新田次郎のレビュー一覧
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ネタバレこの本は、私の中ではベスト3に入るくらいのお気に入り。
特に、金山秘史が非常に興味深い。
武田三代(信虎、信玄、勝頼)にかかわる色々な人物の話がオムニバス形式で10話くらいかかれていました。どれもこれも興味深かったです。
そして、やはりこの戦国時代というのは悲しいものだなあと思いました。
庶民は戦に借り出され、武将だって手討ちにされたり無駄死にすることも多かったし。女の人は望まない結婚だってあったし。
何よりも、ほんと長篠の戦ってばかばかしい、武田氏が。
鉄砲に騎馬隊が勝つわけねーだろアホか!!と。
長篠の戦は、朝5時に始まって、昼3時にはもう決着がついていたらしい。
中学だか高校の時の -
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ネタバレ『女人禁制』憑かれたように頂上を目指す姿に、以前のTV番組で見た芸人のイモトさんを思い出した。考え過ぎかもしれないけれど、女人禁制の山を男装して制覇するのが、男子禁制の大奥の奥女中であるという対比が面白い。
タイトルの『梅雨将軍・・・』『時の日』以外は江戸時代が舞台なので、鎖国の閉塞感と、それを突き破ろうとするエネルギーのようなものを感じる。
本人にその気はなく、ただ、何かに打ち込んでいるだけなのかもしれないけれど、権力や保身、金儲けに明け暮れる役人たちと全く別次元に生きる姿が潔い。
『隠密海を渡る』はハラハラした。『女人禁制』と同じく、最後にしがらみを捨て去った主人公の姿が爽快。
タイトルの -
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「強力伝」で直木賞を受賞し、代表作は「孤高の人」。山に関する多くの小説を残してきた著者の自伝。小説家と編集者との関係を赤裸々に書いているのがおもしろい。
著者は直木賞受賞後も、役所勤めと小説家の2足の草鞋を20年間はき続ける。17時に退社し、帰宅して19時から書斎にこもる生活。小説家になるには、技術や才能もさることながら、本人の作品に向かう集中力と職場や家族の理解が何よりも重要だ。
小説家としては、全集を発表するほどの作品を残し、気象庁職員としては、富士山気象台に巨大レーダー建設の実績を残す。そして、父としては、ベストセラー「国家の品格」の著者である数学者の藤原正彦を子孫に残す。この自伝か -
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ネタバレ原作を読み終わってみて
ふとマンガ版の最終巻だけ
持っていなかったことに気付き
即購入しました。
始めてコミックを読んだのは2年前。
当時はまだ連載の真っ只中だったので、
途中からコミックの発売を待ちきれずに
連載の方で読んでいたのです。
おかげさまで最終巻は
連載で満足しちゃって
買いそびれてたみたいです。
それにしても
原作を読み終えてから
読むマンガ「版孤高の人」は
また違った味わいで、最終巻を
買いそびれてて良かったと
思いました。笑
エンディングは著者自信最後まで
悩んだそうですが、やはり3.11の
震災が無ければもっと違った、
ある意味最後まで原作に忠実な
作品になり得た -
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ネタバレ「栄光の岸壁」の主人公・竹井岳彦は10代で遭難し、凍傷により両足先の大半と片足のかかとを失うのですが、不屈の精神力でリハビリを行い、未登攀の岩壁を次々に征服します。
「足のない足」で「登山」だけでなく、岸壁の「登攀」をするのですからすごいです。
そんな主人公に現在故障中で走れない私が自分を重ね合わせていることは言うまでもありませんw
主人公のモデルが実在の人物であることも、私の興味を大きくします。
主人公・竹井岳彦と私では身体的ハンデの大きさ、それを克服する心の強さ、どちらも天と地の差ではありますが・・・。
「孤高の人」の主人公・加藤文太郎、「栄光の岸壁」の竹井岳彦、どちらもすさまじい「山