の掉尾を飾る傑作。享保十八年、吉田口の岩穴で入定した行者・身禄の感動的な生涯を通じ、富士への想いを描いた長篇歴史小説

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    2009年10月04日
  • 富士山頂

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    富士山頂に気象レーダーを建てる計画を軸に展開する人間模様。自身の経験を織り込みながらのエピソードは説得力がある。

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    2009年10月04日
  • 栄光の岩壁(下)

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    登山中に凍傷で両手足の大半を失った主人公が、山への思いをいっそう強め壮絶な執念で岩壁に張り付く。下巻

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    2009年10月04日
  • 栄光の岩壁(上)

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    登山中に凍傷で両手足の大半を失った主人公が、山への思いをいっそう強め壮絶な執念で岩壁に張り付く。上巻

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    2009年10月04日
  • 冬山の掟

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     この人の小説はこれで何冊目だろう?ゴツゴツした高山の岩場のような装飾の少ない文体は、山にスリルや厳しさを求める山屋を強く惹きつける、、、と思う。私は、そうして惹きつけられている。

     冬山……というか、雪山を舞台として人が死にまくる短篇集。
     私も数年前に雪山にはまり、1シーズンではあるが狂ったように登りまくったのを覚えているが、GPS機能もあり、どんな吹雪の中でも道を誤り遭難するということはなかった。どうして登場人物はGPSを使わないのか?と思ったら、初版が昭和34年とのこと。大変失礼しました……。

     各短篇においては、気のゆるみがあっという間に死に直結する雪山の怖さが描かれている。中に

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    2025年12月06日
  • 孤高の人(下)

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    人間、一人では生きていけない。単独行の最中の加藤文太郎も人間だった。控えめな性格ではあれ、人と交わることを避けているわけではないから、やはり家族への思いがないわけではない。死ぬことだって怖い。

    それでもなぜ冬山へ行って死の際を彷徨おうとするのか?
    やはりナマケモノには理解できるはずもなかった。
    登山や冒険をテーマにしたものは好きだが、少し考えさせられる一冊であった。

    著者は、奥さまである花子さんから本人は実名にと言われたと。
    花子さん、登志子ちゃんの人生に思いを馳せてしまいました。

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    2025年12月03日
  • 八甲田山死の彷徨

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    ネタバレ

    会社からリーダー研修の課題として読んだ本。確かにこういう場面社内であるよな、自分だったらどうするべきか?と考えつつも当時の時代背景を鑑みると神田大尉に同情してしまう。

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    2025年12月03日
  • 八甲田山死の彷徨

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    日本史に残る有名な事件をモデルに
    二つの隊の行動を対比させながら進む物語
    軍の幹部や文化が、とダメ出しで終わるのではなく
    明暗を分けた行動・心理が忠実に描かれていて
    現代社会でも通用する有益な示唆を得られました。

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    2025年11月24日
  • 八甲田山死の彷徨

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    こんな痛ましい出来事を一言で表現するのは心許ないが、要は「始まりは忖度、終わりは曖昧」の日本の闇の縮図そのものではないか。責任曖昧論というと太平洋戦争や現代の政治家スキャンダルばかりが脚光を浴びるが、すでにこの時代にも有ったことを忘れないようにしたい。それこそ当時の犠牲者へのレクイエムになると確信する。

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    2025年11月22日
  • 孤高の人(上)

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    ネタバレ

    モルゲンロート観てみたい。

    「山岳小説」で検索してヒットして面白そうだと思った本を片っ端から買っていて、積読していた。

    大正~昭和の初めのお話で、時代小説が苦手で一回途中まで読んで断念していたけど、最近忍たまにハマっているので、昔の時代の物語も楽しめるようになってきて、読み切れた。(忍たまは戦国時代。ありがとう忍たま)

    途中まで読んでいたとき、乾し小魚をぼりぼり食べている描写を読んで、影響されてわたしも乾し小魚をスーパーに買いに行った。再読時、その出来事を忘れていて、また乾し小魚をぼりぼり食べている描写を読んで、また影響されて乾し小魚を食べたくなった。そして…(無限ループ?)

