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日々の暮らしに欠かせない天気予報。明治期に、この予測をより正確なものにするべく命を懸けた夫妻がいた。野中到(いたる)・千代子夫妻――到は私財を投じて富士山頂に気象観測所をたて、前人未到の冬期観測を実施。「一人であれば、夫は必ず死ぬであろう」と考えた千代子は、夫を支えるため後を追って山頂に登るが……。世界遺産に登録された霊峰・富士山を舞台に、日本の未来のために初めて富士登山に挑んだ、実在の夫婦の感動物語! 2014年7月26日からNHK総合で連続ドラマ化(全6回)。
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Posted by ブクログ
野中到(のなか-いたる),千代子(ちよこ)夫妻の実話。新田次郎の書く本編はもちろん、最後の解説を含めて面白い作品。最後にエピローグ的に出てくる到と娘の会話に感動させられた。 『第66回NHK放送コンテスト 朗読部門』の課題図書にもなった。
途中から読むのが辛くなるほど壮絶で過酷。 でも読まずにはいられない熱量があった。 ちなみに、 あとがきや解説ってあまり面白く感じないことが 自分の場合殆どなんだけど、この本はあとがきまで 読んで完結したって感じました。
意義深く、偉大な仕事に打ち込めること。 その想いに寄り添ってくれる人がいること。 この二つ、自分の人生に出逢えれさえすれば。 その人は大成功したと言えるんだと、思いました。 ありきたりですが。 一人で戦うのはある意味簡単で。 自分に続く二人目を得れること。 この二人目の熱さで。 翻って己の人生が...続きを読む決まるんですね。 この本ではそれが妻でした。 それが相棒でも友人でも敵でも。 一人ではない人生になれること。 そのもの自体が、大事な気がしました!
「新田次郎」のノンフィクション作品でNHKでドラマ化もされた『芙蓉の人』を読みました。 「新田次郎」作品は、2年前に読んだ『アルプスの谷 アルプスの村』以来ですね。 -----story------------- 時は明治28年である。 正確な天気予報をするためには、どうしても富士山頂に恒久的な...続きを読む気象観測所を設けなければならない。 そのために「野中到」は命を賭けて、冬の富士山に登り、観測小屋に篭った。 一人での観測は無理だという判断と夫への愛情から、妻「千代子」は後を追って富士山頂に登る。 明治女性の感動的な物語がここにある。 ----------------------- 明治25年(1892年)、日本の気象予報を正確に把握するために、富士山の山頂に観測所を設置しようと、「野中到(いたる)」は富士山に登頂し、冬の寒さに耐えながら気象観測に力を尽くす… 「到」と命がけで夫と行を共にした妻「千代子」との夫婦愛と、気象観測に情熱を注いだ人生を描いたノンフィクションです。 日々の暮らしに欠かせない天気予報… この予測をより正確なものにするべく、命を懸けた「野中到・千代子夫妻」、、、 「到」は私財を投じて富士山頂に気象観測所をたて、中央気象台からの「委託」という形で観測機器を借り受けて、前人未到の冬期観測を実施… たった一人、眠る時間も削っての2時間おきの計測を続ける「到」、、、 一人での観測は無理だと考えた妻「千代子」は、夫を支えるため、周囲の反対を押し切り、娘「園子」を実家に預け、夫の後を追って山頂に登る―― 暴風、雪、低温… 想像を超える自然環境下に置かれた観測所では、室内で終日ストーブを燃やし続けても寒さが増し、壁面は凍りその厚みが増してゆく。 さらに高所での生活で高山病を発症… 食欲は失せ、食料あれど食べたいものが底をつき、何より寒さと低気圧によって当時の計測機器がことごとく使いものにならなくなっていく。 献身的な愛情と勇気をもった明治女性の姿を描いたこの傑作でしたね… 夫妻の奮闘、暮らしぶりもさることながら、衰弱し自力で立つことも這うこともできない二人の救出に向かい、凍結した頂上から二人を背負って連れ帰った人たちの心意気にも心を打たれました、、、 狂ったような暴風と、目も凍傷を受けるほどの極寒… 当時の装備で厳冬の富士山に登るなんて、本当に命懸けですもんね。 それにしても、「千代子」の精神的な強さには敬服しました… 見習いたいですね。
