新田次郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
竹井岳彦という男の生涯。
岳彦は、山で足に凍傷を患い、両足の先を失います。
でも、岳彦は山を諦めませんでした。
失った足をゆっくりゆっくり前に運び山を続けるうちに
足は蘇り始めたのです。
『「おれの足が蘇ったぞ」岳彦は、その喜びを力いっぱいの声で叫び続けた』
これは登攀中に、
感覚がないはずの義足に倦怠感を覚え、手でそこをさすったら治った時です。
本物の自分の足には普通のことだけれども、
義足が本当の足になったという瞬間と。
すごく感動しました。
また、岳彦とザイルを組んだ人は3人とも(岳彦の責任というわけではなく)、
事故にあい山で命を失ってしまいます。
岳彦は心の中で責任を感じていま