新田次郎のレビュー一覧

  • 孤高の人(上)
    漫画の原作である本作だが、漫画とは時代背景がことなる。漫画はストーリーは踏襲しているが現代版にアレンジした作品。しかし、原作でも十分楽しむことが出来る。孤高であるがために捨てなければならないことが、一人旅をしていたころを思い出した。続きは気になる。
  • 孤高の人(下)
    山の本はノンフィクションに限ると思い込んできたので、名作の誉れ高い本書も未読だったのだけど、「本の雑誌」6月号山の本特集でどうも気になり、読むことにした。出だしはいかにも「小説」っぽい感じで、うーん、上下二巻読めるかしらんと思ったが、意外にもその後すぐにひきこまれて、結局ほとんど一気に読んでしまった...続きを読む
  • 孤高の人(上)
    新潮文庫の2014選抜だそうで、書店に平積みの本書を手に取った。山岳小説のロングセラーで、タイトルだけは知っていた。実在した加藤文太郎の山行と、第二次大戦に突入しようとする暗い時代に、会社の人間関係や女性への思いを織り交ぜた濃い小説だった。不器用なまでに人付き合いの苦手な加藤に腹立たしい思いも感じた...続きを読む
  • 孤高の人(下)
    読み進めるのが大変つらい作品だった。加藤の女性にまつわる話が、彼を悪い意味で人生の激流のただ中に導くように感じた。園子や田口みやは加藤に対して、加藤は花子に対して悲しい影響を与えてしまう。宮村に北鎌尾根同行を求められてからの逡巡と、槍ヶ岳登山での異常なまでの口下手さには憤りさえ覚えた。特に槍ヶ岳で神...続きを読む
  • 芙蓉の人
    作者の登山(?)ものはよいですね。過酷な環境に置かれた人の限界の挑戦の物語は引き込まれます。
    明治の時代においてつつましくあらねばならぬ女性が表舞台に立って活躍をした事実は日本における女性の地位を高めることに役立ったのでしょうね。
    他の作品も追々読みます。
  • 孤高の人 1
    森文太郎 横須賀 握力 とりつくシマもない 転校早々エスケープ 意外と粘着質 腕がパンプ ハンドジャム 楔 上にいくんだ… 柔軟性 うぜぇ 跳んだぁ…!!! ランジ決めやがった…!!! ヒールフックマントリング 未踏 私の不徳の致す次第であります ザイルパートナー 自分は今生きてるぞって…!!! 高...続きを読む
  • 孤高の人 2
    原渓人 ゴメンね…でもこの一瞬を逃したくなかったんだ だって人はいつ死ぬかわかんないじゃん 全てのしがらみから逃れるように鬱積したエネルギーを山にぶつけていた…初登攀がニュースで流れる時代だった…山では誰もが英雄になれるチャンスがあったんだ 谷川岳 厳冬期の滝沢第三スラブ 深い谷底の万年雪の中 グレ...続きを読む
  • 孤高の人 1
    これは面白い。山登りのテク満載で、描写も丁寧。絵もキレイだ。山登りものはいろいろあったけど、まずはインドアクライミングの大会から。
  • 芙蓉の人
    確か映画化されたんだよなぁと思い、手に取りました。
    明治時代に富士山頂に気象観測所を建てるために尽力する夫について冬の富士山に登り共に観測小屋に籠った妻・千代子の物語。
    まだ女の人の地位も低かった頃に千代子はしっかりと自分の意思を持ち、行動力を発揮するのだけど、その根底には夫に尽くし愛する気持ちがあ...続きを読む
  • 孤高の人(上)
    単独行こそ登山と考えてしまうのはなぜなのか。ストーリー自体にはベストセラーになるには通俗性が大事だよねと納得する。
  • 孤高の人(上)
    加藤文太郎という単独行で日本の冬山登山を行い、ヒマラヤ登頂を夢見ていた、一種変わり者と言われていた登山者の物語である。

    文太郎が登山をするのは、マロリーが言った、そこに山があるからだというものではなく、たんに汗をかくためだというものであった。一人をこのむ文太郎だったが、単独登山をしていると、逆に一...続きを読む
  • アルプスの谷 アルプスの村
    新田次郎の文章は安心して読める。シンプルだけどあたたかみがあって、着眼点もすき。地名がたくさんでてきて勉強にもなった。
    いつかスイスへ行こうと決意。
  • 孤高の人 3
    気になるところで終わっちゃった。
    大西先生どうなっちゃうのか。

    迫力に飲まれてすぐ読んじゃうし面白いんだけど、何度も気軽に読める感じではない。
  • 芙蓉の人
     気象に詳しく、富士山頂での観測経験のある著者ならではの自然の厳しさが伝わってきた作品。
     自費をも投じて富士山頂での越冬観測に臨んだ野中到の夫人、千代子さんの目線で描いている。
     明治、士族の家、嫁という束縛が強く、形だけでも整えようとする親世代との確執が、例えば、冬山に籠るのに、男装はダメ、モン...続きを読む
  • 芙蓉の人
    読み終えたとき 芙蓉の人ロスになるくらい面白かった。
    少し冬山登山の経験があるのでそれを思い出しつつ読み進めたが、雪の季節の富士山の厳しさは想像しきれない。しかも明治時代の装備…
    健気だけど頑固に到に尽くす千代子すごい。
  • 孤高の人 12
    その身に死地にもなり得る場所へ向かう「死」を背負いながら、死地から戻ってくると言う「生」を纏った相容れないものを同時のその身に存在させている…クライマーってそういう人達なのかなぁ。
  • 孤高の人(上)
    H27.9.15~H27.9.21

    (あらすじ)
    昭和初期、ヒマラヤ征服の夢を秘め、限られた裕福な人々だけのものであった登山界に、社会人登山家としての道を開拓しながら日本アルプスの山々を、ひとり疾風のように踏破していった”単独行の加藤文太郎”。
    その強烈な意志と個性により、仕事においても独力で道を...続きを読む
  • 孤高の人 2
    主人公・森くんの過去が少し垣間見えて来た。何故彼が「一人でいること」にこだわるのか。元々集団行動の苦手な人間が人が信じられなくなる経験をしたところから、偶然フリークライミングと言うものがこの世に在る事を知る…それにとり憑かれて行く様が、こっち側とあっち側の境界線を越えてしまうのか否か、と言う緊張感も...続きを読む
  • 孤高の人 4
    面白いと思って読むだけなのと、その作品に「落ちる」瞬間が訪れると言うのは別物なんだよなー。4巻の「…ゴメン 誰が傷ついても もう止められないんだ」で落ちた…
  • 孤高の人 3
    孤高の人と言うタイトル通り、人恋しさで生きている人ばかりじゃない。森くんが山に飲み込まれて行く様を見届けたい。