明治の男の気概と意志を感じる。 明治の女性の凛とした強さを感じる。 あの当時の科学技術の水準も低く、材料や機材も素朴な時代の中で、富士山頂に観測小屋を私財を投じて建立し、しかも冬季観察を企てようという誰も考えもしなかったことを祈願し、実行した野中到。 日本どころか世界的にも類例の無い壮挙であり、当時...続きを読むの民衆も熱狂したという。 野中到の物語は何度か小説化されたようだが、野中到の影に隠れていた妻の千代子に光を当てたのが新田次郎のこの名作である。 新田次郎自身がかって気象庁職員であり、富士山測候所に数百日勤務していた経験に裏付けされた冬の富士山の描写は凄みがあり、まるでその場にいるかのような気にさせる。
ありえない。。明治でしょ、富士山で?山頂で越冬??そんなの絶対無理無理。と思って、そんな非現実的なことなんて全然無理無理と思って読み始めた。 そして二人とも高山病と寒さで11月にはすぐ死んでしまいそうになるのも、そりゃ頷ける。でもでも、あの時代にトライしようとしたのが本当にありえなくてすごすぎる。 ...続きを読むまた、結末を知らないで読み進んだんだけど、12月の年末に?救助隊が富士山に上がって行って、二人を担ぎおろしてきた?すごいな!本当にびっくり。 年末の富士山なんて、現代で、十分装備を整えて、プロが行ったって危ないのに、明治でしょ、アイゼンとかピッケルとか、ろくに無いんでしょ、それで担ぎおろしたのか!と本当にびっくり。 しかし、昔の人は強かったんだなー。と思います。ただでさえ、ただの主婦の女性が、たったの数週間、実家近くの低山を歩いて足慣らしして、それで富士山に登っていけるなんて、おそらく現代と比べて基礎体力や基礎的な脚力が本当に高かったんだと思う。現代の20代女性が突然3週間丹沢で足慣らしして富士山に登れなんて無理でしょう。。。そもそもトレーニング最初の1週間は筋肉痛でどうにもならないでしょう。 そして、一人で2時間おきの気象観測に突っ込ませた気象庁(昔は気象台?)と、それを一人で引き受けた野中到さん、ありえない。ちゃんと計画考えていない。そこはおかしいと思う。 そりゃ富士山寒いでしょうよーー。マイナス20度で風吹きまくりなんだから、一瞬で死んでしまうよ。。昔から現代への、一歩一歩の進歩っていうのは、こういう無茶や無理にトライして、それを乗り越えられたケースと、それよりももっと多くの乗り越えられなかったケースを踏み踏みしながら、この現代が築き上げられたんだろうなと思うと、ホントーにすごいことです。
作者の登山(?)ものはよいですね。過酷な環境に置かれた人の限界の挑戦の物語は引き込まれます。 明治の時代においてつつましくあらねばならぬ女性が表舞台に立って活躍をした事実は日本における女性の地位を高めることに役立ったのでしょうね。 他の作品も追々読みます。
確か映画化されたんだよなぁと思い、手に取りました。 明治時代に富士山頂に気象観測所を建てるために尽力する夫について冬の富士山に登り共に観測小屋に籠った妻・千代子の物語。 まだ女の人の地位も低かった頃に千代子はしっかりと自分の意思を持ち、行動力を発揮するのだけど、その根底には夫に尽くし愛する気持ちがあ...続きを読むってこそなのです。 千代子は本当に強くて聡明な女性。冬の富士山頂の様子は凄まじく、雪と氷に覆われた小屋での生活は寒さとの闘いで、本当に壮絶。普通の人にはとてもとてもできない。もちろん私にも無理だけど、これをやってのけた女性が本当にいたなんて、すごすぎる。 所々で出てくる手紙や報告書の文章が当時のままの昔のものなので、きちんと読解できない自分がもどかしかったです。 そして読み終わってから新田次郎さんが書いたものだったと気づいた。さすがの筆力。
気象に詳しく、富士山頂での観測経験のある著者ならではの自然の厳しさが伝わってきた作品。 自費をも投じて富士山頂での越冬観測に臨んだ野中到の夫人、千代子さんの目線で描いている。 明治、士族の家、嫁という束縛が強く、形だけでも整えようとする親世代との確執が、例えば、冬山に籠るのに、男装はダメ、モン...続きを読むペもダメ‥今なお共感を呼ぶ。 新たな時代の幕開け、そして列強諸国と、肩を並べたいがための国の威信をかけ 夫を支える千代子さんの不屈で、鋭意ある行動に、明治女性の芯の強さが読めた。
読み終えたとき 芙蓉の人ロスになるくらい面白かった。 少し冬山登山の経験があるのでそれを思い出しつつ読み進めたが、雪の季節の富士山の厳しさは想像しきれない。しかも明治時代の装備… 健気だけど頑固に到に尽くす千代子すごい。
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