新田次郎のレビュー一覧
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「新田次郎」が昭和36年(1961年)に訪れたアルプスの3ヵ月の旅を描いた紀行『アルプスの谷 アルプスの村』を読みました。
『アイガー北壁・気象遭難』、『強力伝・孤島』、『孤高の人』、『劒岳 〈点の記〉』に続き「新田次郎」作品です。
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チューリッヒを出発した汽車は、いよいよ憧れのアイガー、マッターホルンへ……ヨーロッパの自然の美しさを爽やかに綴る紀行文。
チューリッヒを出発した汽車は牧草地をぬけるとアルプスの山塊を登っていく。
いきなり車窓に飛びこんできた巨大な岩壁のアイガー、朝日に全容を示した坐せる孤峰のマッターホルンをはじめ、人なつこい宿 -
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「新田次郎」の長篇山岳小説『劒岳 〈点の記〉』を読みました。
『アイガー北壁・気象遭難』、『強力伝・孤島』、『孤高の人』に続き「新田次郎」作品です。
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山岳小説の頂点といわれる名作!
日露戦争直後、北アルプス立山連峰の劒岳山頂に三角点埋設の命を受けた測量官「柴崎芳太郎」たちの困難を極めた記録を描く山岳小説。
日露戦争直後、前人未踏といわれ、また、決して登ってはいけない山と恐れられた北アルプス、劒岳山頂に三角点埋設の至上命令を受けた測量官「柴崎芳太郎」。
器材の運搬、悪天候、地元の反感など様々な困難と闘いながら「柴崎」の一行は山頂を目ざして進ん -
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「新田次郎」の短篇集『強力伝・孤島』を読みました。
『アイガー北壁・気象遭難』に続き「新田次郎」作品です。
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それは人の域を超えた業だった。
名峰・白馬岳の山頂まで50貫(約187キロ)もの大岩を背負い上げた男の物語。
【著者の処女作にして直木賞受賞作(昭和30年下期)】
五十貫もの巨石を背負って白馬岳山頂に挑む山男を描いた処女作『強力伝』。
富士山頂観測所の建設に生涯を捧げた一技師の物語『凍傷』。
太平洋上の離島で孤独に耐えながら気象観測に励む人びとを描く『孤島』。
明治35年1月、青森歩兵第五連隊の210名の兵が遭難した悲劇的雪中行軍を描 -
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「新田次郎」の山岳小説短篇集『アイガー北壁・気象遭難』を読みました。
ここのところ、山岳関係の読書が続いていますが、「新田次郎」作品は一昨年の10月に読んだ『雪のチングルマ』以来なので久しぶりですね。
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取りつき点から頂上まで1800メートルの巨大な垂直の壁に挑んだ2人の日本人登山家の実名小説『アイガー北壁』。
2人のパーティーが白馬岳主稜で吹雪にあい、岩稜から姿を消す『気象遭難』。
冬期の富士山で、不吉な予測が事実に変って主人公の観測所員が滑落死する『殉職』。
他にヨーロッパ・アルプスを舞台にした『オデットという女』『ホテル氷河にて』など、山 -
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「新田次郎」の山岳小説短篇集『先導者・赤い雪崩』を読みました。
『八甲田山死の彷徨』に続き「新田次郎」作品です。
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自然の魔と人間の魔があった。
山岳小説の傑作・全八篇。
上越国境を縦走する女性4人と男性リーダーのパーティーが遭難死に至る経緯をとらえ、極限状況における女性の虚栄心、嫉妬心などを克明に心理描写した『先導者』。
南アルプスを背景に女性をめぐる二人の若者の争いを描く『赤い雪崩』。
ヨーロッパ・アルプスの悲運のガイドを描く『嘆きの氷河』など、山でおこる人間ドラマと自然の厳しさを雄渾な文体で綴る全8編を収録する。
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新田次郎『山が見ていた』文春文庫。
15編を収録した新田次郎の初期のミステリー短編集。大昔に読んだ記憶があるが、新装版が刊行されたので再読。松本清張の短編にも似た風合いの短編が目立つが、ミステリーとしての切れ味は松本清張ほどではない。
新田次郎の小説は、ラジオドラマ『アラスカ物語』や映画『八甲田山』を観たのを契機に少しずつ読み始めた。その後は山岳小説の『強力伝』『孤高の人』なども読むようになった。本作もその流れで読んだことは覚えているが、細かい内容まで記憶していなかった。
『山靴』。趣味と家庭の両天秤に悩む婿。結末にはゾッとする。婿に入った夫が友人と二人で冬山登山を計画するが、夫を危険な -
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明治の男の気概と意志を感じる。
明治の女性の凛とした強さを感じる。
あの当時の科学技術の水準も低く、材料や機材も素朴な時代の中で、富士山頂に観測小屋を私財を投じて建立し、しかも冬季観察を企てようという誰も考えもしなかったことを祈願し、実行した野中到。
日本どころか世界的にも類例の無い壮挙であり、当時の民衆も熱狂したという。
野中到の物語は何度か小説化されたようだが、野中到の影に隠れていた妻の千代子に光を当てたのが新田次郎のこの名作である。
新田次郎自身がかって気象庁職員であり、富士山測候所に数百日勤務していた経験に裏付けされた冬の富士山の描写は凄みがあり、まるでその場にいるかのような気にさせる