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五十貫もの巨石を背負って白馬岳山頂に挑む山男を描いた処女作「強力伝」。富士山頂観測所の建設に生涯を捧げた一技師の物語「凍傷」。太平洋上の離島で孤独に耐えながら気象観測に励む人びとを描く「孤島」。明治35年1月、青森歩兵第五連隊の210名の兵が遭難した悲劇的雪中行軍を描く「八甲田山」。ほかに「おとし穴」「山犬物語」。“山”を知り“雪”を“風”を知っている著者の傑作短編集。
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Posted by ブクログ
引き締り緊張感のある文体。まるで目の前で事が展開されているような緊迫感。
まさしくこれはよく出来た短編ハードボイルド小説集。
直木賞を取った「強力伝」も良いが、思わぬ事で落とし穴に落ち、狼と相対する事になった男を描いた「おとし穴」が秀逸。二進も三進も行かない状況でも、お金の事を考える人間の性と狼との対決の緊迫感はただものではない。また、そのラストにも衝撃を受ける。
今まで新田次郎の長編作品は何作か読んできたが、短編集は初めて。もしかしたら氏の本分は短編にあるかもしれないと感じさせる作品集であった。氏の気象官としての経験も存分に発揮されている。
Posted by ブクログ
6つの短編集で多くが山に関係する小説です。
実話が題材のものが多く、日本の山の歴史を勉強できる。伝記と小説が合わさった感じがしました。
無数にある山々に登山道が整備されていることに、山に行くたび先人達の仕事に感心していましたが、この作品を読んで改めて感謝の念が強くなった。
山好きに是非読んでもらいたい。
少し昔の作品ですが、昭和の純文学と違って物凄く読みやすいです。
「強力伝」、「凍傷」が特に好きでした。
「強力伝」は、180キロもの石の風景指示盤を、富士山の強力が白馬山頂まで担ぎ上げる話
「凍傷」は、富士山頂観測所を設立するまでの困難を描いた作品です。
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