    北八ヶ岳

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    2025年11月19日
  • 富士に死す

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    自分にとって身近な富士山。その山の中で江戸時代に入定(宗教的自殺)をした人がいたことは知っていた。ただ、知識として知っていても、その人の人となりや当時の空気感のようなものはなかなかわからない。リアルと創作の境目が曖昧な小説ではあるが、それでも理解のヒントにはなるかなと期待して読んだ。

    師匠との出会いから江戸での生活の様子、2度の結婚など、ひとりの商人が周囲の人たちとの関わりの中で次第に富士山信仰に入り込んでいく様子がイメージとして浮かび上がる見事なストーリーだった。富士講はその時々の指導者が、始祖角行の教えを自由に解釈するというスタンスに驚き、同時に納得できた。

    岩室に篭って死に至る31日

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    2025年11月11日
  • 八甲田山死の彷徨

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    神田部隊と徳島部隊を比較して指揮官のあり方について言及して書かれている。神田部隊最大の不幸は山田少佐の行軍参加だろう。これにより自ら指揮する権限がなくなった。一方徳島部隊は徳島大尉の念密な計画と権限を掌握したことで成功した。
    山田少佐の気まぐれ判断で部隊は混乱し全滅したのは気の毒という一言ではすまない。神田大尉は山田少佐に恨みも怒りもなかったのは象徴的だった。


    山田少佐が、もしいっさいを自分に任せていてくれたら、指揮権を奪うようなことをしなかったら、このようなことにはならなかったかもしれない。しかし、今となっては繰り言でしかない。自分へ雪中行軍の計画者なのだ。(P210)


    私なら「山

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    2025年10月31日
  • 小説に書けなかった自伝

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    自伝というより半自伝という本。生い立ちは全く書いてない。書き出しは満州引き上げから作家になるまでの経緯である。
    新田次郎の魅力は大胆さと小心さの兼ね合いだと思う。「強力伝」がサンデー毎日1等をとったら、その賞金でいきなり吉祥寺に土地を買ってしまうのだ。まだ「強力伝」しか書いていないのにである。しかもこのころはまだ完全な職業作家ではない。気象庁で働ききながらの兼業作家だった。その後は直木賞も受賞し文名も上がっていく。ところが新田は「気象庁をおさらばして筆1本で食べていかねばならないと思うと不安だった」と述べる。結局兼業作家生活は10年続くことになる。

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    2025年10月27日
  • 孤高の人(下)

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    結末が分かっている中、最後の登山の場面は長く苦しい。
    自分まで息苦しくなる感じがするほどの描写はあまりにもリアル。

    なんとも悲しい結末ではあるものの、圧巻な物語だった。

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    2025年10月21日
  • 孤高の人(下)

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    仕事と趣味の両立。時代背景を考えるとかなり進んだ生き方だなと思う。真面目で不器用、だから人付き合いが苦手だったんだろうな。

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    2025年10月09日
  • 武田信玄 林の巻

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    ネタバレ

    まず山本勘助について。個人的に忍び系(?)の人が好きなので気にして追っかけてた。織田信長に会うシーンや桶狭間の合戦の勘助はヒリヒリしたなぁ。川中島の合戦の勘助について多くは語らないけど、2日間ほどページが捲れなかったことは書き残しておこう。

    上杉政虎について。天才肌だったんだなぁという印象だけど、政虎を支える人たちによって才能を活かすも殺すもされるんだなぁと切ない気持ちになった。小田原城の合戦に関してはほぼ戦ってないような?そんなもんだったの?という。信玄と政虎、お互い裏の裏を考えて策略し合うのが秀才同士って感じで胸熱。

    最後に晴信-またの名を信玄について、私この人が考える策がどうやら好き

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    2025年10月02日
  • 八甲田山死の彷徨

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    難しいのかなと思ってたけど読み始めたら面白すぎた
    面白い…と言って良いのかわからないけど。

    今は「なんでそんなことするんだよ、普通に考えたらわかるだろ」みたいなことも、それは先人たちのトライアンドエラーで作り上げられた尊い常識なんですよね。
    でもやっぱり日本軍の縦社会、精神力崇拝文化ダメすぎ

    生き残った者はほとんど日露戦争で死に、つまり死ぬのがちょっと早かったか遅かったかの差だけだった、っていうのがやるせないですね

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    2025年09月27日
  • 八甲田山死の彷徨

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    日露戦争前夜の日本陸軍雪中行軍訓練。
    八甲田山という極限の寒冷地において
    人体がどのような反応を示すのか、
    怖い程に描かれている。

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    2025年07月28日